| 「女囮捜査官(3)聴覚」 | 山田正紀 | 幻冬社文庫 | 7点 |
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女囮捜査官というアイデアが秀逸なシリーズ3作目です。 それから、北見志穂という女性(囮捜査官)の強さを求めつつも脆く危ういキャラクターも際立っていると思います。 でも、この設定面でのアイデア倒れの小説では決してありません。 ミステリー、謎解きとしても絶品です。 特に本書の「誘拐」トリックは、日本の誘拐小説史上に残るほどだと思います。 しかも、単なる小手先の物理的トリックと、精神的な攻防の両面が凄いという意味で、なかなか他に類を見ない秀作です。 |
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