81年来日関係 


 製作日1998.06.18/最終更新日1998.06.18

新聞

 チケット販売広告

  伝説の来日(81年)公演チケット
 販売広告切り抜き(読売新聞)




 コンサート評(読売新聞)

  1981年9月12日(たぶん夕刊)に掲載の
 ライブリポート。この年のベスト5に入るすばらしい
 コンサートと絶賛!!
  個人的にも一般紙の評論にしては、よく判って
 書かれたものだと思います。
 (普通ならもっとキワモノ扱いされていたはず)



  コンサート評(昭和56年9月12日) 全文掲載

 クラフトワーク公演 日常的な夢を歌う

  シンセサイザーなどエレクトロニクスを活用したテクノポップは、
 イギリスのゲイリー・ニューマン、日本のイエロー・マジック・オーケストラの
 成功により世界中の若者に愛好されるようになった。そのテクノポップの開拓者
 である西ドイツのクラフトワークが初めて日本に姿を現した。1968年に
 西ドイツ・ジュッセルドルフ芸術専門学校で音楽を勉強していた現代音楽好きの
 ラルフ・ヒュッター、フローリアン・シュナイダーによって結成されて11年、
 現在はこの二人を中心に四人編成である。
  幕が開くと四人のメンバーが聴衆に背を向けて立っている。そして
 「ナンバーズ」から演奏が始まる。四台のシンセサイザーだけという編成なので、
 その無機質なリズムが聴衆の腹に響く。暗い照明が後方から彼らの姿を照らし
 おぼろげにその姿を浮かびあがらせる。全員が赤いワイシャツに黒いネクタイ、
 黒いスラックスで黙々とシンセサイザーを操作する。
  曲は、「コンピューター・ワールド」「コンピューター・ラブ」と続き
 アンコールを含めて16曲、どんなに拍手があっても「ダンケ・シェーン」でも
 なければ曲紹介もなく、ひたすら演奏を続ける。わずかに各人の後部上方に
 置かれた四つの100インチビデオスクリーンの画面が刻々変わるだけだ。
  無機質の正確なリズムの連続は聴衆の頭をカラッポにさせる。新しい形の
 環境音楽になり得るだろう。メロディーはこのリズムと対照的に美しく
 ロマンチック。歌う主題はエレクトロニクス時代の人間と機械との仲良し関係だ。
  クラフトワークの四人は本質的にロマンチストなのだとと思う。そうでなければ
 エレクトロニクスの発達に夢を託すことなんかできやしない。若者がカウンター
 カルチャーとしての夢をかけたロックは12年前のウッドストックで死んだ。
 そして今クラフトワークはもっとも日常的な夢を歌っている。ここ何年か夢を
 まじめに歌ってくれたグループがいただろうか。この姿勢、そして音楽性、
 今年のポップス系外来アーティストのベスト5に入るすばらしいコンサートだった。
 7日、中野サンプラザ。(安)



 ポスター

  81年来日時のウドー音楽事務所のポスター。
 斜め&小さく撮影されたものなので、ご了承下さい。
 ゴミが写っていたので、若干のレタッチしてあります。





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