目指せ!合法スポコン車
愛しのED車検適合車輌化計画

(07/01/03更新)



 最近の車は故障や欠陥も少なく、世の中の大半の人々がほぼノーマル状態で車に乗っている ことと思われますので、「車検をパスしない」なんていうと「相当な改造を施しているのではないか」 とか「とんでもないボロ車をつかまされたな」って思われるのでしょうか?
 このページに辿り着くまでに私のEDの画像を確認なさっていればお分かりだと思いますが、それほど派手な 改造を施したクルマではありませんが、ほんのちょっとイジるだけでも違法改造車になってしまう事があるのです (ああ恐ろしい!)。

 ここでは、どんな事をすると違法で、どのように改善すれば車検に通るのかを私の愛車「カリーナED」で 検証しながら、法の枠内でスポコン(スポーツ・コンパクト)を目指してみようという企画です。



 注意! ここでは、あくまで私の経験を基に車検の適合・不適合を示しています。 車検の基準は変更されることがありますので、車検に際しては陸運局・車検場・整備工場・ディーラーなどに 改めて確認されますようお願いいたします。また、このページの意図はあくまで「道路交通法に違反しない改造」を 目指すもので、違法改造を促すことを目的とはしておりません。



A:車検適合部分

1.最低地上高は地面より9cm。
タバコで計測
お約束!タバコの箱で計測。
 (一般的なタバコの箱の縦の長さがおよそ9p)

 最低地上高とは、車体下部で一番低い所が地面から何センチあるかです。私のクルマはノーマル形状のKYB製 ショックアブソーバーにエスペリア製ダウンサスで3〜4cmローダウンしておりますが、純正リップの先端突起部で16cm、 フロントバンパーのエンドに取り付けた整流板の取付ボルト部でも12cmの地上高を確保しております。エスペリア以外でも、 TRD,tanabe,APEXi,kg/mmなどで発売しているST20#用のダウンサスはいずれも下がり幅が3〜4cmなので、仮に社外エアロを 装着していても、最低地上高9cmは確保できるものと思われます。
 いろいろイジっているうちに気付けば最低地上高を保てなくなってしまっている、という話をよく聞きます。 特に、マフラーのパイプなどは外から見えませんが測定の対象となりますので注意が必要です。逆に、樹脂製のフロントリップや ゴム製の泥よけなどは測定の対象から除外されますので、地面すれすれのエアロを装着していても車検にパスする場合もあります。
 また、アンダーカバー装着車は地面からアンダーカバーまでの間隔を5cmとし、オーバーハング (前輪から車の先端までの距離)が72cmを越える場合は10p保たねばならない、というような 例外規定もあるので、改造の際は要確認です。

2.社外マフラーも既製の適合品なら大丈夫

 私はフジツボ「レガリスR」を装着しておりますが、社外マフラーであっても車検は全く問題ありません。 やはりtanabeやTRDなどの大手メーカーのST20#用マフラーなら確実に車検はパスできるでしょう。また、ワンオフ(自作) であっても爆音でなければ大概は車検を通せます。ただし、穴が開いてしまっている場合や触媒が欠損している場合などは、 純正マフラーであっても車検は通りません。
 なお、マフラーの中間パイプが太くて下がっていると、最低地上高9cmを確保できないことがあるので要注意です。

3.社外シフトノブにはシフトパターンを書いた紙で対処
セイワ・BLAZEアルミ製シフトノブ
セイワ「BLAZE」アルミ製シフトノブ

 社外シフトノブがいけないって事はありませんが、社外のシフトノブにはシフトパターンが記されてない場合が多いです。

シフトパターン
シフトパターン


 要は、レバーをどのように動かせば良いのか分かればいいので、手書きのメモを見えるところに貼っておくだけでも 車検は通ります。折角なので、自分で作ってみました。

自作シフトパターン
自作シフトパターン
スヌーピーのシフトパターンです。
注:営利目的の2次使用禁止(ないとは思うけど)。


4.タイヤ&ホイールは、はみ出なければOK!

