●クルーズのファッション「フォーマル?ドレスコード??」

フォーマルは必要か?・・・必要です!一部のごくカジュアルな客船を除いて、 (ウィンドスタークルーズのように高級な客船でありながら、基本的にノーフォーマル・ノーネクタイの「エレガント・カジュアル」をうたっている船もありますが、日本人には「エレガントカジュアル」というのもかえって辛いかも)
客船と名がつく以上、ほとんどの場合、ドレスコードという物があり、フォーマルが必要だと思って下さい。
ドレスコードとはその日の夜の服装に対する指示で、 基本的に「フォーマル」・「インフォーマル」・「カジュアル」の3種類があり、夕方6時くらいから寝るまで、自分のキャビン以外の船中あらゆる場所でドレスコードに従わなければいけません。
(日本人はパーティーや食事が終わると普段着に着替えてしまう方も多いそうですが、ドレスコードは寝るまで守らなければいけません)

フォーマルは基本的に寄港地などに寄らない日の夜、ウェルカムパーティーやフェアウェルパーティーなどの時はほとんどフォーマルになります。
フォーマルといえば「礼装」です。で、何を着れば良いのか?基本的には男性はタキシードかそれに準ずる服装、女性はイブニングドレスかそれに準ずる服装ということになりますが、民族衣装の正装は最高のフォーマルです。
何といっても日本人なら着物がベスト!素敵な着物を持っていて、ご自分で着付けが出来る方は、ぜひ着物を着ましょう!
ところで、既婚女性の留袖は外国の方にはちょっと地味に映るようです。女性はよほど高齢でない限り、「既婚だから」「この年で恥ずかしい」と思わずに、外国船では振り袖を着ましょう!絶対に喜ばれます。
そしてそれ以上に、男性の羽織袴姿は外国船ではちょっとしたセンセーションを巻き起こすと言われています。女性の着物姿は一度くらい見た事があっても、男性の羽織袴は初めて、という方が多いそうです。可能な方はぜひトライしてください。あなたもスターになるチャンスです!
しかし着物の着付けは大変。持っていくだけでも一苦労です。着慣れない女性には動きづらく、食事も苦しかったりします。それでは洋装は?
男性の洋装フォーマル、タキシードにはドレスシャツ、カフスボタン、蝶ネクタイ、カマーバンド、靴はエナメルのスリッポンというのが正式なようです。最近の若い方々の中には結構タキシードを着こなす方も多いそうですが、タキシードも正式に着こなすのは結構たいへんみたいです。
蝶ネクタイは正式にはブラックタイですが、ちょっとくだけたフォーマルの時は柄物などを楽しむのもおしゃれです。
また、夏のクルーズや暖かい所へのクルーズなら白のタキシードも素敵ですが、よほど上質の物にしないとボーイと間違えられるという話もあります。
女性のイブニング・カクテルドレスは、お洒落な方ならフォーマルの回数分違うドレスを用意されるようです。(大変!)
女性の夜のフォーマルは、「肩を露出」「足を隠す」と言うのが基本らしいです。(だから欧米の女性は肩に日焼け跡が残らないように海辺でトップレスになるんですね。日本人には理解しにくいけど。)
だからといって、男性のエスコートのない女性が、あんまり肌を露出してるのはおかしいらしいです。また、最近は若い女性なら、思い切ったシックなミニドレスをフォーマルに着こなすのもアリみたいです。
フォーマルは、一般的に、「アメリカのお金持ちが乗る船ほど華やか」「ヨーロッパ系の伝統的なクルーズラインほど厳格」の傾向があるみたいです。現在は、クリスタルクルーズなどは相当華やか、最も厳格かつ華やかなのがクイーンエリザベスの大西洋横断のグリルクラス(上級船室)というウワサです。
また、南へのクルーズほど開放的な傾向があるようです。

インフォーマルは、フォーマルでない格好、といってもカジュアルになってはいけません。男性はきちんとしたスーツなど。女性ならドレッシーなワンピースやきちんとしたスーツ、ドレッシーなパンツスーツなど。

カジュアルとはごく普通のシャツやパンツ(下着ではなくズボンの)、女性ならブラウスやスカート、パンツといった格好です。客船では昼間は全てカジュアルでOKです。また、乗船の当日や下船の前夜、一日中寄港地で観光があった日の夜などもカジュアルになります。 といっても、メインダイニングといわれる船のメインレストランや、きちんとしたバーに行く時はTシャツやジーンズでなく、できればシャツは襟の付いたもの、パンツもスラックスタイプのものをお薦めします。 ショートパンツやタンクトップ、サンダルなどは昼間のプールサイドや、デッキのリドカフェなどではOKですが、昼間でもそういった格好でメインダイニングへ行くのはお薦めできません。

