| The Longest Day!!! ---北陸最大の作戦!???--- |
|
5月某日(土)晴
初夏を思わせるほど気持ち良く晴れた日が続いていた。
こういう天気が続くのなら、北陸も悪くは無いかな?という気分にもなる。
一度バイクで走りだすと天国のように気持ちが良いからである。
ということで、社内LANを活用し、オフローダーな友人にお誘いのメールを流してみると、3人ほど(って、稼動可能人物全員かぁ?)が釣れたので、計4人で林道散歩に出かけることにする。
当初予定では、私のニューブーツの慣らしで軽めに、ってことであったのだが...
とりあえず、参加者を紹介しておきます。
| ジョリーさん | TT−Raid | 最近長距離ツーリングしなくなったので2stのおもちゃが欲しいらしい。 |
| ポポ谷やん | DT125R | 最近パワー不足による苦労の連続なのでLANZAが欲しいらしい。 |
| たく荒ちゃん | (私の)XR250R | リアサスが死んだCRMトランポリン号を修理したいらしい。 |
| 私 | CRM250R | とりあえず、もうバイクはいらないと思いつつも赤タンXR400に興味あり。 |


林道を抜けたとは言え、何も無い田舎の山奥なので、弁当を買いに8号線近くまで戻ることにした。
ここで、一瞬給油という言葉が頭をよぎったのだが、まだまだ残量に余裕があることと面倒臭さが先に立ち、そのまま山へと引き返したのであった。
これが後の悲劇につながるなどとは露ほども思っていなかったのであった...
ここからは散歩ということで、我がお気に入りの周遊コースをたどることにした。
416号線を走り、五百峠手前より東へと延びる峠越え林道へと進路をとった。
ちなみに、五百峠という名前は、かつてこの道を切り開くのに斧500本を費やしたという故事によるもので、なるほど険しく狭い峠である。
まずは林道に入口前の車の転回広場のような所で弁当を広げるのであった。
弁当を食べてる途中に伐採道風のヒルクライムがあることを発見したので、ちょっと試してみることにした。
とりつきだけが少し急だが、あとはなんとかなりそうな感じであった。
ただし、とりつきでまくれると、アスファルトに落ちるという、あまり嬉しくない話になってしまう。
という事情もあり、乗り慣れていて、パワーの出方がわかっているXRでアタックすることにした。

一発目、まくれるのを怖れてやんわりと登り、傾斜が緩くなっている所でアクセルを開けたところ、前輪が根に取られたのか、バイクは前に進まずにまくれてきてしまった。
絡むのが嫌だったので、バイクを投げ捨てたところ、奇麗に立ち木に寄り添うような形になり、自立してしまった。
おかげで、我がバイク歴にて1・2を争うくらいのイロモノ状態となってしまったのであった。(--;
三人で(一人は撮影係)バイクを道にもどし再発進をしようとしたが、意外にふかふかな路面であったために登れそうもなく、下までバイクを戻すことにした。
次にジョリーさんがポポDT125にてチャレンジするも、失速して登れずに終わった。
私が再アタックに挑んだところ、結構良い感じで登れていたのだが、立ち木に正面衝突して股間を強打する羽目になってしまった。
この道はいずれまたリベンジということにして、林道へと入っていくことにした。

峠付近にバイク一台幅くらいの伐採道があったので、皆で入ってみることにした。
道幅が狭い以外は特になんのことは無い道だったので、皆難なく通過できたのであった。
道が下りになってきたので、バイクを停めて様子見をしてみたところ、道は国道まで通じているものの、降りるというより落とすしか無いような傾斜の葛折れであったので、しばし休憩の後引き返すことにした。
余談だが、ここの様子見で降りた後の登りで思いっきり体力不足を痛感したのであった。
峠を下り、大日ダムの湖畔の道を南下、気持ち良く流して走ることができた。
再び416号と合流し、丸山の集落まで進んだ。
ここから、この近辺最長かつ白山を望むことができる絶景の大山林道へと入ることにした。
途中、横谷の水芭蕉を見に行くという、ジョリーさん、荒ちゃんと別れ(一応5時に落ち合う約束をした)
ポポと私は大山林道を先へと進むことにした。
本線は後回しにして鼓弓谷方面への分岐をへと行くことにした。
全体に荒れた道で、途中倒木が道を塞いでいる所もあったのだが、二人でバイクを持ち上げて突破することができた。
ここは私も初めての道であったのだが、尾根を目指して駆け上がる感じの気持ちの良い道であった。
名前が無いのの不便なので「パラダイス(仮称)」と命名することにした。
しばし走ると行止まりになっていたので、横谷の方へ引き返すことにした。
しかし、くだらないことをして遊んだりして遅くなっていたので、先に別れた両名とは再会できなかった。

どうせ帰る方向なので、大山林道本線を抜けることにした。
しばらく進むと通行止めの看板があったのだが、バイクなら行けるだろうと言うことで先へと進むことにした。
看板以降は、かなり荒れた所々に小さな崩壊がある道であった。
さらにしばらく行くと完全に道が崩壊していた。
大岩転がる崖崩れがあり、その先は完全に路面が流失していたのであった。
これはいくらなんでも絶対に無理ということで、涙のUターンということになった。
この時、すでに日は陰り夜がはじまろうとしていたのであった。
我がCRMは行止まりの手前からリザーブになっていたので、ここでUターンして林道を20km弱走ることを考えると、ガス欠になることは必定なのであった。(涙)
頼みの綱はポポDTだが、これもCRMと大して後続距離は変わらないので、あまり期待はできないのであった。(--;
暗闇の荒れた林道即死崖付を懸命に戻り、路面がよくなってきて安心したのも束の間、CRMのガスが尽きてしまった。
灰皿を空にして、DTからガソリンを少しだけわけてもらい、なんとか道が下りになるところまで出ることができた。
ここからは、惰性で下ることにしたのだが、CRMというのはエンジンをかけないとライトが点かないバイクなので、後から徐行運転のポポに照らしてもらいながらの走行となった。
路面状況が完全に把握できないような明かりの中、惰性で下っていくという行為はかなり疲れるものであった。
一個所だけ、登りになっているところがあったので、ポポには先で待ってもらうことにして、マグライト片手にバイクを押し上げることにした。
静寂の闇の中、気持ちが悪いくらいにカエルの声が響き渡っていた。
それもそのはず、ポポが待つところで気づいたのだが、水溜まりには巨大蛙が山のようにうごめいていたのであった。
まだ気温が低いせいか、蹴飛ばしても動こうとしない蛙達はかなり気味の悪いものであった。
なんとか林道を抜けるも、山奥の3桁国道には当然のようにガソリンスタンドなるものは存在していないのであった。
DTのガソリンをわけてもらいつつ進むも、峠をくだったところで両者息絶えてしまった。
携帯が繋がったので、おぢさんを呼び出し、ガソリンを持ってきてもらうことにした。
なんとか見つけた自販機の傍らに座り込んで待っているのは、寒いものでした。
おぢさんのおかげで、無事寮に辿り着いたのはすでに11時を過ぎてのことでありました。
軽く散歩のつもりが、とんでもなく長い一日となってしまいました。
マグライトとカロリーメイトをウエストバッグに放り込んでいたのですが、これほど役に立つ日が来るとは思いもしませんでした。
