サボテンと多肉植物の違い

  サボテンは原産地が主に南北アメリカ大陸で、その他のところではあまり生息していないのに対し、多肉植物はアフリカ大陸を中心に比較的暖かい所であれば世界中のいたる所で見つけることができます。日本に自生しているものもベンケイソウ科のものを中心に結構沢山あります。

生息地の違い
  生息地の違い、とまで言えるかどうかは分かりませんが、多くのサボテンが乾燥した高地、即ち比較的涼しい所に自生しているのに対し、 多肉植物、特にサボテンのような形をしたもの(玉サボテンや柱サボテンのようなもの)にそのような涼しい場所に自生するものは少ないようで、多くは、アフリカのサバンナのような“乾燥した暖かい所”(暑い、といっても良いかも)であることでしょうか。
  メキシコやアルゼンチンに自生するサボテンは、2000m~4000mという高地に生息しているわけで、真夏でも結構涼しく、また夜ともなれば相当に冷え込むことが考えられます。よく夏場に無理に育成させず休眠させる方が良い、というのはこの辺のことを考えると納得できる気がします。

見た目の違い
刺の付け根にある綿毛がアレオーレ。通常白色か薄黄色
  非常に分かり易い違いがあります。それは、サボテンには必ずアレオーレがある、ということです。アレオーレは刺座とも呼ばれるもので、刺の付け根にある綿毛の座布団のようなものです。
  刺のないサボテンはあっても、アレオーレのないサボテンはありません。また、アレオーレがあってサボテンではない、というものもありません。つまり、アレオーレがあればサボテン、なければ多肉植物、ということです。

大王閣のアレオーレ。珍しい赤褐色
  何故進化の過程で綿毛が生まれたのかは分かりませんが、サボテンの生息地が多肉植物の生息地に比べて全般的に寒い(涼しい?)所が多いことを考えると、ひょっとしたら、寒さから成長点を守るためだったのかもしれません。

トウダイグサ科の多肉植物。サボテンそっくりの刺があるがアレオーレはない
  全く異なる種であるのに、生息地の気候が似ているとここまで同じような進化をするのかと思うほどです。右の写真はトウダイグサ科ユーホルビア属の多肉植物です。短いですが立派に刺があります。園芸業者も「サボテンです」といってた程です。
  でもよく見ると、前述のとおりアレオーレがなく、サボテンではないことがはっきりと分かります。


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