現在進行中の課題

・科学研究費 若手スタートアップ(07-08年度)

テーマ:辺境地域におけるNIMBY施設の受容をめぐる構造的問題の析出と合意形成の適正化

 本研究は、辺境地域におけるNIMBY施設の受容について、受容せざるを得ない地域の内的な構造と、辺境地域にNIMBY施設を建設しようとする外的な構造とを、事例に基づきながら考察し、その構造的問題性を析出したうえで、施設の受容についての地域住民による妥当性の高い判断を保証するための条件、および解決しなければならない課題の提示を目的としている。
 具体的には、まず環境社会学において蓄積されてきた分析枠組みを用いて受け入れ地域を巡る内的・外的な社会構造を考察し、その構造的問題性を析出する。その上で、地域住民が形成する合意を民主主義的に意味あるものとするためには、地域の合意形成過程における不公正を改善することが重要であることを環境正義の観点から指摘し、さらにその不公正の改善のためには、地域のケイパビリティが保証される必要があることを主張する。

主要事例:普天間基地移設問題(名護市辺野古・豊原・久志)、高レベル核廃棄物処分場建設問題(高知県東洋町)

・博士論文

テーマ:迷惑施設建設問題の社会学

・某研究会による編著本掲載予定論文

テーマ:在沖米軍基地をめぐる社会運動の歴史

 1972年の本土復帰前後の時期から在日米軍再編に伴う米軍基地の移設・新設に反対する運動にいたるまでの、沖縄に置かれている米軍基地をめぐる社会運動の歴史を描出する。具体的には、沖縄の人びとの基地に対する意味づけの変化や基地をめぐる法制度の改廃が、反対運動に携わる人びとや運動組織の構成に及ぼした影響について考察する。

・環境総合年表

項目:辺野古海上基地建設問題、沖縄ジュゴン