「オーメンW」との出会い

「You have won noting・・・」

1981年の映画「オーメン3最後の闘争」のラストにおいてダミアンが死ぬ間際キリストの影を睨み付けて言ったセリフである。何度ビデオを聞き直しても私には確かにこう聞えた。直訳すれば「おまえは全然勝っていない」だ。しかし、字幕では「おまえが勝ったのか・・・」となっている。これはおかしい。ダミアンは口の端に笑みさえ浮かべてすらいるのに・・・・。これが私の「オーメン3」への疑問のきっかけとなった。アンチキリストのダミアン(誕生日が同じなのでかなり思い入れがあ)の最期が女の刺した短剣であんなにあっけなくやられてしまうわけがない。どうにも納得がいかない。だいだいどこかに生まれたはずのキリストの生まれ変わりがどこにいるのかその姿さえ現れていない。どうにも話が中途半端な気がする。そんな思いにとらわれて、新宿の紀伊国屋の洋書コーナーを何気なく見ていたら、そこにあったのがまさに「オーメンW」だった。やっぱり、続編があったのだ!!しかもタイトルは「ARMAGEDON2000」アーマゲドン(アルマゲドンともいう)というのは神と悪魔の最終戦争の場所のことなのだ。これが本当の最期の闘争・・・。ワクワクしながら本を買ったものの英語力がなくてなかなか読み進められないまま、いつかは映画になるんだろうと思ってほっておいた。

そして1991年、「オーメン4」はついに上映された。・・・しかし、内容は私の持ってる本とはまるで違い、いちおうダミアンの子なのだが女の子が主人公・・・しかも単なるホラーサスペンスもの。もともとがTVドラマとして製作されたものなので、SFXも安っぽく作品としてあまり出来のよいものではなくはっきりいって「3」以上にがっかりした。いちおう続編をにおわせる終わり方になっているがその後続編が出来ないところをみるとあまり評判がよくなかったんだと思う。(右はパンフの表紙→)

そうすると、やはりあの本を訳して読むしかないのか。ならばちゃんと訳してみたい。つねづね海外の小説の翻訳に対して少し不満があったので、この際ちゃんと翻訳を勉強してみたくなり通信教育でバベルとかいうところの翻訳講座を受けたみた。よく、雑誌に力試しの例題が出てるとこだ。その力試しによると私は2年教育の2年目から受講が可能なレベルとの結果だったので真に受けたわけではなかったが、少しでも学費が少ないほうがいいかと2年目から受講したのだが、これが大失敗だった。英語の基礎はおろか翻訳の基礎もない人間がいきなり翻訳の課題など出来るわけがない。1ヶ月に1つの課題を訳して提出するのがやっと(仕事もしていたし)で、テキストなどで勉強する暇もなかった。それでも1年間課題だけは提出したので終了証だけはもらった。レベルは「C」。「A」がすぐ仕事できるレベル。「B」は多少研修が必要。「C」はもう少し勉強せよという超情けないレベル。(それでもいろんなジャンルを訳した中で、唯一小説の時だけはなぜか平均点を超え結構いい成績だった。)しかし、その後英語の勉強もせず、ほったらかしのまま現在にいたっているので英語力は当時よりさらに弱まっている。(^ ^;)

そんな事をふまえてまー、多少というか翻訳にはかなり難があるということを考慮に入れて想像力を働かせて読んでいただきたいと思います。

こまぶう(1999年1月。わたしに聖書を読ませるきっかけを与えてくれた「オーメン」に感謝しつつ・・・・)