KYB「Super Special for Street」
社外ショックアブソーバーを装着してみよう!

(04/10/15)

 ショックアブソーバーとは、クルマの路面からの衝撃を吸収する部品のことです。 ショックアブソーバー(ダンパー)に充填されているオイルまたはガスが揺れを緩衝する のですが、これが抜けてくるとその働きも弱まって、乗り心地が悪くなったり、コーナリング性能が 低下します。
 どれくらいで寿命をむかえるかについてはクルマの特性や使用状況によって違うと思いますが、 大体5万kmくらいでへたりが見られるようになるんじゃあないでしょうか。「ショックも消耗品」 と考えて、同じクルマに長く乗り続けている人は一度交換してみてはいかがでしょう?


 EDを購入したときはショックも純正でしたが、総走行距離8万kmくらいのときに右前輪あたりから異音が出て、 整備工場で診てもらったら「ダンパーのところにオイルがにじんでますよ。そろそろ寿命だと思います」って事で、 「せっかくなら社外を!」とカヤバの「NEW SR Special」を選択。思えば、改造することに若干臆病だった私が 初めて購入したチューニングパーツでした。
 それから3年半で5万km、「NEW SR Special」もすっかり抜け抜け状態で乗り心地が悪くなってしまったので、 再び足回りを交換することにしました。お金もないし、でも今さら純正もつまらないので、また同じものを組む 方向で考えていたのですが・・・。


1.まず、ショックアブソーバーを選ぼう!


 例によってカリーナEDの場合はそんなに選択肢は多くありません。特に私のEDはスーパーストラット サスペンション(操舵補助のための装置)装着車なので、さらに選択の幅が狭まる上に価格も割高です(泣)。
 ショックアブソーバーには、ノーマル形状(純正と同じ形状)と車高調(車高の調整が可能)とがあります。 これまで使っていた「NEW SR Special」はノーマル形状です。つまり、見た目は純正と同じで、乗り味は若干硬め って感じです。なお、カヤバにはそれより若干上級な、減衰力4段調整(硬さが調整できる)「Super Special for street」 というモデルもあり、これだと、一番軟らかくすると純正並みで、当然硬い方に調節すれば「NEW SR Special」より しっかりした乗り味になる(カタログ上の数字)ので、これは結構魅力的です。
 車高調はTEINC-ONETRDならまだ新品購入が可能ですが、いずれも相当高価です。 (25〜30万円くらい?)あとはBILSTEINで ST20#系のショックを製造してた様な記憶があったのですが、カタログ落ちしてますねえ。


  エピソード1:TRD「サスキットforサーキット」

 いわずと知れたTRDの車高調です。ご存知の方も多いと思いますが、私の弟もカリーナEDに乗っております。 実は、なにげに弟がTRDの車高調を遊ばせておりまして・・・。
 弟のEDも最近中古で購入したものなのですが、どうやら前オーナがTRDの車高調を組んでいたらしく、クルマを売却するに あたり純正に戻したようなのですが、「次の方のために」と親切にトランクに積んでおいてくれたそうです。(なんて有難い!)
 でも弟は「しばらく純正で良いや」って事で、弟が車高調を入れたい衝動に駆られるまで私が使ってて良いということになりました。 (なんて良い弟を持ったんだろう;泣。)そんな訳で、人生初の車高調装着!・・・って勢いだったのですが、結果的にはTRDの車高調を 入れることは諦めました。理由は「乗り心地を著しく損なう」からと、「2本新調しなければならない」から。
 まず硬さですが、実際に試乗したわけではないので断言は出来ませんが、結構硬めだと思います。減衰力4段調整ですが、 一番軟らかくしても純正に比べたら相当な硬さだと思われますけど、実際に装着されている方いかがでしょう? (今度つかPさんのEXiVに試乗して レポートしたいと思います。)

