Fly&Lure Fishing in Chichibu

秩父のヤマメとイワナ

イブニングパラダイス

2000年5月


減水した中津川大滑沢出合の下流 5月14日 


5月28日

神流川C&R区間(上野村役場付近)
荒川本流(大滝温泉付近)

神流川、荒川とも先週より若干水量が減り、例年の平水位になっています。

神流川のC&R区間の上野村役場付近は、先週と比較しヤマメの活性、水生昆虫のハッチとも下降状態です。
しかし、1年のうちでも最も良いコンディションであることは間違いありません。午後6時くらいまでは、先週と比較して、ヤマメのライズは少なめですが、その後日没までの間は猛烈なライズが始まり、フライのパターンやサイズに関わらずヤマメが反応を見せます。12番のエルクヘヤーカディスが飲み込まれてしまうほどです。ヤマメのサイズは25センチ位なもの、20センチ位なもの、10センチ程度の稚魚と大きさがはっきり別れていますが、大きい物の魚体はあまりきれいでないのが残念です。

荒川本流の大滝温泉付近は、カゲロウのハッチが少なくなっていて、ヤマメはミッジ等小さな水生昆虫を捕食してるようです。しかも夕刻にライズしている魚はほとんどがウグイです。ヤマメは表層にいるウグイの下の水面下50センチほどのところで流下する虫を食べているため、ドライフライはほとんどが、ウグイに食べられてしまいます。
ここは、ヤマメのほかにイワナもいますが、サイズは20センチ程度のものが多いと思われます。

5月21日

神流川C&R区間(ヴィラせせらぎ付近・上野村役場付近)

神流川は先週の雨により水位が上がり例年の平水位になりました。
水位の上昇とともに、ヤマメの活性が上がり、瀬に出てきて盛んに大形のカゲロウ類やカディスを補食しはじめたため、ベストコンディションといえる状況です。
21日には、ヤマメの成魚放流がありましたが、去年の状況から予測すると、7月になると水温が上昇しヤマメの活性が著しく低下してしまうので、今年もコンディションがいいのはあと1ヶ月ではないかと考えています。

ヴィラせせらぎ付近は、去年の夏の大増水で渕がほとんど埋まってしまったほか、石も多くが流されてしまったため、平瀬つづきの最悪の渓相になってしまいました。水生昆虫のハッチも少なく、ヤマメの影はわずかしかみれませんでした。

上野村役場付近では、いままで渕であまり動かなかった、ヤマメが瀬に出てきて、大形のカゲロウ類やカディス類を補食するようになったため、ベストコンディションになったと考えられます。
ハッチしている水生昆虫もカゲロウ類、カディス類のほか、ミッジやガガンボもいますが、ヤマメは目立つものから補食しているような状況です。
フライは、瀬では14〜20番のエルクヘアーカディス、14〜18番のブラウンパラシュートに反応がよく、20番以下のミッジにはほとんど無反応となっています。
ヒットしてくるヤマメのうち20センチ以下のもの、ヒレがしっかりしていて比較的美形ですが、25センチ以上のものは、ヒレが丸くなっていて魚体はあまりきれいでありません。
活性は上がりましたが、毎日四六時中フライがキャストされていてかなりスレていますので、デッドドリフトよりアクションを加えたほうが効果があります。しかし、瀬では、ドラグがかかるとヤマメはまったくフライをくわえなくますので、確実なメンディングも必要となります。
この技術と流れの読みが適確であれば、イブニングライズのみで10匹以上キャッチすることは十分可能です。

5月14日

中津川(大滑沢出合付近)
神流川C&R区間(蛇木滝付近)

荒川流域、神流川流域とも一時的な雨はありますが、減水傾向の解消には至っていません。

中津川も平常時と比較して、水量が半分程度となっています。
カゲロウ類やカワゲラ類のハッチは見られますが、ヤマメのライズは全くありませんでした。今年は、大滝村の荒川本流が昨年の洪水で荒れてしまったため、中津川へ集中的にヤマメを放流していますので、減水によりヤマメの活性が下がっているのではないかと考えられます。

神流川の蛇木滝付近も昨年と比較して明らかに減水しています。
この付近は、上流部の上野村役場付近と比較して、ヤマメの魚影は薄いですが、人も少ないため、落ち着いたフライフィッシングが堪能できます。
日中は、ミッジやガガンボ中心のハッチですが、夕刻になるとカゲロウ類のハッチが始まり、ヤマメのライズがあちこちで見られるようになります。
ここのヤマメは、20センチ前後のものが主になりますが、瀬に出ているものは活性がたいへん高く、20番より小さいフライは飲み込むものもいます。
フライパターンは20〜22番のエルクへヤーカディスがよいようで、ブラウンパラシュートやCDCミッジにもよく反応します。

5月7日

荒川本流(大滝温泉付近)
神流川C&R区間(上野村役場前)

荒川本流は二瀬ダムの放水が無い他、中津川最下流部に建設されている滝沢ダム工事の影響で減水が続いています。また、滝沢ダム工事による土砂の流出で下流には土砂が堆積していて、水生昆虫の生息環境が悪化しているほか、渓相も悪くなっています。
大滝温泉付近には、発電用ダムがあり、ここを境に魚が上下流への移動ができなくなっています。例年だと、遡上してきたヤマメの魚止めとなっていて、比較的魚影が濃い場所ですが、今年はダム工事と昨年夏の大洪水の影響でヤマメばかりかウグイまで数が少なくなっています。ここのヤマメの平均的なサイズは15〜20センチと小振りで、イワナも同サイズのものが主となります。
ハッチしている水生昆虫は、日中が小形のミッジ(フックサイズで24〜32番)で夕刻になるとミッジの他、圧倒的に多いガガンボ(同18番)にカゲロウ類(同18〜22番)が混じってきます。ヤマメやイワナは大形の水生昆虫は全く補食せずに、ミッジや小形のカゲロウを主に食べているようで、ライズ時になにを補食しているか全く見えません。フライは22〜24番のCDCやマイクロセッジでグレー〜ダンカラーのものに反応がよいようです。しかし、ヤマメやイワナよりウグイのほうが活性が高いためこれが盛んにヒットしてきます。

神流川C&R区間の上野村役場前は、ゴールデンウィーク中は多くのフライマンで賑わったため、ヤマメがひどくスレてきました。
また、3月中と比較して、ヤマメの数も減ってきました。
ハッチしている水生昆虫は相変わらず、ガガンボとミッジですが、カゲロウ類の姿も見れるようになりました。
特にここのポイントはニンフやウェットをルースニングする人が多いため、沈めた場合フライを追うことわあってもヒットすることは稀です。
また、ドライフライの場合24〜32番のミッジには反応してきますが、フッキングはかなり難しい状況です。ただし、日没直前になると20番程度のエルクヘヤーカディスにも反応を見せるようになります。
なお、ここでもウグイの活性が高くなったほか、ヤマメの稚魚もヒットしてきて釣りにくくなっています。




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