第34回出石そば喰い大会参加記

週初めにひいた風邪も大分回復し、 土曜日はやっと身体の気怠さが収まって来た。 何とか明日はそこそこやれそうだと思っていたら、 一緒に行く予定の連れから風邪をひいて熱が出て来たとの連絡が。 結局回復も見込めず、その連れの車に乗せていって貰う当初の予定から 悲しくも一人で行くことになってしまった。

当日朝、勝手に早めに目が覚めた為に予定よりも早めに出発。 高槻から3時間はあれば間に合うだろうとの知り合いからの助言が あったが、個人戦は当日先着受付の為にもし出石くんだりまで行って 参加出来なければ阿呆らしいので丁度いいだろう。 中国道から舞鶴道を抜けて福知山に到着、 実はこの高速を降りてからがまた遠いのだ。 とはいうものの朝早い為に車も少なく順調に行き、 大分早めにドライブイン出石に到着した。

ドライブインに車を止めて会場に向かう。 てくてく歩いて会場に到着したのが9時15分位だっただろうか。 既に50人位の人が並んでいる。そこでシン君と遭遇。 何で並んで無いのかと思いきや、全部で3組に別れるので 最終の第3組を狙っているのだという。 確かにそこまでの状況が確認出来るのでそれはいい手だ。 一緒に色々話をしながらもう少し人が来るのを待つ。 9時半から受付が開始するがその時点での人数は恐らく60人強。 途中何度か人数を数え直して、確実に70名を越えたと 思われるあたりで我々も列に並ぶことにした。

商品テーブル 商品テーブル 自分の順番が回って来たがまだこの時点で2組目か3組目かを 選べる状況にあった。90番台も選ぶことができたが、 シン君と一緒に70番台の第3組を選択。 大会開始までの時間があったので商品が並んでいるテーブルを チェックしに行くことにした。個人戦は10位まで賞が貰え、 3位までどでかいトロフィーが貰えるようだ。 3位以内に入れれば嬉しいが、まぁ10位以内に入って 何がしらの商品獲得は出来るだろう。

いよいよ11時を過ぎ始めの家族円満の部が開催されることとなった。 スタッフの方々が準備に追われる。 1皿25gとのことだが予想した通り、 大体の目算で適当な量が各皿にどんどん盛られて行く。 人によっての若干の量の誤差などがあるので、 運が悪ければ1割くらいの多くなってしまったりするかもしれない。
そして、家族円満の部がスタート。 その次におこわなれるのが個人の部だ。
準備テーブル 選手用の皿そばが準備されたテーブル

途中で各組での結果は発表されないと思われるので、 自分達で2組が終った時点でのトップを確認しなければならない。 家族の部が終り個人の部の1組目の準備が整った。 いよいよ個人の部が始まるのだ。 スタートの合図と共に猛者どもが一斉にそばを掻き込み始める。 持ちあげて食べる人や、皿を口元まで持っていって吸い込むように 食べる人など様々な食べ方があったが、この口元で吸い込む方法が リズムにも乗れてなかなか良さそうだ。 5分を過ぎると全体的にペースが落ち始め10分経って第1組終了。 恐らくこの人が一番多いだろうという人の数を数えると どうやら64皿位のようだ。よし、これなら抜ける可能性は十分ある。

2組目が始まる前に但東町に住んでいる知り合いのkeiさんが 応援にやってきてくれた。keiさんとお会いするのは久し振りだ。 名前は伺ったことがあったが初めてお会いする波平氏も一緒に来てくれた。 keiさん達と話をしている内に2組目がスタート。 全体を見渡して食べていそうな人をチェックする。 中盤にさしかかり強者を発見、既にかなりの皿数を食べている。 数えてみると70皿は越えているだろうか。 シン君もやって来たので、あの人が凄いと伝えた。 ギャラリーやカメラもそれに気付いて集まりだす。 正確な数は分からないがかなりの量を食べている。 その陰にかくれてしまっているが近くにも結構食べている人が居る。 終ってみるとその人はなんとも96皿、もう一人の注意人物は74皿だった。 96皿はどうあがいても10分では食べられない量だと思われるが、 出来れば74皿の人は抜きたいところ。 逆側は見ていないが75皿行けばあわよくば2位に食い込めるのだ。

