T-38タロンの製作

クリーンでスマートなデザインのタロンは大好きな飛行機です。いつかは作ろうと思っていましたが、F-105が終わったところで取り掛かることにしました。完成目標は2014年5月のホビーショー出展です。2013年末から開始しましたが、5ヶ月はあると思っていた製作期間も割り込み仕事などで実際は3ヶ月程度になってしまいました。さて、何とか外観のクォリティーを落とさず手早く作りたいものです。

製作期間短縮をねらって材料はバルサにしました。バルサならカッターで削ることが出来、基本形状作成が短時間で可能になります。胴体は6〜8mm厚バルサを箱型に接着しました。シャープに仕上げたい翼は3mm厚の朴の木を使用しました。差し込み式の主翼はバルサの胴体にベニアの差し込み口を接着して、取り付け角度や抜き差しの摩擦力を安定させました。バルサの表面はとても柔らかく傷つきやすいため、ひと通り成形が終わった時点で表面全体にエポキシ接着剤を塗りました。接着剤が乾燥すると表面は塗りむらで凸凹です。これをペーパーで平らにしてからサーフェーサー作業に入ります。

コックピットの工作は厄介で時間が掛かります。さらに複座なので同じものを2個づつ作らなければなりません。そこで出来るだけ印刷技術を利用しました。グラフィックソフトを使い着色で描いた計器や操作パネルを厚紙に印刷して細かく切り離し、計器板や操作盤に貼っていきます。光沢を整えればかなりそれらしくなります。最初、キャノピーの開閉を考えましたが、スケールサイズでリンク機構の強度や正確さを作る自信が無くあきらめました。

ホビーショーの一週間前にこの状態までいきました。脚収納庫内部やエアーブレーキのシリンダーなどの工作が終わっていませんでしたが、このまま出展することにしました。
4枚の写真はいずれも合成写真です。基本色のインシグニアホワイトはタミヤのスプレー缶で塗りました。色味がやや濃いといわれましたが、写真だとあまり気になりませんね。今回スピードアップのもう一つの秘策はスジ彫りをデカールで済ませることです。図面のラインデータから、デカールを作成しました。線幅は印刷した時に途切れの無い実線で、出来るだけ細い線に設定しました。モデルの主なパネルライン(キャノピーと胴体の分割線、後部胴体の分離線など)は実際にカッターでラインを入れました。その他の点検口などはすべてデカールです。線が細いのであまり違和感は無く仕上がったと思います。


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