Fly&Lure Fishing in Chichibu

秩父のヤマメとイワナ


神流川のヤマメ(26cm) 1999.5.2

イブニングパラダイス 

1999年5月


5月30日

荒川本流(落合地区)
神流川C&R区間(上野村役場付近)

荒川、神流川ともイブニングでのカゲロウ等の複合ハッチは続いています。
両河川とも水量が少なめです。

荒川の落合地区は、ウグイの活性が非常に高いため、ヤマメより先にヒットしてしまい、ヤマメを散らしてしまうような状況が続いています。
ハッチしているカゲロウは、フックサイズで12〜14番のものが多いのですが、ヒットさせるには18番程度がよいようです。
午後のカゲロウのハッチが少ない時間帯は、魚がフライにセレクティブになりますが、日没近くなると、パターンに鈍感になりサイズさえ合っていればよいようになります。

神流川C&R区間の上野村役場付近は、毎週人が多く入っていて、イブニングになると5ひとつの淵に3人がフライをキャストしているというようなことは珍しくありません。
また、日中は、一つのポイントに餌師、ルアーマン、フライマンということもあります。
ここのポイントはヤマメが多いため、日中は餌釣りだと簡単にヒットしますが、フライにはたいへんセレクティブになっているため、ヒットさせるのは難しい状況です。
川の石に着いている、ヒラタカゲロウをフックにつけて、ルースニングするとすぐにヒットするのですが、同じサイズで同色のハーズイヤーには全くヒットせず、追ってきても、30センチくらいのところでUターンしてしまいます。また鼻先にハーズイヤーを止めておくと逃げてしまうような状況です。
しかし、イブニングになってカゲロウがハッチしだすと状況は一変し、カゲロウのパターンなら色もサイズも関係なくフライに飛びついてくるようになります。
ここのヤマメのアベレージサイズは20〜25センチで太っていますが、ヒレの張ったきれいなものはいないようです。
また、25〜30センチクラスのニジマスもいるようです。

5月23日

大血川(上流部)
神流川C&R区間(蛇木滝付近)

荒川上流部、神流川C&R区間ともカゲロウ類のハッチが最盛期を迎え、イブニングになると猛烈な複合ハッチがおこり、マッチザハッチで狙うにはフライパターンの選択に迷ってしまいます。
しかし、ヤマメやイワナは活性が高くなっていますので、フライの大きさと色を合わせればなんとかなるとおもいます。
なお、両河川とも、ここのところ雨が少ないため、渇水気味となっています。

大血川の上流部でヒットする魚はほとんどがイワナですが、管理釣場から逃げ出したニジマスが時々ヒットするのには、がっかりしてしまいます。
このニジマスは、川に放されてある程度時間が経つと予想され、ヒレの形が美しいのが救いとなっています。(神流川のヤマメより魚体がきれいです。)

ここでは、日中全く魚影が見えませんが、イブニングになると、表層に出てくるようになります。
フライパターンは、イブニングの早い時間は、エルクヘアーが良く、日没近くになると、ブラウンパラシュートが良いようでした。
サイズは18〜20番に反応が良いようですが、バレが多いときは14〜16番が良いと思います。

神流川の蛇木付近は、C&R区間ながらヤマメをキープする人が多く、漁協のしっかりした対応が必要であると考えられます。また、キープする人を見かけたら、入漁者も注意してあげることも必要だと思います。
ここのヤマメは、日中でもライズしていて、一日中ドライフライで楽しめます。
今年放流したヤマメがほとんどのため、ヒレが丸く魚体がお世辞にもきれいとは言えませんが、20〜25センチのものがほとんどです。
ここのヤマメは、かなりスレていますので、人影を見せても逃げることはありませんが、食いが浅くバレることも多いようです。また、フライのサイズと色には敏感でちょっとでも違うと簡単に見切られフライの10センチくらい手前でUターンされてしまいます。
フライパターンはオーソドックスなエルクへヤーやパラシュートでよいのですが、サイズを16〜24番程度まで色を各色そろえないといけないため、良い釣りをするには、20パターン位必要かと考えています。
また、当然小さいフライサイズほどバレが多いことも申し添えます。

5月16日

赤平川(田ノ頭ダム)
神流川C&R区間(ビィラせせらぎ前)

赤平川の田ノ頭ダムでは、カゲロウ類が大量にハッチするようになりました。フックサイズで14から20番程度のものが多いのですが、希に10番位の大きいものも飛んでいます。
イブニングになると、岸から20メートルほど離れたところで、単発ながらライスが始まります。
最近田ノ頭ダムでは、ルアーでヤマメがよくヒットするという話が広く伝わったため、ルアーマンが多く入っていて、ライズにルアーキャストため、フライには厳しい状況です。水生昆虫のハッチの増加とともにライズが流れ込み付近に移ってくるとチャンスになるとおもいます。

