_____________________________________________________________________     国立天文台 メールニュース No.143 (2015年4月17日発行) _____________________________________________________________________  国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象や新天体発見情報  などを、メールでお届けする不定期発行のニュースです。  どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。 ----------------------------------------------------------- もくじ ■アルマ望遠鏡山麓施設の一般見学開始 ■天文学者による出張授業「ふれあい天文学」 ■嶋さん、ケフェウス座方向にある銀河に超新星を発見 ■桜井さん、へびつかい座方向に新星を発見 ----------------------------------------------------------- ■アルマ望遠鏡山麓施設の一般見学開始  2015年3月よりアルマ望遠鏡の山麓施設の一般見学が始まりました。  見学が可能な山麓施設は、チリ北部の都市サンペドロ・デ・アタカマから50 キロメートル離れた標高2900メートルの場所にあります。ここでは、パラボラ アンテナのメンテナンスのようすや、望遠鏡のコントロールルーム、アンテナ を運搬するための台車トランスポーター等を見学することができます。見学は 毎週土曜日と日曜日に行われ、ガイドによる解説 (注1) があります。  見学には、所定のフォーム (注2) を用いた事前のお申し込みが必要になりま す。お申し込みの前に、アルマ望遠鏡ウェブサイトの「アルマ望遠鏡一般見学」 ページにある見学概要と見学に関する約款をよくお読みください。  なお、安全上の理由により、標高5000メートルのアルマ望遠鏡山頂施設の一 般見学はできません。どうぞご了承ください。  注1:解説は英語とスペイン語です。日本語での解説はありません  注2:申し込みフォームは英語とスペイン語です。日本語解説をウェブサイト    に用意していますので、これを参考にしながらお申し込みください  ▽アルマ望遠鏡一般見学   http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/aboutalma/visit/ ■天文学者による出張授業「ふれあい天文学」  国立天文台は、多くの小中学生に天文学に興味や親しみを持っていただくこ とを目的に、天文学者が全国各地の小学校・中学校に出向いて授業を行う事業 「ふれあい天文学」を2010年度より毎年実施してきました。この事業では、こ れまでの5年間で全国各地のおよそ250校、2万5千名の児童・生徒の皆さんを対 象に天文や宇宙に関する事業を行いました。  2015年度も引き続き、この「ふれあい天文学」を実施します。現在参加校を 募集中です。対象となる授業の実施期間は2015年10月から2016年2月下旬、募集 数は約50校の予定です。応募の締め切りは2015年5月29日です。応募方法等の 詳細についてはウェブサイトをご覧ください。  理科の授業の一環として、校内のイベントの一つとして、あなたの学校に天 文学者を呼んでみませんか。  なお、この事業は、国立天文台天文学振興募金に寄せられた多くの皆様から のご厚意により成り立っています。今後の事業継続のため、皆様のご理解とご 協力をお待ちしております。  ▽ふれあい天文学   http://prc.nao.ac.jp/delivery/fureai.html  ▽天文学振興募金   http://www.nao.ac.jp/bokin/ ■嶋さん、ケフェウス座方向にある銀河に超新星を発見  東京都府中市の嶋邦博 (しまくにひろ) さんは、2015年3月23日 (世界時) の観測から、ケフェウス座方向にある NGC 6951 銀河の中に15.5等の超新星を 発見しました。この発見は、国際天文学連合電報中央局に報告され、この超新 星は「2015G」と命名されました。この天体の発見日時と位置は次のとおりで す。  ・発見日時 2015年3月23.788日 = 3月23日18時55分 (世界時)  ・発見位置 赤経 20時 37分 25.58秒        赤緯 +66度 7分 11.5秒 (2000年分点)  嶋さんにとって超新星の発見は2013年12月以来で、通算3個目になります。  ▽参照   CBET No. 4087 : SUPERNOVA 2015G IN NGC 6951 = PSN J20372558+6607115     (2015 Apr 2)  ▽日本人が発見した超新星一覧   http://www.nao.ac.jp/new-info/supernova.html ■桜井さん、へびつかい座方向に新星を発見  茨城県水戸市の桜井幸夫 (さくらいゆきお) さんは、2015年3月29日 (世界 時) にへびつかい座方向に12.2等の新星らしき天体を発見しました。この天体 は後に新星であることが確認され、「へびつかい座新星2015」と命名されまし た。桜井さんによるこの天体の発見日時、位置は次のとおりです。  ・発見日時 2015年3月29.766日 = 3月29日18時23分 (世界時)  ・発見位置 赤経 17時 29分 13.5秒        赤緯 -18度 46分 12秒 (2000年分点)  桜井さんによる新星発見は、2012年6月の「いて座新星2012 No.3」の独立発 見以来となります (国立天文台 メールニュース No.81)。  ▽参照   CBET No. 4086 : NOVA OPHIUCHI 2015 = PNV J17291350-1846120     (2015 Apr 2) _____________________________________________________________________ 発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室 発行日:2015年4月17日