Qoonieの「これから」を聴いていて、声の魔力っていうものをふと感じた。僕の大好きな女性歌手、カレン・カーペンターやローラ・ニーロ、
声がちょっぴりハスキーなくせに妙にウェットに響くかんじとか。
ユニセックスなくせに妙にセクシーなかんじとか。
一見相反する要素がいとも自然に、ひとりの人の中で心地よく同居している不思議。
これって僕の中で「永遠のポップス」というイメージに近いパターンなので、
僕は自分の曲を歌われていることさえ忘れて、すっかりQoonieの虜になった。
その声の響きはもう手品のごとく、魔力に近い持っていかれかたなのだ。
倍音が多いのかもしれない。景色ごとざっくりねじってしまうような説得力。
ある日、素顔の彼女に会うと、これがまた、アルバムカバーのイラストの
あの文学少女の面影をほんのり残しつつも、意外にも十分大人の女性で、
思慮深いセクシィな人だったので、それがまた衝撃だった。
僕は彼女にあれこれ質問攻めをして、計2時間も拘束して、色々彼女の事情通になった。
なんと彼女はジョニ・ミチェルや矢野アッコちゃんが好きなんだそうである。
自称ライブのMCが苦手なんていうQoonieは、実はこぼれんばかりの言葉の宝箱であることも発見した。
唯一な存在、彼女は10年以上、否、もっともっと創って歌い続けて欲しい人、
なんて、なんだかジジくさいことを、初めて僕に僕に思わせてくれた貴重な人です。