これからの活動

パーソナル・メディアミックス

このホームページに内容と呼べるものを準備しはじめたのは、97年の夏になってからでした。
仕事でネットを使ってはいるものの、自分のホームページとなると気持ちはまた別で、何か確固とした意見を主張する自信もなく、時は流れました。きっかけは今回の雑誌原稿(bit10月号)を依頼されたとき、雑誌にURLを載せればどなたかが自分のホームページを見てくれるかも知れないという気持ちが働いたからです。雑誌に書ききれなかったことについても、おいおいフォローできると思いました。bitという雑誌は数万部のオーダで販売されていますから、ホームページを告知するチャンスとしてはかなり大きいのです。これは考えてみれば個人主導型のメディアミックスと言えるのではないでしょうか。
雑誌でホームページを紹介する。そのページで雑誌に書ききれなかったことのフォローを行う。さらに、そのページで自分の書いた他の単稿本の紹介も行い、知っていただく。新しく紙媒体に原稿を書くときは、ホームページでもその告知を行う。このように、マスメディア完全主導でない、ささやかながら個人主導に近いメディアミックスが可能です。今までは大手広告代理店が中心となり、放送、出版、イベント会社が絡み合う「マス主導型メディアミックス」しか存在していませんでした。私は今私が行っているささやかな実験を、パーソナル・メディアミックスと呼びたいと思います。

ボーダレス

bit97年10月号にもずいぶん書かせていただきましたが、これからは、分系理系、メディア系技術系、などという垣根がどんどんなくなっていくと思います。つまり、もっとボーダレスな世の中になっていくでしょう。私はマルチメディアに関する研究所にいて、その事実を痛感しています。研究者と言っても単にテクノロジーだけを知っているだけでは十分ではありません。少なくともデジタルメディアに関する仕事をしようと思えば、現在存在するメディア、放送、出版、広告、広報などの現場をある程度知らなければ、よい仕事はできないでしょう。
これは専門がなくなるという意味ではありません。「専門を持つ人々が専門を超えて緊密に交流していく」それが大切です。私は現在、専門超越型の組織「ボーダレス・ラボ」を実験的に呼びかけ、仲間をつくり、さまざまな機会、情報、体験を共有する試みを始めています。この新しい時代の予感は、今まであまりに細分化されすぎた専門領域を見直すべきときが来ていることを物語っています。
一番分かりやすいのは、文理の融合です。次に、アカデミズムとプラグマティズムの融合も重要でしょう。教育現場の変革にも期待しますが、足元から何かを始めることが可能だと私は思います。その第一歩は、従来の組織の枠にとらわれずに専門を交換する場を自ら創り出していくことです。小さな一歩かも知れませんが、私はそのような交流を実際に始めました。

インタラクション

今までも何度か雑誌に原稿を書かせていただいたり、単稿本を出版させていただいたりしました。それがご縁で講演のお話しをいただいたこともあります。たいへんうれしいことでした。ところが一方で、もっと気軽なリアクションを直接伺う機会が少なく少々残念に思っていました。ミュージシャンの方がライブハウスで活動をする喜びというのがよくわかります。率直なリアクションをダイレクトに感じることができるからです。インターネットホームページとメイルを使ったコミュニケーションは、新しいリアクション、インタラクションの可能性を持っているのではないかと思いました。


このページのこれから


どの程度の頻度で、新しい情報発信が可能かは、まだよく分かりません。なにしろネット上で自分の意見を発信するのは初めてですから。いろいろなご意見を聞いて、参考にしたいですし、誤った情報は改めていきたいと思っています。新しい情報をUPするときはなるべくトップページに何か印をつけて示したいと思っています。今後UPしたいトピックスとしては、海外の生の情報、メディアに関する情報などを考えています。

今後ともよろしくお願いいたします。97年9月5日。

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