兵庫県教員採用試験対策

1998年9月


目次
1 はじめに
2 1次試験対策
3 2次試験対策
4 終わりに


■1 はじめに■

 この文章は私が教員採用試験の準備をしている中で集めた情報や、実際に試験を受けて みた体験を交えて作成しました。みなさんがご存じの通り、現役の大学生が教採を受かる 確率は2割を切ってしまいました。現役合格には情報収集が一番の武器になると思います。 また、兵庫教育大から中学校理科の受験者が毎年少なく就職相談室にも情報が少ないのが 悩みの種でしょう。ここでは理科の情報を重点にしています。しかし、面接対策などは理 科を受験しない人でも役に立つ情報があると思います。私は自分の体験を少しでも役立て てもらおうとして、この対策を書くことを決意しました。  なお等幅フォントでご覧ください。


■2 一次試験対策■

 一次試験の内容は一般教養、教職教養がセットになったマークテスト、専門の記述試験、 論作文、それに集団討論となっています。そのうち一般教養、教職教養は勉強がしにくい 科目であります。またそれについては他の人から情報がたくさんあります。私が説明する までもないと思います。専門試験については、一橋書店から専門中学校理科という問題集 が発売されています。また、時事通信社の教員採用セミナーや教職課程にも毎月1ページ ほど予想問題がでています。専門の勉強をしようと思ったらこれくらいしか勉強道具があ りません。当日の試験には理科の4分野、まんべんなく出題されました。私は自分の専門 や高校の時に習っていた分野は比較的勉強しやすいですが、苦手分野の勉強は大変で時間 も必要でした。平成11年度採用の試験(平成10年7月20日実施)では以下のような 問題が出題されていました。

 大問は4つで順番は地学、化学、物理、生物です。以下それぞれ詳しく復元したいと思 いますが、記憶だけが頼りですので、一部欠落があったり、信頼性に乏しいものもあるこ とをご了承ください。


◇地学◇

次の図は、兵庫県のある海岸の波の高さを記録(約1ヶ月間)した図である。
│
│			      /\
│          /\            /    \            /\                    /\
│/\    /    \        /        \        /    \    /\/\    /    \
│    \/        \    /            \    /        \/  │    \/        \
│                  \/                \/		    │
│					  		    │
└─────────────────────────────┼─────────
							    A
詳しくは浜島書店「最新図表地学」P99C大潮と小潮を参照。

1.潮の干潮はだいたいどのくらいの期間で起こるか。
2.図のAのときの月はどのような月か。
3.Aのときの太陽と地球と月の位置関係を書きなさい。
┌───────────────────────────┐
│							│
│							│
│	   (地球)		   (太陽)		│
│		○			◎		│
│							│
│							│
│							│
└───────────────────────────┘
4.次の時、干潮か満潮か選べ。
 @満月のとき
 A
 B
(詳しい内容は忘れた。月と地球の関係についてだったと思う。もしかしたら大潮と小潮
の問題だったのかもしれない。)
5.次の地域のうち、潮が満ちるのが一番遅いのはどこか。
	(姫路、明石、洲本)

◇化学◇

塩化銅の電気分解の実験を行いたい。
1.このときどのように実験を行うか。足りない道具を補って完成させなさい。
		┌────┐
		│電源装置│
		└┼──┼┘	  /
		 │  │	 /
				○  ○
				スイッチ
		┐	┌
		├───┤
		│	│ビーカー
		│	│
		└───┘
2.電極にはどんな変化があるか。
3.このときの変化を図と文章で3段階に分けて説明せよ。
	┌───────┐	┌───────┐	┌───────┐
	│		│	│		│	│		│
	│		│	│		│	│		│
	│		│	│		│	│		│
	│		│	│		│	│		│
	│		│	│		│	│		│
	└───────┘	└───────┘	└───────┘
	─────────	─────────	─────────
	─────────	─────────	─────────
	─────────	─────────	─────────
	─────────	─────────	─────────
4.1.7Aで23分25秒電流を流したときの電気量はいくらか。
5.1F=95600C/molである。Cu=63.5とすると銅はいくら析出するか。

