例・フルスモーク
スモークを貼ってみよう!

(02/07/16)

夏は暑い!日差しが強い!!

そこで、カーフィルムを貼ってみましょう。


その1.カーフィルムのメリット
1.断熱効果   太陽熱をやわらげるので、夏は冷房の効きがよくなる。
2.UVカット   人体に有害な紫外線をカットし、インテリアの日焼け防止にも効果。
3.プライバシー保護   外から覗かれにくいので、いたずらや盗難を防げる。
4.ドレスアップ効果   色つきフィルムを貼ることで、ファッション性がアップ。
   (前面および運転席・助手席窓には保安基準による規制があります。)
5.ガラスの飛散防止   万一の事故の際、ガラスが飛び散るのを防ぐので、安全性が高まる。
   (一般的な接着剤付きフィルムの場合。)


 なお、今回は撮影用に助手席窓を使用しています。国土交通省の道路運送車両・保安基準では、 自動車のフロントガラスおよび運転席側面・助手席側面ガラスは 可視光線透過率70%以上必要であると定められています。

その2.作業手順

0.施工前
施工前

 私のEDの場合、リアおよびサイド後側窓には既にフィルムが施工されていますので、今回は助手席側 窓を使ってフィルム貼りをしてみたいと思います。
 (なお、リアおよびサイド後側窓にフィルムを貼る場合は、この写真が完成時のイメージです。)

 今回は可視光線透過率20%のフィルムを使用します。
 また、作業にはゴムヘラキット霧吹き(中身はおよそ1000倍に薄めた中性洗剤)を使用します。
ゴムヘラキット  霧吹き

1.ウインドウの洗浄

 貼るガラスの汚れを中性洗剤入りの水で洗浄する。
霧吹きで散水ゴムヘラで水切り

 ガラスの内側と外側に散水して、ゴムヘラで汚れを落とします。隠れた部分もプラスチック ヘラなどを利用して出来るだけきれいにしましょう。
 ホコリ等が付くので仕上げには布を使ってはいけません。あくまでゴムヘラだけで水を切りましょう。

2.採寸・カッティング

採寸
ガラスの外側に接着面を手前に置き、まずは窓より2〜3cm大きめに切ります。
ガラスに散水してフィルムを密着させ、 ダマート(俗に裁縫で「チャコペン」と 呼ばれる色鉛筆)で窓枠に沿って正確に 型取りします。
型取り
カット
フィルムをガラスから外し、 カッターで切ります。
 後々剥がれてしまうのを防ぐため、型取った線の2〜3mm内側を切ります。 (直線部分は定規を使い、角の部分は丸く切ると良い。)


 なお、上下に開閉するガラスの下部はスライドする部分に押しこむので、 下部のゴム枠より1cmくらい長めにカットします。

カットしたフィルムを、保護フィルムを剥がす前に一度内側から合わせてみましょう。
(はみ出る部分などないか確認。)
微調整


3.貼る

 まず、透明の保護フィルムを剥がします。(剥がれづらいときは、セロハンテープを使うと良いです。)
 透明のフィルムを徐々に剥がしながら、接着する面にたっぷり散水します。窓内側にもたっぷり散水し、 貼り付けます。(十分に濡れていれば、フィルムはある程度自由に動きます。)
たっぷり散水 フィルムの位置は、ガラスの上部で決め ます。位置が定まったら、フィルム表面にも 散水し、ゴムヘラで軽く水抜きをすると、フィ ルムは動かなくなります。

まず、下部をスライド部のゴム枠内に傷つけ ぬようにプラスティックヘラで押し込みます。
 水抜きの基本は、中心から外側に放射状に。 ただし、上下に開閉するガラスは、まず上半分 を横向きに水抜きして上部を密着させ、次に中 央から下向きに水抜きします。
 はじめは弱く、仕上げは強めに、丁寧に水・ 気泡を押し出してください。


水抜きが終わったら乾燥させます。
(約半日、自然乾燥。その間窓はスライドさせないようにしましょう。)


4.施工後

完成!