 インチアップを考えて、でも「ホイールを変えても車検に通るのかな?」って心配している人も居るのではないでしょうか。 私は現在16インチの社外ホイールを装着していますが、純正のサイズと外径が変化しなければどんな大きなホイールに 取り替えても問題ありません。あとは、15〜17インチならオフセット(張り出し具合)45〜35mmで選べば干渉やはみ出しも ないはずです。ちなみに、私が現在装着している16インチの白いホイール(画像)はオフセット33mmで、 推奨サイズより2mm張り出していますが、タイヤハウスからのはみ出しもなく、問題なく車検を通せました。
 なお、残り溝がない(スリップサインが見えている)場合は適正サイズでも車検には通りませんので要チェックです。

5.クリアレンズは色つき電球を仕込めばOK!
純正 社外・クリアスモーク
純正フェンダーウインカー(左)と社外クリア(スモーク)ウインカー
 例えば、フェンダーウインカー(マーカー)などはST20#にも合う既製品が売っていますので簡単に交換することが出来ますが、 クリアレンズに交換して点灯が白くなってしまう場合があります。その場合は黄色(アンバー)か赤のウェッジ球(5w)を装着 しましょう。なお、フロントのウインカーなども、クリアに自作加工して中に黄色い電球を仕込んでおけば車検もバッチリです。 但し、ヘッドライトやブレーキランプなどはレンズにリフレクター(光の拡散を促す加工)が組み込んである構造なので、 適当な電球を装着しただけでは車検はパスできないと思われます。

6.ステアリングはメーターが確認できればOK!

MOMO・CORSE(モモ・コルセ)、340mmです。

 このMOMOのステアリングは純正よりもひとまわり小さいですが問題なく車検に通りました。判断基準としては、 ステアリングがメーター確認を邪魔しないか否かが重要になるようで、極端に径が小さいものや円形以外のものは 確認が必要です。

7.ヘッドレストモニター

 「ヘッドレストモニターは車検に通らない」という記事をネットでよく見かけます。 でも、私のクルマも女房のクルマもヘッドレストモニターを装着したままでちゃんと車検をパスしているので、 「基準はどうなっているのかな」と調べてみたところ、基本的には「ステー(またはベルト)はOK、埋め込み式はNG」みたいです。 なるほど、我が家のクルマたちは車検適合なのね(ホッ)。
 埋め込み式でも、ヘッドレスト内部でボルト留めしてあって、衝突などの際に飛び出してこなければ、 理屈で言えば車検に通るのですが、もしそのような構造のヘッドレストモニターをこれからDIYで製作しようと 思う人は、陸運局に確認してから取り組んだ方が無難かと思います。また、適合品として販売されている 埋め込み式のヘッドレストモニターの導入を考えている人も、念のため一度は確認される事をオススメします。


B:グレーゾーン(警察には怒られないけど車検はNG)

1.社外フォグランプ
ライト点灯中
 バンパーのところで点灯しているのは後付けのフォグランプです。以前はレンズに加工がしてあって前方を青く照らすランプ を装着していたのですが、保安基準では全照灯は白か黄と決まっているので、純白なタイプにつけ替えました。
 フォグランプ装着は左右一灯(つまり1セット)までだそうです。つまり、EDのように純正フォグがあるクルマにフォグを 後付けしたら車検はアウトですが、走行中については同時点灯させなければ検挙される事はありません。また、使わない方の 電球を抜くか配線を外すことで車検もパスできるといわれています。
 ところが、単純に端子を抜いておくだけでは「検査のときだけ配線を外しているのではないか」と疑いをかけられて車検を パスできない場合がありますので、出来ればランプ本体を取り外して車検に臨みたいところです。
※2003年の車検の際、純正のフォグランプが故障して点灯しなくなってしまっていたので、「ちょうど良いや」と 思ってそのまま車検場に持ち込んだら、なんと純正フォグの修理と社外フォグの取り外しを命じられました;泣。)

2.カナード(整流板)

 全幅よりはみ出ていないのですが、突起物なので基本的には違法です。そこで、ドアミラーの例に則って合法になるよう考えて 取り付けてみました。まず、脱落防止の為に奥で1ヵ所ボルト止めしてあります。そして、歩行者などを引っ掛ける危険を少なく するために全体的には両面テープで取り付けをし、万が一のときはテープが剥がれ、ボルトを支点として可倒するようになって います。
 ということで、一応保安基準に準じて取り付けたので、これを検問などで咎められた事は一度もありません。が、 警察は許しても車検場の検査官は許してくれないと思います(汗)。
※上記のように、私は保安基準に則って取付をしておりますので、元ディーラー系メカニックの知人は「違反ではないので、 優しい検査官の多い○○陸運支局なら車検に通せるのでは」と教えてくれました。あくまで噂ですが、自動車検査場によって 若干ですがチェックの緩い厳しいがあるみたいです。(ちなみに、車検はどこの検査場でも受けられます。)
※私が装着しているカナードは樹脂製です。(メッキ加工してあるのでよく金属と間違われます。) 金属製のカナードの場合だと要件が変わってくるかもしれませんので、関係機関等にご確認されますようお願いします。