●抜け道

面倒な人は・・・

驚異!フォーマル・インフォーマルを1着で済ませる方法!(強引!)
男性のフォーマルウェアは、(一部の非常に格調高い船を除いて)、中年以上の男性なら必ず持っている略礼服で何とかなります。
タキシードっぽさを出したければ、略礼服に蝶ネクタイを締めてしまいましょう。
念のためにシルバータイ(外国人には評判悪いと言う話もありますが、やはり普通のタイよりはフォーマルっぽさが出ると思います)を一本持って行き、船に乗ったらすぐ蝶ネクタイを買いましょう。(外国船のショップは、大抵、蝶タイを売っていると思います。)
ちょっと変わったデザインの物などもあり、日本のデパートなどより安く買える場合が多いので、日本で慌てて買って行くより、おみやげ代わりに船で買ってしまいましょう。
靴はシンプルな黒のビジネスシューズで良いでしょう。
インフォーマル用にはプリント物などのちょっと洒落たタイを何本か持って行き、略礼服にそれを締めて、黒いスーツだと思い込みましょう。

女性は黒のロングスカートを一枚。
上にドレッシーなブラウスを何枚か用意、ブラウスだけを着替えれば良いのです。光り物のアクセサリーやストールなどで華やかさを出してごまかしましょう。
靴は、シンプルな黒のパンプスかなんかで構わないでしょう。(中ヒールの歩きやすいもので良いですが、一応カカトのあるものを)
パーティーバッグも、適当なものがなければ、船に乗ってから買っちゃっても良いでしょう。(船のショップで結構安く買えます)
スカートをミモレ丈くらい(ふくらはぎの途中くらいの長さ?)にすれば、ブラウスやアクセサリーを変える事によって、インフォーマルも何とかなります。
アクセサリーはニセ物で良い!いや、むしろニセ物の方が良い?
船では、安全の問題や、潮風が宝石や真珠に良くない、という、ありがたい理由で、たとえお金持ちでも本物の宝石を身に着けないことが多いそうです。
普通、日本の女性はフォーマルというと質素であっても本物の真珠や宝石を身に付けなければと思いがちで、ちゃらちゃらと派手なイミテーションを付けるのははばかられますが、船ではイミテーションで良いのです。堂々と華やかな安物を身につけましょう。

カジュアルも、つい多めに持っていってしまいますが、最小限に押さえましょう。
パンツは、重くてかさばり、制約の多いジーンズはやめて、融通のきくベージュ系のコットンパンツなどにすれば、寄港地のホテルのレストランなどでも、船でも、昼夜たいていの場所で着れるし、ジーンズより軽く、洗濯も簡単です。
そして、まず、船に乗ったら、早めにTシャツ、ポロシャツなどを2〜3枚買って、カジュアルはそれを着て過ごします。(帰ったら、自分や家族へのお土産になります。)
船のお土産は最後に買おうと思っていると気に入ったものがなくなってしまうこともあるので買うなら早めに。また、あまり派手なロゴ入りの衣料品などを、違う船で着るのは失礼である、という方も多いので、その船で着るのがベストなのです。
ただ、気を付けなければいけない(?)のは、船によってTシャツやポロシャツなどがすごく高い事。 (私の経験で言うと、高級な船ほどお土産が高く、お酒が安め。 当然、庶民的な船ほどお土産は安く、お酒は高め。のような気が・・・)
そんな時は、寄港地で、素敵な服を買いましょう。 日本で出発前に、慌てて高いものを買い揃えるよりは、得な買物ができるはず。 クルーズで訪れるような寄港地は、たいてい買物には最適のところが多く、いやでもスーツケースがふくらんでしまいます。
出航は日本、帰りはヨーロッパから飛行機で、などという人は、よほど気を付けないと、帰りに飛行機の手荷物超過料金をたっぷりと取られることになってしまいますよ!(実は私も経験者・・・とほほ)でも、逆に海外出航日本着なんて時は、−−船やキャビンの種類にもよりますが−−絨毯、家具などを買って帰るチャンスかも知れません。

参考のタメにリンク
男性の礼装についての知識とオンラインショッピング
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(ここで一言)
私のように「船は好きだけどめんどくさいこと大嫌い」という方は多いはず。
フォーマルなんて何であるの?人に迷惑かからなければフォーマルなんて着なくてもいいじゃない。 と思ってしまいますが、いろんな国や民族にいろんな習慣があるように客船には客船の伝統や習慣があります。
フォーマルの雰囲気を大切にしている外国船などで、あまりに目に余るような服装をする事は、例えば外国人が日本に来て土足で畳に上がるように野蛮なことと言っても過言ではないでしょう。

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