山形・秋田・青森レポート

 みなさんこんにちわ。
 ワタクシ、ヤボ用で日・月と一泊二日で東北にいってまいりまし
た。そこでまたまた一方的にこのようなメールを送りつける次第で
す。

■ローカルルール
 山形から秋田に向かう途中、駅の掲示板にある電車の説明にビビ
ッた。「特急」とか「各停」とか表示する欄に「ワンマン」と書い
てあったのだ。運転手さんが停まる駅を勝手に決めたりするのかな
ーと思いきや、車掌が乗り込まない運転手だけの「ワンマン」とい
う意味でした。


■ローカルルールその2
 山形・秋田の電車は、ドアを乗客が個別に開けるようになってい
る。ドアの内外に開閉ボタンがあって、乗るときも出るときも、自
分で押すのだ。たぶん寒いときは不要のドアを締め切ったままにす
るための工夫だと思う。面白いのは、降りるときは最後のお客さん
が「閉」のボタンを押しながら降りること。よくエレベーターです
るやつですね。

 で、秋田でもコギャルは東京とまったく同じで、車内でケータイ
でカレシー(語尾上がる)の話をしながら鏡みてたりするわけ。そ
んな彼女でも、降りるときはちゃんと「閉」を押すんだな。ケータ
イしながら。それを見ておじさんはちょっとホッとしました。他人
との関わり合いを拒絶しているようで、ちゃんとその一線では他の
乗客を思いやる気持ちが働いているわけだから。東京でも「開閉」
ボタンつけないかな。


■秋田さきがけ
 停まったのは秋田市。地方に行くと僕は必ず新聞テレビを見ます。
「秋田魁新報」という地方有力紙は、やはり面白かったね。夕刊・
朝刊の二回で、「熊現る」の記事が3回も(笑) べつに人を襲っ
たんじゃないよ。「水飲んでいた」とか、「国道渡った」とか。し
かもそれで付近の小学校が休校に(笑) 小学校に包丁もった人が
現れないぶん、のどかだな。

 あとスポーツ面が4面あって、そのうち見開きの半分を使って地
元の野球大会の詳細情報。夏の甲子園の予選かなと思ったら、なん
と県の少年野球大会でした。後援はもちろん「秋田魁」。いくらな
んでもやりすぎでは。

■コンビニ
 地方に行くと必ずコンビニも入ります。地元情報誌とかミニコミ
を扱っていて、面白いから。秋田では、なんと、秋田専門風俗情報
誌ありました(笑) 秋田にそんなに風俗が多いとは思わなかった。
以前熊本で「ナイタイ・熊本版」を見て感動したことがありますが
(注・熊本はソープで有名なのです)、秋田は独立資本のようでし
た。やっていけるのでしょうか。


■山形・新庄駅
 話は前後しますが、初めて東北新幹線で山形の新庄駅というとこ
ろにいきました。でっかい駅で、駅の中に「新庄情報コーナー」が
あったりする。付近にはなにもなく、だから住民はもう、用も無い
のに駅に来るわ来るわ(笑) 近所のおばさんとか高校生が、駅で
電車にものらず井戸端会議していたのは印象的でした。


■弘前にて
 弘前では、あの沢田サタさんに会いに行きました。そう、沢田教
一の奥さんです。沢田が亡くなった後、サタさんは郷里の弘前の自
宅で、「お客は一日ひと組だけ」という完全予約制のレストランを
やっているのです。僕はひとりだけだったからコーヒーをご馳走に
なっただけでしたが、このサタさんがすごい。
 私がサタさんを撮影したときのこと。「ライカでグッドバイ」を
私のCONTAXで撮るのもいいだろうとカメラを取り出すと、
「あら、CONTAXいいわねぇ」。
 シャレで、「撮ってみませんか」と僕の一眼レフを渡すと、まぁ、
その撮影ポーズが決まること。ちゃんと背筋伸ばして脇も締めて。
70近い(たぶん。越えてるかも)おばあさんが、そんなカメラの
撮り方しますか。
「だってちゃんと脇しめないと、ぶれるじゃない」
 そのあとの一言が、私を狂喜乱舞させました。
「やっぱりCONTAXはシャッターの音がいいわよね」
 くぅぅ、格好良すぎるぞ、沢田サタっ!! そこまでわかるか。
さすがだぞ。

 なんでもサタさんはローライ・フレックスをもっていたそうで
(二眼レフカメラの名機。ライカ・コンタックス・ローライはドイ
ツの三大名カメラ)、教一がときどきそのローライをサタさんから
借りて、フエとかとっていたそうです。沢田教一というとライカで
報道写真というイメージが強いけれど、ローライの二眼レフでアー
トな写真もとっていたとは。見てみたいな、その写真。
(未発表)


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