◇物理◇

1.上皿てんびんを用いたとき、バネばかりを用いたときとでは質量、重さのどれが測れ
るか。
2.質量と重さを中学生に分かるように説明しなさい。
3.質量mgの物質を次の条件で測った。それぞれの質量、重さはいくらか。重力加速度
をgとする。
┌─┬────────┬──────────────┬────────────┐
│ │	月の上	   │加速度αで上がるエレベーター│	静止衛星上	   │
├─┼────────┼──────────────┼────────────┤
│質│		   │			  │			   │
│量│		   │			  │			   │
├─┼────────┼──────────────┼────────────┤
│重│		   │			  │			   │
│さ│		   │			  │			   │
└─┴────────┴──────────────┴────────────┘
4.同質量(35g)のガラス球と鉄がある。これを水のなかに入れると中心を何cmずらせば
つり合うか。ただし鉄の密度を?g/cm3、ガラスの密度?g/cm3とする。
				29cm
		/				\
		┌───────┼───────┐
		│				│
		│				│
		│				│
		│				│
		│				│
		●				○
		鉄			   ガラス

◇生物◇

1.タンポポの花を書きなさい。
2.タンポポの冠毛は、花の何がもとになっているか。
3.ありの絵を描きなさい。
4.ありを実体顕微鏡で観察したい。正面から横からも観察したい。どうすればいいか。
5.野生動物を保護する条約は。
6.次のうち、兵庫県の絶滅の危機にある動物はなにか。
	(ギンヤンマ、ゲンゴロウ、ミヤマクワガタ、)
7.生物教材を取り扱うとき、どんな注意が必要か。

 以上ですが、試験の様子が伝わったでしょうか。以外と練習していなかったのは具体的 な指導法を問う問題です。理科の目標をしっかりと理解して取り組めばいいでしょう。


■3 2次試験対策■

 さてここからは2次試験のことを書きたいと思います。

 平成11年度採用の教員採用試験2次は、平成10年8月24日に加古川東高等学校であり ました。受付は8時20分。携行品は受験票、一次の合格通知、筆記用具(HB鉛筆)、定規、 プラスチック消しゴム、上履き、弁当、実験用白衣です。当日の私のグループのスケジュ ールは次の通りです。

	8:20		受付開始
	8:40〜9:30	書類作成(採用者名簿、面接カード×2、封筒の宛名など)
	9:40〜10:20	模擬授業
	11:20〜11:40	個人面接
	13:40〜15:10	実技試験

◇受付◇

 2次の受付では、一次の合格通知も必要になります。私は忘れてしまって少々焦りまし たが、照合してもらいなんとかなりました。また、お弁当を忘れている人もいました。会 場にいったん入ってしまうと外に出られないのでその場で買いにいくように言われていま した。


◇書類作成◇

 採用候補者名簿には希望勤務地域、養護学校、へき地、といった希望を書き込みます。 地域は高校受験者は神戸市を指定できますが、それ以外は(県下、阪神、丹有、東播磨、 西播磨、但馬、淡路)などの分類がしてありました。  面接カードはくせ者です。書くことをあらかじめ決めておかないと、当日考える時間は ありません。2枚あります。たぶん個人面接用と模擬授業用です。内容は、

	名前
	受験番号
	自分の長所、短所(小さなカッコが2つずづあった。文では書けない。単語だけ)
	教育実習の期間(欄が2つあった。)
	教員の志望理由(2行くらい)
	最近感銘を受けたこと
	模擬授業のテーマ
	卒論のテーマ

などです。試験官の説明を聞きながら記入をしていくので、本当に時間がありません。私 は模擬授業のテーマをゆっくりと考えたかったのですが、すぐに記入時間が終わってしま いました。
 これは余談ですが、一次試験でも、2次試験でも自分宛の合格通知の住所を書くことが あります。封筒に切手を貼るのですが、みんなどうしているのでしょうか。私はこっそり ペロっと舌でなめて貼りましたが、用意のいい人はのりを持参しているのでしょうか。切 手を貼る瞬間はドキドキしました。

 なおこの書類を書く教室は一日を通して控え室となります。自分の時間がくると担当の 人が迎えにきてくれますので、勝手に教室をうろうろしないように。時間がきたから面接 の教室に自発的に行った人がいました。


◇模擬授業◇

 面接官3人、受験者5人1グループで行う。昨年までは一人3分であったが、今年から 一人5分に延長された。受験番号が若い順に授業を行う。テーマは各自が20項目の中から 自由に選べる。私は模擬授業が最初の試験であったので、ゆっくりと内容を構成する時間 がなかった。

 テーマ
	・酸性、アルカリ性とイオンについて
	・葉のはたらきについて
	・無性生殖と有性生殖
	・シダ植物とコケ植物
	・地球の自転

など。中学校の教科書に載っている代表的な単元。一昨年はガスバーナーの使い方などが でた。

教室の配置
	┌───────────────────┐
	│		窓側			│
	│		面接官		┌─┐	┃
	│	◎	◎	◎	│教│黒┃
	│				│卓│板┃
	│	○ ○ ○ ○ ○	└─┘	┃
	│		受験生		出入り口│
	└───────────────┼─┼─┘
5人の模擬授業が終わると一番右の面接官から順に質問がある。
一人目の面接官。
	先ほどの授業であなたが気をつけていた点をいってください。
これは受験番号の若い順に答えた。

