Fly&Lure Fishing in Chichibu

秩父のヤマメとイワナ


吉田川合角ダムの湖面

イブニングパラダイス 

1999年1月〜3月


3月28日

中津川(中津川管理釣場付近・持桶トンネル付近・大滑沢出合)
荒川本流(落合地区)

大血川(管理釣場周辺)

中津川では21日に降雪があり、週明けは雪を降らした低気圧による強い北風のため日中の気温も約3度とたいへん寒くなりました。水温も約4度に低下してしまいました。また、27日にも冷たい雨が降り、魚の活性が下がってしまいました。なお、27日、28日のヤマメの放流により、週末は多くの人が川に来ましたが、20センチ以下の比較的小さい魚体が多かったようです。

中津川の管理釣場は、大滝村役場から約20キロ上流の大滝村営こまどり荘付近にオープンしましたが、この管理釣場から下ったヤマメ等を狙うため、直下流に入渓してみました。この付近は、強風を避けるようにミッジのハッチがありましたが、ヤマメがライズできるような場所でのハッチはありませんでした。
ヤマメは、大形のウェットやストリーマーなど追いかけてくるものの、活性が低くヒットしませんでした。ミッジピューパやニンフ、ミッジドライ等には無反応でした。

小倉沢(神流川)出合の持桶トンネル付近の中津川は、夏になるとヤマメがよくライズするポイントですが、今は全く魚影は見られませんでした。ミッジ等水性昆虫のハッチもありませんでした。

大滑沢出合付近は、春から夏にかけて水性昆虫のハッチが多く、道路から川までの距離も近いのでイブニングライズ狙いに向いたポイントです。昨秋にヤマメの稚魚が多くいたので期待していましたが、10センチクラスのものが多く、大形のヤマメは見られませんでした。水性昆虫のハッチが全くなかったため、色々フライを使用してみました。小型のパートリッジオレンジをルースニングしたときがヤマメの反応が一番良かったのですが、前述のとおりヒットしてくるのは10センチクラスばかりでした。なお、水温は約4度でした。

荒川本流の落合地区は先週末に引き続き、ヤマメのライズは全くなくなってしまいました。水温は約6度で水性昆虫のハッチは夕方にユスリカがわずか飛んだ程度でミッジよりハーズイヤー等ニンフで底層を引いた方が反応が良いようでした。もしかすると人が多いことが原因かもしれません。

大血川はヤマメ放流のため、かなり多くの人が入っていました。水量は、雨がときどき降っているものの、かなり少なく人の多さも相まって、魚には強くプレッシャーがかかっているようでした。
管理釣場の下流域に上流から落ちた魚狙いで入ってみましたが、全く魚影は見られませんでした。
管理釣場の上流は、かなり多くヤマメ等を放流したと思われ、ライズはないものの所々に魚がいるようでした。
ここはヤブ沢のため、ロングリーダーが使いにくいのでミッジをあきらめ、ショートリーダーで16番程度の小型のパートリッジオレンジをルースニングして見たところ、まずまずの反応をみせてくれました。

3月21日

荒川本流(落合地区)
中津川(鶉平地区)

荒川上流部の大滝村や小鹿野町の週末は、みぞれまじりの雨が降り、水量は若干増えましたが、気温も水温も低下しヤマメ等の活性が下りどこのポイントも厳しかったようでした。

荒川本流の落合地区は、毎週様子を見に行ってますが、先週より明らかにライズの数は減っていて、ミッジピューパには反応を見せたものの、CDCミッジドライには小雨の影響もあって無反応でした。ミッジのハッチもほとんどなかったため、当然といえば当然なのですが。

診療所前は去年の台風によるものだと思いますが、埋まってしまいかなり浅くなってしまい、20センチ以下のヤマメが何匹か見える程度でした。大きいものは、深場にいるのかもしれません
温泉前は、台風や冬の間のダム放水の影響だと思いますが、去年より魚が減ってしまったような気がします。

鶉平地区の大滝小学校前の中津川は、上流の滝沢ダム工事の影響と考えられますが、川底に泥がたまってしまっているところがあり、渓相が悪くなってしまいました。
魚もヤマメの稚魚とウグイが多く、20センチを越えるヤマメの数は少ないようです。ミッジ等水生昆虫のハッチは全くなく、ヤマメのライズは見つけられませんでした。

