Qoonie First Mini Album


Qoonieの「これから」を聴いていて、声の魔力っていうものをふと感じた。

僕の大好きな女性歌手、カレン・カーペンターやローラ・ニーロ、

声がちょっぴりハスキーなくせに妙にウェットに響くかんじとか。

ユニセックスなくせに妙にセクシーなかんじとか。

一見相反する要素がいとも自然に、ひとりの人の中で心地よく同居している不思議。

これって僕の中で「永遠のポップス」というイメージに近いパターンなので、

僕は自分の曲を歌われていることさえ忘れて、すっかりQoonieの虜になった。

その声の響きはもう手品のごとく、魔力に近い持っていかれかたなのだ。

倍音が多いのかもしれない。景色ごとざっくりねじってしまうような説得力。

ある日、素顔の彼女に会うと、これがまた、アルバムカバーのイラストの

あの文学少女の面影をほんのり残しつつも、意外にも十分大人の女性で、

思慮深いセクシィな人だったので、それがまた衝撃だった。

僕は彼女にあれこれ質問攻めをして、計2時間も拘束して、色々彼女の事情通になった。

なんと彼女はジョニ・ミチェルや矢野アッコちゃんが好きなんだそうである。

自称ライブのMCが苦手なんていうQoonieは、実はこぼれんばかりの言葉の宝箱であることも発見した。

唯一な存在、彼女は10年以上、否、もっともっと創って歌い続けて欲しい人、

なんて、なんだかジジくさいことを、初めて僕に僕に思わせてくれた貴重な人です。


(Qoonie Mini Albumチラシ 2001年)
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