●クルーズのお値段「クルーズって高いんじゃないの?」

高いです。

クルーズのお値段も千差万別。よく一泊の料金で換算されますが、(例:5泊6日のクルーズ料金が15万円であれば1泊3万円) そのお値段は船によって、また、同じ船でもキャビンの広さや窓の有無、どのフロアにあるか、等によって1泊1万円台から数十万円台までとピンキリです。
客船のキャビンは2人部屋が多く、普通、料金はキャビンを2人で使用した時の1名分の金額です。
2人用のキャビンを1人で独占すると、110%〜200%に料金が割り増しになります(船やキャビンのグレードによりさまざま)。船によって1人部屋や多人数用(4人6人等)のキャビンを用意している場合もあります。
たとえば日本の客船、飛鳥なら2人部屋の1名の料金は一番安いキャビンで1泊4〜5万円位に設定されています。最高のスイートルームとなれば1泊20万円位になります。世界一周などのロングクルーズならもう少し安く乗船出来ます。
最近のほとんどの客船はスィートだろうと4人部屋だろうとサービスは、ほとんど同じ。(クイーンエリザベス2世号のように、キャビンのグレードによってレストランやラウンジに差がある船も、ごく稀にあります)
この料金には、部屋代はもちろん、食事、おやつ、ショーや様々なアミューズメントなど船で過ごすのに必要なほとんどの代金が含まれているのですが、それでも10泊で50万などという料金は(外国船だと、これに飛行機代が加わってしまうし)、近頃の海外ツァーの安さなどを考えればかなり高い印象を持たれるでしょう。 特に日本船は人件費の高さ、チップがない、カジノによる収入がない、などの理由で、世界でも高い料金を設定せざるを得ないようです。


●抜け道

では、安くクルーズするためにはどうすれば良いか?
なんと!タダでクルーズする方法!
懸賞やモニターに応募する。(あっ!怒らないで)
これは冗談では無いんです。試しにクルーズ雑誌を読んでみて下さい。しょっちゅうクルーズのモニターを募集しています。
それもクリスタル・クルーズなど、かなり豪華な船も多いので、1人20〜50万円位?「ペアでプレゼント」が、ほとんどなので、2人で40〜100万円位の賞品って相当高価ですよね?
もちろん、モニターの場合、下船後乗船記などを提出しなければなりませんが、乗船記や写真が雑誌に載るのもむしろ記念になって良いかも。専門誌ですから、一般的な懸賞に比べれば競争率も低そうなので、現実的に狙い目だと思うのですが・・・どうでしょう?

安くクルーズする方法!
その1.安い船に乗る。(あっ!また怒ってますね。)
たとえばシンガポールなど、東南アジアを中心にクルーズしているスタークルーズなどは1泊1〜2万円台、 マナーやファッションにもうるさくない気楽な船ばかりですが、食事やショーなどクルーズの醍醐味は十分楽しめるという評判です。
また、カリブや地中海等の人気のクルーズエリアにも、多少の船の古さなどを気にしなければ、格安で「3食昼寝付き」の客船の楽しみを味わえる船は沢山有ります。
高いと言われる日本船でも「新さくら丸」のように、船体は少々古くてもMOPAS伝統の食事やサービスをちゃんと楽しめて六人部屋なら格安、といっ た船もあります。むしろ、安い船の方が気楽に楽しめる、という方も居ます。

その2.1部屋の人数を増やす。
船の2人部屋には二段ベッドにするなどして1部屋に3人・4人と宿泊できるキャビンが多く有ります。
そして、3人目・4人目の船客は料金が半額、の船がほとんど。(中にはもっと割引の船も!) つまり、1泊4万円のキャビンでも、4人で使用すれば1人3万円になるのです。
仲間を集めて安く乗船しましょう!

その3.1人で乗船しても他の人と同室できる船や旅行代理店を選ぶ。
普通一人で乗船すると割高な一人部屋になるか、2人用のキャビンを独占する場合、料金が割り増しになりますが イギリスのP&Oの船「オリアナ」や「アルカディア」などは船自体が1人での乗船者による相部屋を受け付けているので、4人部屋などにすれば非常に割安になります。
(円高ポンド安の頃にはP&Oの「キャンベラ(今年引退)」などは、4人相部屋で、3ヵ月位の世界一周が90万円程で乗船できたこともありました。90万円というと大金かも知れませんが、 1日1万円程で部屋代と食事とエンターテイメント、お茶、おやつ、等々船で必要な料金のほとんどが含まれ、そのうえ世界一周の旅行ができるのですから、イギリスの普通のお年寄りが沢山乗船するのも不思議はないと思いました。) もちろん、外国の見ず知らずのお年寄りなどと同室になるのですから、気の弱い方などは不安でしょうが、日本の年配の方で、英語が全くダメでも結構平気で楽しくやっている方もいらっしゃいます。
日本では、にっぽん丸などMOPASの船は、ステートルームの一部で2人部屋を相部屋でも受け付けています。世界一周も相部屋で申し込めば1人でも安く参加できます。
また、旅行代理店「ゆたか倶楽部」のように独自ににっぽん丸などの船室を3人、4人の相部屋で受け付け、さらに安く乗船できるように企画している所もあるので、相談してみると良いでしょう。