3月14日

赤平川(田ノ頭ダム)
吉田川(合角ダム藤倉川流込、同女形沢流込)
荒川本流(大血川出合、落合地区)

赤平川の田ノ頭ダムの状況は先週と変わらずあまり良くありません。上流に放流したヤマメもまだここまでは下っていないようです。ミッジは若干ハッチしていますが、ライズは全くなく、ヤマメの泳いでいる姿も確認できませんでした。

吉田川の合角ダム藤倉川流込は、先週と比較してミッジのハッチの量が減り、ヤマメのライズも減りました。ヤマメのライズは合角ダム全体でぼつぼつあるような状況で、ライズをねらってのフライフィッシングは難しいようです。ヤマメが水温の上昇と伴い、クルージングを始めたのかもしれません。
合角ダム女形沢流込は、木屑や木の葉が溜まり、いまは、フライフィッシングには向かないとおもいます。ミッジのハッチはありますが、ヤマメのライズはありません。
なお、合角ダム周辺の動物相は驚きで、湖畔のヤブを歩いていると、野うさぎの子どもが這い出してきたり、鳥が飛び出したりします。特に鴨は、ダム周辺だけで30羽くらいいて、みごとにフライフィッシングの邪魔をしています。

荒川本流の大血川出合は、上流の落合地区や下流の強石地区と比較すると魚影が少ないようです。ミッジのハッチは少なく、ヤマメのライズもありません。
荒川本流の落合地区は解禁当初より魚影は薄くなりましたが、ライズは盛んになりました。いままではミッジピューパ等の24番程度を使用していたのですが、今はCDC等20番程度のミッジドライにも反応してくるので、フッキングはずいぶんらくになりました。
なお、ウグイも多いので、ヤマメとの見きわめも重要だと思います。

3月7日

赤平川(田ノ頭ダム)
吉田川(合角ダム藤倉川流込付近)
荒川本流(強石)

赤平川の田ノ頭ダムは、冬の間にダムゲート修理にあわせて浚渫工事を行い、ダム湖は幅が最大で、約80メートル、長さが約200メートルに復活しました。
しかし、工事の時ダムゲートは全開されて、ダム湖が干上がったため、以前いた魚はすべて下流に流されてしまいました。
いまは、2月末に放流されたヤマメが少しいる程度で魚影はかなり少ないようです。また、水生昆虫もまだあまりついていないようです。
このような状況ですので、ミッジ等のハッチもほとんどなく、当然ライズは全くないため、フライは厳しいと思います。
しかし、流れ込む赤平川は渇水のため、水量がきわめて少ないため、上流に放流されたヤマメはだんだんダムに下ってくると考えられ、今後に期待しています。
なお、田ノ頭ダムのベストシーズンは、毎年3月からゴールデンウィークまでで、以後は水温が上がりすぎること、ヤマメ等魚が釣りきられてしまうこと等により難しくなります。

吉田川の上流部にある合角ダムは、去年から貯水を始め、水位で約70%ほど水が貯まりました。ダム堤体付近は工事中のため、立入禁止となっているため、藤倉川の流れ込み付近の様子を見に行きました。


合角ダム藤倉川流込(99.3.6)


ダム堤体付近に限らず、流れ込み付近も両岸は切り立っていて、しかもブッシュがあり、バックがとれない場所が多いため、フライがキャストできる場所は限られています。
水生昆虫は黄色っぽいユスリカが猛烈にハッチ(1メートル真四角の範囲に50匹以上ハッチしていたと思います。)していましたが、魚は浅場でウグイやアブラハヤが泳いでいる姿が見える程度で、ヤマメと思われるライズは1時間に2〜3回程度しか確認できませんでした。


ユスリカの猛烈なハッチ(99.3.6)


しかし、ルアーで広範囲に探りを入れてみると、活性は低いのですが20〜25センチ程度のヤマメがヒットして来ますので、今後時々チェックしていきたいと思います。

荒川本流の強石地区は、比較的放流量が多い様子で、川のあちこちにヤマメの泳いでいる姿が見えました。
小雨のぱらつく寒い日のだったため水温は5度前後で、ミッジのハッチはわずかながらありましたが、ライズは全くありませんでした。
ヤマメは、今年放流した20センチ前後のものが多く、底に張りついていて、ニンフには反応を示すものの、ミッジには無反応でした。スプーン等のルアーにも反応するため、アトラクター的なウェットやストリーマーもおもしろいかもしれません。

