社会福祉士国家試験合格記

1999.4

わたしが、社会福祉士の資格をめざそうとしたのは、ここ数年、自分の職場に就職してきた新人職員に、 社会福祉を専攻してきたり、社会福祉士の資格保持している人が増えてきたからです。 もともと教職志望でしたので、学生時代には社会福祉の勉強もしていませんでしたし、 良い機会と思い、平成9年4月、自分の職場にも近い(財)日本知的障害者愛護協会社会福祉士養成所の 通信講座(1年6か月)を受講しました。
通信教育は、自宅学習とスクーリング(1週間×2回)それに実習(2週間)があります。 (わたしは現在の職場の勤務実績によって実習免除でした。)
自宅学習といっても、現実は、毎月1〜2本のレポート提出に追われるものでした。 レポート作成にあたっては、テキストはもとより、『厚生白書』『国民の福祉の動向』や、 職場にくる報告書、図書館、インターネットで情報の収集に努めました。
スクーリングは、1年目は冬に、2年目は夏にそれぞれ1週間ぶっとおしで、朝から夕方までありました。 講義は午前と午後、そして、毎日夕方に、筆記試験があり、スクーリング期間中は、きびしい毎日でした。
平成10年9月に養成所を修了してからは、共働きということもあって1歳すぎの子どもの世話やら、 仕事の方では、給与・賞与・年末調整や歳末たすけあい運動の募金配分などに追われ、 勉強もほとんどすすみませんでした。
ただ、社会福祉士会の全国統一模試と介護支援専門員(ケアマネジャー)実務研修受講試験に臨み、 特に介護保険関連の知識をつけることができたことは国家試験合格につながる収穫でした。
社会福祉士国家試験直前は、模試の得点を参考に、不得意科目を中心に中央法規の『ワークブック』で勉強し、 平均点を上げることをめざしました。
試験の発表を待たずして、次回の国家試験にむけた勉強をはじめていたところに、 うれしい知らせが届いたのが4月初頭。一番驚いたのは自分自身でした。
試験の得点(自己採点)は必ずしも高いとは言えませんが、直前で不得意科目にしぼった勉強をしたことと、 社会福祉に関する情勢の変化(介護保険、地域福祉権利擁護、社会福祉基礎構造改革等) に気を配って勉強してきたところに合格のポイントがあったと思います。 基本となるテキストやワークブックはもちろん大切ですが、国家試験では、 社会福祉の動向についても多く問われますので、日頃から方々にアンテナを延ばしていることが肝要だと思います。 そして、この姿勢は、社会福祉士になってからも、ますます大切になるだろうと思います。
この原稿が、これから社会福祉士をめざす方の参考になれば幸いです。ご健闘をお祈り申し上げます。

(東京都内社会福祉法人勤務)

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