その4.特殊なクルーズを狙う。
夏はアラスカ。冬は地中海。といった定期クルーズをしている船は、季節の変わり目に移動する際、安い料金で乗船客を募集する事があります。
また、普段は沿岸のみを航行している小型の高級船が大洋を横断するときなども普段は考えられないような価格で乗船できることもあります。 (そのかわり揺れる恐れアリ)
いずれにしろ、代理店と仲良くなって常に情報を教えてもらうようお願いしておくと良いでしょう。

その5.割引を利用する。
ロングクルーズなどは、早めに申し込めば1割や2割は早期割引になることが多いので、始めてのクルーズに世界一周を!なんて思っている方は、早期割引の期日をしっかりチェックしておきましょう。数十万円違ってしまいますよ。


(でも、ここで一言)
クルーズ料金はホントに高いのでしょうか?
よく「海の見えるホテル」、「港の見えるレストラン」は法外な値段でもなかなか予約が取れなかったりしますが、船って「海の上のホテル」、「港の中のレストラン」なんですよね。ただの移動手段ではないんです。(香港のオーシャンターミナルに停泊した時の夜景なんか最高です!)
そしてクルーズ料金に含まれるているのは、部屋代、3度の食事代、1日何度も頂けるお茶やおやつ、夜食(最近の船は、24時間ありとあらゆる種類の食事ができるものもあります。)、ショーやコンサート、ダンスにゲームに講習会、 デッキでのスポーツや射撃など、並べればキリがありません。お酒などは船によって無料の場合もありますが、有料でも免税だったりするので、陸のバーよりはだいぶ安い気がします。
この上、シルバーシー・シーゴッデス・シーボーンなどのプライベートヨットタイプの船では、ほとんどのお酒、ルームサービスも無料、チップも不要、と、まさに最高級のサービスがほとんどクルーズ代金だけで楽しめるといってよいでしょう。
ちなみに有料なのは一部の高級ワイン・おみやげ代・カジノで使うお金(当たり前)等。
私が乗ったことのある「ソング・オブ・フラワー」は、私が乗船したクルーズは割に安くて最低1泊4万円からでしたが、この料金に含まれるモノは・・・ キャビンは全て窓付き、トイレ、バスルームはもちろん、冷蔵庫、テレビ、ビデオも完備。 食事は、朝はレストラン、デッキ、キャビンの何処でも好きな卵料理やスモーク類を頂けます。 お昼も、レストランのコースランチ、レストランでビュッフェ、デッキでのビュッフェ。 夜はフルコースのフランス料理(キャビア、ロブスター、エスカルゴなど)。 その他、夜食、アフタヌーンティーのサンドウィッチ、お菓子類も最高。 お酒類は、出航の時はシャンペン。キャビンにはウィスキー、ジン等のボトルが置かれ、冷蔵庫にはソフトドリンク、ビール等の缶が飲んだ分だけ補充されます。 ルームサービスも24時間無料。軽食類が多いのですが、かなりボリュームがあって美味しく、夜中に小腹が空いたときなど、パジャマのままでチーズやハムやフルーツの盛り合わせ、魚介類の串焼きなんかをつまみに1杯。なんて事もOKでした。 食事の時のワインもかなり美味しいモノで、もちろん赤白好きな方を好きなだけ、また、船の中の数カ所のバー、ラウンジ等でも好きなお酒やカクテル、ソフトドリンクが好きなだけ頂けます。(ウイスキーやスピリッツ類も高級品です。私のような飲んべえにはたまりません。) キャビンのアメニティーグッズは、布製のサンバイザー、帽子、スリッパ、ボールペンなどは全てお持ち帰り可。でも、バスローブはさすがにキャビンの備品でした。
なんとタバコまで無料。バーカウンターで頼めば、いつでも好みの外国製タバコがさっと出てきます。 乗船客も少ないのでプールサイドやバーなど、どこも人が少なくゆったりとしていて、どこにいても、なぜか喉が渇いた頃になるとクルーが「お飲み物はいかがですか?」と希望のカクテルなどを届けてくれる、という極楽状態です。
最低1泊5〜6万から十数万というプライベートヨットタイプの船の料金は確かに高いけど、上げ膳据え膳で最高のサービスと最高の食事とお酒と広い海を独り占め。人生の中で一度くらい、こんな数日間を過ごすのも良いのでは?

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