タバコをくれっ

フランスではタバコが高い。日本で280円のマルボロライトが、向こうでは450円くらいしたりする。100円ライターも2ユーロライター、240円だ。だから彼らは外国人旅行者にも「タバコをくれ」「ライターの火を貸して」と言ってくる。そこで私は「代わりに、あなたの写真を撮らせて」とお願いしてみた。これはそうして首狩り族のように集めた記録である。

Candid Photo
Theme
採集地:パリ市庁舎前
サッカーの試合見物に来た兄ちゃん。鼻、唇などいろ
んなところにピアスがあって、最初はビビリました。記
念すべき第一号。
採集地:ポンヌフ
バーの客。ドイツ人らしい。だがアル中気味で、「アー
リア人」について質問してきたのもこの人。その後もコ
ソコソと私のタバコを取っていこうとして難儀した。
採集地:バスチーユ
「タバコの代わりに写真撮らせてよ」「え〜」といいつ
つ。すげえ嫌がっていたが、2本私から奪い取ってい
った。
採集地:セーヌ川
最初写真を撮ろうとしたら、隣の奥さんが「なんで撮る
のよ」と逆ギレ。「趣味だよ」「あっそ」と仲良くチーズ。
お前らなんの記念じゃ。
採集地:トロカデロ広場
撮った後に「グッドラック」と握手を求められた。
番外編・1
タバコはねだられなかったが、写真とってとせがまれ
る。カメラ向けたら「あっはん」とか「うっふん」とかいろ
んなポーズしてきて困った。ブレているのはアルコー
ルと笑いをこらえているせいである。隣に忍び寄るア
ーリア人が。
番外編・2
フランスのカメラマンらしい。「プアー」で「ファッキ
ン」なフランス人だと自己紹介していた。このあと上の
女をナンパしてました。
番外編・3
ポンヌフの橋のたもとにあった、新宿ゴールデン街み
たいな店の経営者。宝塚の男役を引退した感じのマ
マである。パリであった数少ない親切なフランス人で
あった。