| 「ゴージャス」 | 篠原一 | 角川書店 | 5点 |
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「気になるものは何でも読んでやろう!」って言う、今年のコンセプトに従って半衝動買いした一冊です。 なぜ、衝動買いに「半」がつくのか?って言うと、この作者の名前と作品のウワサは聞いていて、機会があれば一度小説を読んでみたいと思っていたからです。 本書の帯には「世界最速の自伝小説」って書いてあります。 確かに「小説」とは書いてありますけど、自伝なら良いやって思うところを、つい買ってしまったというのが「衝動」たる所以であったりします。 作者「篠原一」は、高校2年生の時に文学界新人賞を取った人です。 ですから自伝と言っても、彼女の女子校時代の話に終始しています。 北杜夫の作品で言うところの、「どくとるマンボウ青春記」に値するような話なのです。 って言っても意味不明かもしれませんけど。 平坦で醒めた感じのある地の文と、女子高生だなぁという感じの会話文の不均衡度が、心地良かったです。 とりあえず、一度近いうちに小説を読んでみたいという思いにかられました。 彼女の物の捉えかた文章の雰囲気が、本書の地の文的であるならば、ですが。 |
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