3.ウインカーミラー

 今では純正で普通に装着されているウインカーミラーですが、後付けだと車検に通らない悲しい改造ポイントです。 ウインカーの数の規定はなく、左右に同じ数だけ装着されていればなんら問題がありません。もちろん警察の方に叱られることも ないです。ところが、車検に関してはこの「左右対称」というのが難しくて、ドアミラーは左側が右側に比べて内倒しているため、 後付けのランプで前後左右がぴったりの位置に調整するのは素人には至難の業。知り合いの整備士さんに聞いたら、なんと 有名メーカーが製作した既製品の車種別専用設計のウインカーミラーが車検をパスできなかった例もあるそうなので、 こればっかりは通してみないとわからないってヤツで・・・。
※2005年の車検では、整備士さんから事前に「大丈夫だとは思うけど、引っ掛かるかもしれない」と連絡があったので、 一応は自分で配線を外してから整備工場へと持ち込みましたが、 ウィンカーミラーが一般化した最近ではあまりチェックが厳しくなくなってきたという話もあります(未確認情報)。

4.スモークのナンバーカバー

 ナンバーカバーを装着すること自体は違法ではないのですが、赤外線反射タイプのナンバーカバーはオービスなどの速度取締機に 併設されているカメラで違反車を撮影してもナンバーが読み取れないので装着が禁止されています。
 そして、微妙な存在なのが、私が使っているスモークのナンバーカバーで、昼間はもちろん、夜であろうがフラッシュ撮影しようが ナンバーの数字は全く問題なく読み取れます。もちろん、おまわりさんに怒られる事なんて全然ありませんが、なぜか前回の車検は 通りませんでした(泣)。

5.社外リアウイング

 後付け外装部品に関しては、装着後の車両サイズが元より全長±3cm、全幅±2cm、全高±4cmの範囲内であれば車検証の記載事項を 変更する必要はありません。また、スキーキャリアなどはしっかり固定されていれば、特に細かい長さや大きさの規定はなく、 フロントリップ、サイドステップ、リアアンダーなども、柔らかい材料(FRPやゴム、ダンボール素材など)であれば、最低地上高も 5cmまでは車検に通ります。という訳で、エアロパーツについてはそれほど神経質にならずに装着できそうです。
 但し、突起物は基本的にNGで、尖っているかどうかについては、担当する検査官各々の判断に因るところが大きいようです。 2005年の車検の際、私のクルマをデジカメで撮影したものを事前に陸運支局で確認していただいたところ、Hiroのリアウイングの 先端が後方に若干突き出しているのを指摘されました。1度は取り外しを考えたのですが、車検をお願いしている整備工場と相談して、 先ずはそのままの状況で検査場に持ち込んでみたところ、なんと普通に通っちゃいました(汗)。



C:保安基準不適合

1.フルスモークはアウト!
 フルスモークとは、フロント側のガラスにカラーフィルムをはる事です。以前は「車検には通らないけど おまわりさんは見逃してくれる」的な改造ポイントでした。


フルスモな頃の春は太陽's ED(爆)。

 しかし、交差点などでフルスモーク車との意思の疎通が難しいという批判もあれば、お手軽に悪そうなクルマに変身できるので、 最近はフルスモーク車が急増し、その内容も過激になってきている(例えば、VIP仕様で超濃いとか、フロントガラスに 全面スモークなど)こともあって、犯罪対策の観点からも取締りが強化されています。そんなわけで、2003年4月の道路交通法改正 で罰則が厳しくなり、併せて取締まりも強化されました(検問などでは測定機を使って可視光線透過率を測定し、容赦なく検挙されます)。 ディーラーやカーショップでは、フルスモーク車の作業をしてくれない(フィルムの施工をしてくれないという意味ではなく、車検に 通らないクルマをピットに入れることを拒む)お店も多いみたいです。

 しかし、フィルムはりつけはオール・オア・ナッシングではないのです!そう、可視光線透過率70%以上 なら道路交通法にも触れず、車検もパスするのです。そこで、76%のフィルムをはってみました。


これでも運転席&助手席にもちゃんとはってあるのよん!
 かなり透け透けで、物足りない感はありますが、他車とのコミュニケーションもとれるし、とりあえず 「はっている」っていう満足感は多少得られます。あとは「これで紫外線がカットされているんだな」と自分に 言い聞かせて納得するって事で(苦笑)。
※以前よりフルスモーク車には整備不良車両運転(点数1、罰金7千円)が適用される事になっていたのです が、今までは「改善命令(指導)」のみで済むことが多かったようです。しかし、改正道路交通法では即検挙の上に 期日内にフィルムをはがして警察署か検査場にクルマを持って行かないといけないそうです。また、施工を請け負 った業者への罰則も新設されました。

まだまだツッコミどころはあるかも知れませんが、ひとまずここまで!


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