3月1日

荒川本流(落合地区、三十槌地区)
入川(川又地区)

今年の解禁日は、朝方ガイドが氷るほど寒かったものの日中は気温も20度近くまで上がりました。各河川とも雨が少ないためたいへん減水しています。まだところどころに氷が張っていて、水温も4〜5度といったところでした。(二瀬ダムは、まだ全面結氷しています。)

午前6時に解禁となりましたが、落合地区の大滝役場前の河原は、50台以上の車が河川敷に駐車してあり、約200メートルの区間の間に、ざっと100人以上もの人が竿を出していました。
午前中は約95%が餌釣師で、残り5%がルアーマンといったところで、フライフィッシャーマンは全く見受けられませんでしが(これだけ人がいるなかでは、フライをキャストすることが無理でした。)、午後になると餌釣りの人もほとんど帰り、フライをキャストする人達も見受けられるようになりました。

今年放流したヤマメは20センチ程度で、体高が低いものが多いようでした。日中暖かくなってミッジのハッチがありましたが、ライズは全くありませんでした。
また、今年放流したヤマメは泳ぎ廻っているものの、冬を越した野物に近いヤマメは、淵の底にじっとしていて活性が低いようでした。(放流ヤマメが多い場所では、冬越ヤマメ全くヒットしません。)
放流ヤマメは、ハーズイヤーや MSCの10番から14番に比較的反応を見せましたが、20番以下のミッジには、ウグイがヒットしてしまい、ヤマメは難しいようでした。ウグイはミッジドライにも反応しました。
なお、大滝役場前のダムは、今年の冬に水を抜き、干上がってしまったため、去年まで多くいたイワナはみられませんでした。

荒川本流の三十槌地区は、農産物加工所前の淵に放流ヤマメがいたものの、冬越ヤマメは見かけられませんでした。
ここも、ミッジのハッチがありましたが、ライズは全くありませんでした。

入川の川又地区についても、放流ヤマメはいたものの、冬越ヤマメは見れませんでした。

   冬越ヤマメ(落合地区99.3.1 23cm) と 放流ヤマメ(落合地区99.3.1 18cm)

2月28日

薄川(赤平川合流点付近、両神村役場付近)
荒川本流(強石地区、大血川合流点)
大血川(太陽寺付近)

解禁を明日に控え、川の様子を見に行きました。

薄川は、大渇水で川を飛び越せるほどの水量しかありません。放流したヤマメが網ですくえるのではないかと思う程です。(ただし、赤平川合流点付近にはヤマメの放流はありません。)

荒川本流の強石地区は、渇水ぎみですが、水量はそこそこです。放流ヤマメが泳いでいる姿が良く見えました。

荒川本流の大血川合流点も渇水ぎみです。ここでは、魚の姿は全く見られませんでした。

大血川の太陽寺入口付近も大渇水で川幅は1〜2メートルほどです。

1月28日

赤平川(下小鹿野)

荒川上流部の秩父漁協の解禁まであと1ヶ月ほどなりました。
下小鹿野地区の赤平川は、今は水量が少ないのですが、透明度が高く、1メートル以上の透視度があるため、川底までよく見えます。
水温が低いため、ウグイなどは群れをつくって底に固まっていますが、ニゴイが日中、暖かくなると瀬に出てきています。
ニゴイは雑食性で今は何を捕食しているわかりませんが、鼻先にイクラフライやニンフを流すと時々吸い込みます。(食べられないとわかると吐き出します。)
ニゴイのサイズは30から50センチあるため、水温が低いため動きは鈍いもののヒットしたときはたいへん楽しませてくれます。
全くのサイトフィッシングで、フライを川底までしずめてしまい、動きを止めてしまうため、鱒類のフライフィッシングとは趣が違いますが、時間がたつのを忘れてしまいます。
ニゴイは狙って釣る人がいないため、食性等判らないことが多いので、釣るためにはどうしたらよいか決定的なことは判りませんが3月の解禁まで研究しようと考えています。
赤平川では、風が弱い時に、ミッジが大変多く飛んでいます。
ニゴイがミッジを捕食するようになれば、大変おもしろくなると考えています。



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