外から光を当てられると、より外から中が見えにくい。


 くどいようですが、フルスモークだと車検には通りません(保安基準不適合) ので、当然整備不良車扱いとなります。


その3.応用編

1.リアウインドウの場合
 リアにフィルムを貼る場合、狭くてかなり自由が きかない事はもちろん、車によってピラーやトランク のカバーがあったり、スピーカーやその配線があったり、 ハイマウントストップランプが設置されていたりと結構 困難なので、外せるものは出来るだけ取り外して作業しましょう。 (漏電・短絡やスピーカー等の破損も防げます。) 後部座席を取り払う(AE91スプリンターの場合)

リアのフィルムは分割  リアや、曲面がきついクオータガラスは、 分割することで気泡が残るのを防げます。
 リアは熱線のラインを利用して、4〜5枚に分けると良いでしょう。
(写真はAE91スプリンターの場合)


ST182セリカ・全体図 ST182セリカ・リアウインドウ
 また、極端に曲面のきつい車両(ハッチバック車など)は 必ずしも熱線に合わせなくても良いと思います。 (写真のように、曲面にそって型取・裁断しましょう。)

フィルムの上手な貼り方
カーショップに行くと、こういうリーフレットがもらえます。
参考にすると良いでしょう。



2.窓枠のある車(セダン等)の場合
 私の車のようにハードトップと呼ばれる車は 基本的に窓枠がありません。ところが、世の中を走って いる車のほとんどに窓枠があります。
 そこで、上の作業手順工程3、貼る まできたら、まず2〜3cmほどウインドウを下げた 状態で枠に隠れる部分の水抜きをして位置を決め、 あとはウインドウを上げて作業を続けます。

窓枠のあるウインドウです(S2#0系アトレー)
(普通窓枠があって、上部1cmくらいパッキンに隠れる。)

3.フィルムの種類

 今回の企画でフロントに施工したのは「可視光線透過率20%」のフィルムでしたが、カーショップに行くと 濃さ(透過率)・色の種類などさまざまなものが売られています。
 例えば、「貼りたいけど黒は厳つい」とか、最近多い「フロントだけUVカットガラスが 装備されていて、前後でガラスの色が違う」とお悩みの方は、可視光線透過率50〜70% の青色や茶色のフィルムを施工してみてはいかがでしょう。70%くらいだと、標準装備の 色つきガラスとほとんど変わらなくて良いと思います。

 また、「前席のサイドガラスにフィルムを施工してUVカットしたいけど、車検には通したい」という方は、 「透明断熱フィルム」というのもあります。

下の写真は、今回フィルムを貼る直前の私のクルマの助手席側窓の画像です。
透明断熱フィルム・1
特に着色はありませんが・・・

実は、透明断熱フィルムが貼ってありました。
透明断熱フィルム・2
ちなみに、可視光線透過率は94%です。

またグラデーションフィルムというのがあります。

 下の写真のフロントガラスが、前から後ろに向かって
だんだんと暗くなっていっているのが分かるでしょうか?
(良い写真が撮れませんでした、ゴメンナサイ)
グラデーションフィルム

グラデーションフィルム
内側から見るとこんな感じです。

 ちなみに、これも運転席・助手席窓に貼ると車検に通りません。 また最近は、ごくたま〜にですが、同じ事をやってる車とすれ違うようになりました。
・・・ということで、76%のフィルムに貼り直しして、合法車輌にします。

グラデーションフィルムを剥がす
正直、名残惜しいです(泣)。
でも薄めのフィルムに貼りなおしちゃえ!!

76%フィルム
で、76%だとこんな感じです。
(かなり透け透け。でも「貼ってるぞ!」っていう満足感はそれなりにあるかな。)



また、のりを使わない静電気フィルムというもあります。
貼るのが楽なので、慣れない人にもオススメ!
かんたんフィルム

素材が厚いのが難点ですが、視認性は特に問題ないです。
(プロ仕様に比べてしまうとちょっと見えづらいかも。)


4.フィルム剥がし

のりつきフィルムは、剥がすときに窓にのりが残ってしまう場合があります。


フィルムの糊が残ってしまった窓

 そこで、のりが残ってしまった、もしくはのりが残る不安がある、または硬くて 剥がれづらいなどの場合、カーショップやホームセンターなどで「のりはがしスプレー」 などを買ってきましょう。
フィルム剥がし剤スプレー
←例えばこんな感じ
(ミラリード「フィルムはがしスプレー」)
 ちなみに、カー用品店に行くと「フィルム貼りスプレー」ってのも売ってます。 これを買ってくれば1000倍の希釈中性洗剤を自分で作らなくてもフィルム貼りが出来ます。


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