本来なら大変な混雑が予想される10月の3連休ですが、震災の影響でしょうか?高速道路もいつもの週末程度でちょっと拍子抜けの感じです。

 

 一切経山は磐梯山や吾妻山とならび未だ活発な活動を続ける火山で周囲には五色沼をはじめ多くの湖沼が様々な雰囲気を見せてくれています。

 

  この日山の会わたぼうしのメンバー9名は東京から車で裏磐梯、雄国沼。翌日にはメインである一切経山を目指してきました。

 

  予想外に早く裏磐梯に着いた私たちはランチを済ませると雄国沼まで歩いてみることにしました。ここは以前スノーシューで歩いたところで、その時には急な崖と沢に行く手を阻まれ途中までしか行くことができませんでした。そこで今回は夏道を辿ってみました。

 

  たかが250mほどの標高差でしたが沼の周囲は秋の色づきを感じさせて高曇りの中空にはハンググライダーが飛び静かな湖面には雲間からの残照がキラキラと輝いてとても静かなひと時を過ごすことができました。

さて一夜明け2日目は本来の目的地である一切経山登山です。宿から約1時間車を走らせ浄土平に着くと早くも多くの観光客でごった返している状況で、登山とはいえちょっと場違いなところへ来てしまったかなという感じです。

 

  目の前には錦絵のような紅葉、山肌から吹き出す噴煙。これから辿る山の雰囲気を感じさせてくれる風景が見えています。身支度を整え、歩き始めるとすぐに火山特有のざれた登山道が続いています。軽装の観光客に混じり私たちは重装備です。

 

  しばらく行くと冷たい風が汗をかいた肌に気持ち良く感じられ、酸ヶ平の避難小屋に着きます。ここはちょっとした湿原のようになっており、避難小屋のトイレに多くに人が行列を作っています。

 

  その先も石ゴロの登山道が続きます。やがて右側に駐車場からは見上げた吾妻小富士の山頂がカルデラ状の山頂を綺麗に見せてくれています。

 

  やがて、山頂特有のざわめきが聞こえてくると大きな石積みの山頂ケルンが見えてきます。ザックを下して北側に歩いてゆくとコバルトブルーの清らかな水をたたえている五色沼を見下ろすことが出来ます。

 

  風の弱いケルン脇に腰を下ろしてランチを楽しみます。その間も多くの登山者が開けた山頂を行き来しています。

 

  この後酸ヶ平に戻り東吾妻山を目指すことにしていたのですが混雑する避難小屋のトイレに時間をとられ、山頂を断念して鎌沼を巡って下山することにしました。

 

  このルートは大正解で標高が高い分周囲の紅葉も一段と見事で暖かい日差しの中ゆったりとした時間を楽しむことが出来、また、駐車場を眼下に見る下山道では光線の具合か登りよりも鮮やかに色づいた紅葉の中降りてくることが出来ました。

一切経山

大きな災害の続いた今年、どうしても低調になりがちな山行きですが北から紅葉の知らせが届き始めた10月のはじめ福島は一切経山へ山の会のメンバーと出かけてきました。2011/10/8〜10