 知り合いの整備士さんには「車高調っていうのは一般的にどれを選んでも"硬い"って思って覚悟しておいた方がいいよ」って 念を押されちゃいました。

TRD「Suskit for Circuit」
TRD「Suskit for Circuit」


 そして「2本新調しなければならない」理由ですが、実は弟のクルマは四駆でして、同じEDでも二駆と四駆ではリアの ショックの形状が異なるようです。まず、四駆のものが二駆で使えるかについてTRD(トヨタテクノクラフトさん)に電話 して確認したのですが、「データが無いので現車合せでお願いします」という事だったので、クルマの下を覗き込んでみた ところ、取り付け部位がかなりずれていることが判明。リアだけ2本取り寄せると結局他のメーカーのショックが新品で 4本買えちゃうって事で、今回は車高調は諦めて、ノーマル形状のショックを組むことに決定!
 そんな訳で、同じクルマといえど使いまわしの出来ないパーツというのも結構あります。中古で購入を考えている方は、 その当たり良く注意して購入しましょう。なお、我が家の車高調は結局弟が自分のクルマに装着することになりましたので、 お問い合わせいただいてもお売りできませんので悪しからず。
 ちなみに、TRDにもノーマル形状のショック(商品名は「Sportivo」)がありまして、ノーマル形状ショックの中では比較的硬めの セッティングであり、車高調ほど乗り心地を損なわず、当然車高調より価格が安い(とはいえかなり高価ですが・・・)ので、 懐具合に余裕のある人にはオススメです。また、購入時はとんでもなくお高く感じる車高調ですが、実は修理が利きます。 もしオイル(またはガス)が抜けてしまっても、だいたい1本5000円くらいでカートリッジ交換が出来るので、意外に ランニングコストはかかりません。


  エピソード2:KYB「Super Special for street」

 お金に余裕は無いけれど、あまり妥協はしたくないし、どうせ社外を入れるなら前と同じじゃあつまらない。かといって、 冒険してしくじったら、好ましくない状態を我慢して乗り続けなければならない・・・。さんざん悩んだ結果、 今回はカヤバの「Super Special for street」にしました。
 前回と同じカヤバなら、とりあえず間違いはないし、今回は減衰力4段調整なので、一番軟らかくすれば純正並みで、 一番硬い方にセッティングすると「NEW SR Special」よりもさらに硬い「CLIMB Gear」並みになります。

 なお、今回バネは引き続き「ESPELIR」をそのまま使うことにしたのですが、やはりバネも長く使えば経たりますので、 本来なら交換すべきところだと思います。ちなみに、「ESPELIR」のダウンサスだと標準よりも3〜4cm車高がダウンします。


2.インプレッション!


  その1:4段階の中で一番軟らかいところにセッティングした場合。

 とりあえず、装着してから500kmくらいは「慣らし運転」ってことで一番軟らかいところにセッティングして走行してました。 新しいだけあってとにかく乗り心地は良くなって、「純正感覚も悪くないな」って思う反面、やっぱりコーナーは 踏ん張り足りなくってちょっと怖い感じです。
 なお、「純正感覚」って言っても、純正よりは若干硬めかも知れません。また、仮に純正サスであってもダウンサスを入れた 時点でもはや純正の乗り心地ではなくなると思いますので、これから足回りをイジる人は覚悟の上で。


  その2:4段階のうち1つだけ硬いところにセッティングした場合。

 この4段階のうちの「2」の位置が、今まで装着していた「NEW SR Special」よりちょっと軟らかい感じです。 新たにこのショックを装着してから軟らかい状態で10日ほど乗っていたので、ちょっと硬くなっただけなのに、最初は相当 硬くなったような印象を受けました。とはいえすぐ慣れましたけど。
 低速走行では路面のガタガタをよく拾うって印象で、それほど強い衝撃が伝わる訳じゃあないけど、たとえば妊婦さんとか には優しくない感じ。対して、50km/hを超えるくらいからはかなり安定します。特にコーナーでは内輪が浮き上がる感じが なくなって、気持ちよくスムーズに抜けられる感じでとても良いです。


  その3:4段階の「3」の位置にセッティングした場合。

 やっぱり最初は「うわっ、硬い!」と思ったけど、すぐ慣れました。「NEW SR Special」よりちょっと硬い感じで、 軟らかくなく硬すぎないから田舎道通勤仕様のEDにはちょうど良いセッティングかもしれないですね。


  その4:4段階の「4」の位置にセッティングした場合。

 乗り心地的には、1人で乗っているときは「3」と「4」とではそれほど硬さが変わらないような印象です。 ただし、後部座席に人を乗せているときは、頑張って優しい運転をしようとしても、どうしても揺れや跳ねが上手く抑えられない 感じですね。50km/h以下では「路面の凹凸は全部拾うよ〜!」って感じでガタガタしてくれます(泣)。
 コーナリングに関してはとても良い感じです。何km/hとはハッキリ言えませんが、緩めのコーナーはアクセル緩めずに抜けられ るし、キツめのカーブでもかなり安定感あります。

 基本的に私しか乗らないクルマなので、普段は常に「4」の位置で走ってますが、頻繁に人を乗せるなら、やはり「2」か「3」 くらいが良いかと思われますよ。


ちなみに、調整ダイヤルはこんなところにあります。

フロント
フロントは頭部です。

リア
リアは、車台下にもぐり込まないと回せないような位置にあります(汗)。






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