二人目の面接官。
	生徒の理科離れが進んでいますが、これについてどう考えていますか。
これも受験番号順に答えた。

三人目の面接官。
この人は少し特殊であった。私は上記の質問に対して、生徒に豊かな自然体験をさせれば、
理科が好きになってくれるのでは、という答えをした。この答えに基づいて質問された。
すなはち、この面接官は一人ひとり違った質問をされた。
	体験を重視した授業展開をされると言われましたが、このあとの授業展開はどう
されますか?
また、授業で環境教育を重視すると答えた受験生には、この単元でどういう風に環境教育
を行いますか。
とったような質問がされた。

3人目の面接官は即答性に期待をしていたのだと思う。一言で答えないと途中でうち切ら れてしまう。

以上が模擬授業である。


◇個人面接◇

 面接官4人。今年から中学校の受験者に限り、スクールカウンセラーが面接官に加わっ た。面接官一人について約5分間の質問があり、合計20分である。受験生から向かって右 側の試験から質問される。

教室の配置
	┌───────────────────┐
	│		 窓側			│
	│	面◎┌┐	 受		│
	│	接◎││	〇験		│
	│	官◎││	 生		│
	│	 ◎└┘			│
	│				出入り口│
	└───────────────┼─┼─┘
質問項目
・一次試験が終わってから今日まで何をしていましたか。
・(願書をみて)クラブ活動で大変だったことは何ですか。
・教員志望の理由。
・最近感銘を受けたこと。
・あなたの教師としての魅力は何か。
・あなたの性格を友達はどうおもっているのか。
・最近の教育関係のニュース。
・教育公務員として制限されていることは。
・子どもがいじめられていると聞いたときあなたはどうするか。
・トイレでタバコを吸っている生徒を見つけたときどうするか。
・今の子どもに不足している点はなんですか。
・個性を生かすこどもを作るためにはどうすればいいか。
	その質問に対して
	学力をつけることと個性を認めることは相反するのではないか。
・子どもとの信頼関係をどのようにして築くか。
・一次試験の論作文から具体的な取り組みを深く聞かれた。
・不登校の生徒に対して。
・茶髪の生徒を注意しようと親をよんだら親が茶髪でした。あなたはどうしますか。

いずれも受験参考書に書いてあるような質問が多かったが、茶髪の質問のように面接官が そのときの気分に合わせてひねりを加えたものもあって動揺した。模擬授業の面接官と比 べて個人面接の面接官は優しい人が多かったような気がした。


◇実技試験◇

 物理、化学、生物、地学の4つの分野から2分野出題される。今年は物理、地学。昨年 は物理、生物。4年前は生物、化学。各約40分。教室の移動がある。

[地学]

 教室を移動した直後に試験用紙が渡される。地学は10問問題が書いてあった。天球儀を 使った問題。最初に天球儀について簡単な(ほとんど無いに等しい)説明がある。天球儀 を手に持ってここが動きますよ、とか。試験開始の合図で問題を解いていく。

問題

1.北極点に立ったときの様子を天球儀を用いて表しなさい。
2.東経135度、北緯35度の地点において、8月17日20時に南中する星座を求めなさい。
3.黄道とはなにか。
4.?月?日20時の北のそらの様子をかきなさい。
など。

[物理]

ジュール熱の測定
実験台の上に実験道具がきれいに置かれていた。アナログのストップウォッチ、電源装置、 クリップ付の導線、温度計(熱伝対のすぐれもの)、電子天秤、200mlビーカー、電熱線、 電圧計、電流計、ティッシュ、水槽、スタンド、かき混ぜ棒、実験の手順や問題が書かれ たプリント。

	┌───────────┐
	│			│
	│			│
	│			│
	│			│
	│			│
	│			│
	└───────────┘

	┌────────────────────┐

1 ジュール熱の測定ができるように実験道具をつないで、回路図を完成させよ。だたし 足りないものは補ってもよい。
2 水を100gはかりとり、4W,9W,12Wのときの水の温度上昇を1分、2分、3分のとき記録せ よ。


 あとがき
 未完成なのですが、もう記憶にないのでこの辺で終わります。1年間公開しようかどうか かんがえていましたが、迷ったすえ、公開することにしました。
このページは私が個人的に作ったもので、いかなる意見も私個人宛てにお願いします。
細見 隆昭  hosomi@hi-ho.ne.jp 1999.7.2

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