神流川C&R区間のビィラせせらぎ付近では、ウグイよりヤマメの活性が高くなり、ドライフライにウグイがヒットする事が少なくなってきました。また、ヤマメが瀬に出てくると同時にやる気のある魚も見受けられるようになりました。
平瀬にいる魚は若干釣りにくいのですが、岩や石のまわりには釣りやすい魚が着いています。
イブニングでのフライパターンは18から20番のエルクヘアーカディス1種類で充分ですが、ティペットは、0.3号以下が良いようでした。
ここのヤマメは、全て成魚放流でヒレが小さく、まるでニジマスのような魚体です。

5月9日

神流川C&R区間(蛇木滝付近、上野村役場付近)
荒川本流(落合地区付近)

ここのところ秩父地方では、午後から夜にかけて雷雨が時々あり、釣りを中断させられることもありました。神流川方面も同様です。

神流川C&R区間の蛇木滝付近は上野村のHPで紹介されていますが、この中で増水時には50センチクラスのイワナが顔を出すと記述されています。

日中は、ヤマメ等が底についていて、ドライフライに反応を示さないため、ルアーで探りを入れたところ、この大イワナ(正しくはキャッチしていないためイワナかどうか確認できなかった。ニジマスの可能性もあり)の姿を確認することができました。

ついている場所が確認できたため、イブニングになって、3Xシャンク6番のマラブーリーチを流して再度ヒットさせましたがキャッチできず未だ確認できていません。

蛇木滝付近は上野村役場付近と比較して、入っている人の数が少ないため、ヤマメはすれていないようで、比較的簡単に25センチクラスヒットさせることができますが、ヒレが丸く、引きも弱いようです。フライパターンは日中は大型のウエットかストリーマー(パターンより黄色、オレンジ、黒等の色に反応するようです)、イブニングは16番から20番のエルクヘヤーカディスでよいようです。

上野村役場付近のヤマメは以前にも増して、すれてきていて、小石を投げたくらいでは、逃げないような状況です。イブニングになれは、20番程度のドライフライでヒットさせることはできますが、周囲を見ていても、あまり多くはヒットしていないようです。

ここのヤマメもヒレが丸く、太ってはいるものの25センチクラスでも引きはかなり弱く、魚体はお世辞にもきれいとはいえません。

荒川本流の落合地区は、二瀬ダムが放水しているようで、かなり増水しています。

イブニングの早い時間は、ストーンフライとミッジやガガンボがハッチしていますが、日没直前になると、ボディが前半分がグレー後ろ半分が透明で大きさが2センチ程度もあるスピナーが飛ぶようになります。しかしライズは非常に少なく、ヤマメはミッジしか食べていないようでした。ウグイがヒットする事が多く状況は厳しいですが、20センチクラスのヤマメは神流川のものとは比較にならないほどきれいです。

5月3日

神流川C&R区間
(上野村役場付近・ヴィラせせらぎ付近・蛇木滝付近)水温10度
荒川本流(川又地区付近)水温8度

ゴールデンウィーク中の秩父地方は比較的天候が安定していました。
この間に荒川本流に1日、神流川に3日入って状況を観察してみました。

神流川C&R区間は、総じてハッチしている水生昆虫が少ない(ハッチしているのは、ストーンフライとミッジやわずかなアカマダラ等のカゲロウ類のみ)のに加えて、日を追うに従ってヤマメがスレて神経質になっていきました。
上野村役場付近では、GWの初めでは、ヤマメはドライフライのパターンやサイズをあまり選ばなくなっていたものが、5月3日にはたいへんセレクティブになっていて、ヒットさせるには、イエローボディのストーンフライパターンやミッジでないと浮いてきてもUターンしてしまうことが多くなってきました。比較的反応がよかったのは、18番のイエローパラシュート、20〜24番のエルクへヤーカディス、24番より小さいCDCミッジといったところでした。またヤマメのサイズも当初25センチクラスが多かったものが最近は20センチクラスが多くなってきました。
ヴィラせせらぎ付近も役場付近と同様で、だんだんヤマメは食い渋ってきていて、サイズが小型のドライフライやウェット・ニンフが良いようでした。役場付近よりこちらの方が釣り人が少ないのですが、ヤマメの数も少なめだとおもいます。ただ、ウグイもこちらの方が多いようです。
蛇木滝付近は、足場があまり良くなく危険な場所が多く、ウグイが非常に多いのですが、比較的大物のヤマメがいるようです。日中入ったのではっきりしたことは判りませんが、イブニングライズ狙いが良いのではないかと考えています。
また、ここは餌釣師でヤマメをキープしてしまう不心得な人が多いようで、魚篭を持った人を何人か見かけました。

荒川本流の川又地区付近は、増水していますが、フライにはまずまずの水量になっています。先週の濁流を伴った大増水で、上流の管理釣場のニジマスが下流に流れ堰堤付近はニジマス一色に近くなっています。
増水により水生昆虫が流されてしまって、ハッチがほとんどないため、イブニングライズは期待できませんが、ニンフやウエットをていねいに流すと25センチクラスのニジマスと20センチクラスのヤマメがヒットしてくるようでした。



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