競馬で食えるか?「競馬予想ソフトの実力」

1997.6

学生や未成年の方々にはなじみにくい話題かもしれません(?)が、競馬をコンピューターを使って予想しようという試みが多数行われています。そこで、予想ソフトを実際に使ってみての成績などをご紹介いたします。

競馬予想ソフトとは
競馬予想ソフトは、たいてい、日本中央競馬会(JRA)の関連企業である、日本トータリゼータ株式会社が運営する中央競馬の情報を提供するパソコン通信サービス「JRA−VAN」から必要なデータをダウンロードし、それぞれの競馬ソフトのアルゴリズムで競走馬や騎手、調教師の実力を解析して、競馬の予想をするというものがほとんどです。
競馬予想ソフトでは、回収率が問題となりますが、たいていのソフトでは100〜150%をうたい文句にしています。「な〜んだ」という人もあろうかと思いますが、そう思っている人にかぎってトータルでマイナスになっているのではないのでしょうか。まあよく考えてみればJRAが2割5分のテラ銭をとったあとのお金を投票した人どうしでうばいあうわけですから、がんばってもなかなか100%を超えられるものではありません。
でもでも、パソコンをやったことのある人ならば、人間のあてにならない勘にたよらずに、パソコンに計算させてみたいと思うのではないでしょうか?

最初は半信半疑
競馬予想ソフトは、有名な「当馬くん」などは7,000〜10,000円ぐらいです。また、2〜3万するソフトも出ています。いくら本に儲かるとか紹介されていても、いきなり購入するには勇気がいりますよね。そこで、インターネットのホームページで公開されている予想で様子を見ることにしました。
私が見たのは、株式会社サンワードが制作した「馬王」(ばおう)というソフトのホームページです(http://www.at-m.or.jp/~bao)。このソフトでは、未出走・障害戦を除く全場全レースの予想をしており、単勝0〜4点、複勝0〜3点、枠連ないしは馬連0〜5点予想のものです(推奨馬券のないレースもあります)。
数回は、まったく購入せず様子をみていましたが、そこそこ回収しているようでした。私は、JRA PAT(パソコン等から電話回線を使って、馬券の投票や出馬表・オッズ・払戻等の情報を取得できる電話投票システム)の会員で、100円単位で全場全レースの購入ができますので、これでしばらく様子を見ることにしました。しかし、全場となると、推奨馬券も50〜190ぐらいになりますので、1点100円としてもかなりの金額になります。

結果はなんと・・・
96年11月30日はトータル24,200円投票19,310円払戻と不調でしたが中山11レース仲冬ステークスでは8,110円(100円購入した場合の払戻金額、以下同じ)をゲット、12月7日はトータル15,900円投票12,250円払戻と不調、14日はトータル12,900円投票31,860円払戻と好調、中でも、阪神4レース10,470円、中京7レース9,680円をゲット。早くも夢の万馬券を手にしました。
21日からは1点200円に単価をあげて挑戦。トータル25,000円投票14,780払戻と年内はほぼとんとんで終わりました。全体トータルではとんとんでしたが、1カ月の間に念願の万馬券を取ることができました。
年がかわって1997年。1月5日はトータル22,200円投票33,680円払戻。11日はトータル26,800円投票51,660払戻。18日はトータル15,800円投票76,800円払戻。この1カ月で、2〜3万円代だった残高をいっきょに12万円にしました。
2月からは1点300円に挑戦。1日トータル56,100円投票135,810円払戻。東京8レースでパワーワイド・エーピーギンの26,240円をゲットしました。夢の2万馬券も現実のものに。これに気を良くして15日からは1点500円で挑戦。トータル91,500円投票79,350円払戻。22日はトータル51,500円投票361,100払戻。中山10レース菜の花ステークス、タヤスナミムラ・ボヘミアンチェリー61,540円をゲットしたのでした。
3月は苦戦。8日トータル100,000円投票84,600円払戻。15日トータル90,000円投票51,900円払戻。ここまでで残高は40万円代になっていました。
タイミングも良かったのですが、当初の3万円が40万円になりました。残高の増加よりも、回収率130%という宣伝文句に信頼感が感じられたことが大きな成果です。

感謝をこめて「馬王」を購入
このソフトに信頼感を持ったわたしは、秋葉原で、23,000円ぐらいで購入しました。さらに、PC9801DAを処分し、AptivaT94を購入したのでした。

「馬王」を実際に使ってみて
自動的にデータを読み、予想し、投票し、結果を取得するというできすぎたヤツです。人間は、実際のレースを心踊らせてラジオを聞いたりテレビを見たりするだけです。自分で予想をすること自体が喜びの人にとっては競馬をつまらなくさせるかもしれません。
機能としては、競馬新聞のようにカラーで画面に描かれ、競馬新聞を買う必要がなくなりました。また、予想成績の集計などもしてくれます。
わたしには手におえませんが、予想のアルゴリズムをカスタマイズして、期間を指定して、回収率を再計算させることも可能です。
では馬王を購入して以降の成績です(1点500円です)。3月22日92,500円投票225,850円払戻にはじまり、残高は50万円前後で推移しています。
この間に3月22日阪神8レースクリヤーキング・アブサルート22,650円と4月27日東京9レース若鮎賞のマイネルジェイソン・トーホウエイシュン15,590円、5月11日京都8レースマーブルリバー・イガノラマンチャ20,860円、6月7日函館8レースメキシカンボーイ・マイネルポセイドン11,090円、6月22日福島1レースノーモア・カネショウノボル14,740円の馬連万馬券を的中しました。
今のところ回収率は100%そこそこで「儲けている」とは言えませんし、今後増えるか減るかは神のみぞ知るというところですが、数カ月後、1年後を楽しみにしながら週末をわくわく過ごしております。
なおこのソフトウェアハウスからは1銭ももらっていません。念のため。

えっ、年初に儲けたお金はどうしたって?所帯を持ち子どもができるとおこずかいが少ないので、今からためこんでいるとともに、競馬に再投資しています。

注意:この記事をお読みになって「馬王」を購入され、それによって購入した馬券が的中しても不的中でも、わたしには責任はありませんのであしからずご容赦ください。



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