開始前の準備「その1」及び「その2」
(左が私、右がシン君)
時間は押していたが、とうとう我々が席に着く時がやって来た。 私のとなりはシン君。数種の飲み物やカップ、調味料など 様々なアイテムを用意している。 私はあまり考えておらず、500mlペットボトルのぬるくなったミネラルウォーターのみ。 ま、10分あるしなるようになるだろうといった感じ。 みんな5分くらいで落ちてくるだろうから後半どれだけ 前半に近いペースを維持出来るかが重要だと考えていた。 スタート直前に並んだ皿にダシを入れて準備完了。 後は開始の合図を待つだけとなった。

かけ声と共にいざ競技開始。 目の前のそばをおもむろに口の中に入れて飲み込んでいく。 どれくらい噛んでいたか覚えていないが、 始めのうちは結構スムーズに口の中から胃の中に消えていく感じだった。 1分経過、口に入れた皿数は14皿。まずまずといったところか。 2分経過、合計皿は20枚ちょっと。既にペースが落ち始めている。 確かに始めの口が空の状態からで14皿なのだから、 次の1分は口にそばが入った状態からなので10皿程度消化出来れば それなりといったところかもしれない。

前半戦 始めの快調な出だし 段々と皿に蕎麦つゆを入れるのが面倒になって来たので そのままつゆを掛けずに食べることにした。 やはりつゆを掛けていないそばは口の中に溜まりやすい。 水を口に含んで飲み込んでいかなければ食べ難い。 作戦を元に戻してつゆを掛けながら食べることに。 そして4分経過、皿は15枚ずつを一山にして並べており現在3山目。 3山目の10皿いくかいかないかぎりぎりの所だった。 「このペースで食い続けて100皿かぁ、とんでもないな」 などと思いながら次の側を口に運んでいく。

途中の実況で「4番、5番、7番、8番」がいいペースだと声が掛かる。 まずは好調な出だしのようだ。 しかし、右隣の兄ちゃんはペースが遅い割に結構つゆを使っており、 段々と共同で使っていた徳利の中の蕎麦つゆが無くなって来た。 5分過ぎた辺りで徳利のつゆが無くなる。 止む無く口に入れて空いた皿に残ったつゆを 次の皿に入れて口に掻き込んでいく。 しかし、そのつゆも無くなりやはり口に蕎麦が 溜まりやすくなってきた。 溜まった蕎麦を何度か噛み刻み水を使って飲み込んでいく。 暫くその状態を続けていたが、やはりつゆが掛かっていた方が 断然食べやすいので、蕎麦を運んでくるスタッフに訴えた。
「つゆ下さい」
スタッフの対応はなかなかのもの。 すぐに空になった徳利につゆを入れて戻してくる。 しかし、その徳利は我が手にはやってこなかった。 徳利が戻ってくるや否や、右隣の兄ちゃんが取ってしまい、 自分の前の皿にゆっくりとつゆを掛け始めたのだ。 「おいおい、俺が頼んだんやろが」そう心の中で 思いながらもつゆの無い蕎麦を食べながらつゆを待つ。 やっと手元に来た徳利を使って目の前の何皿かに つゆをだくだくっと掛けた。

もうそこからは余り覚えていない。 必死で口の中に運んでは飲み込み、運んでは飲み込み。 前半に比べてやはりペースは落ちていると思われるが、 まだまだ箸が止まるような状況ではない。 もう一度水を含んで蕎麦を飲み、口の中を空にする。 するとまだまだ食えそうな気分になりするすると口の中に 新しい皿を運べるようになる。 そこで残り1分のコールが掛かった。 しかし終わりが近づくに従って、段々と一皿の量が増えてきている気がする。 明らかに見た目でも皿によって量が違うのが判るのだ。 これだけは勘弁して欲しいがどうしようもないといったところか。

既に自分が何皿かは分からないが4山は越えているので、 60皿以上は行けているはずだ。しかし、5山目に10皿 溜まっている様には見えないのでまだ70皿はいっていない かも知れない。 このままではまずいと思い気合で口の中に書き込む。 残り30秒のコール。 「最後に口をもう一度空にして数皿掻き込もう」 そう思って水を口に含んで噛みながら口の中に 溜まった蕎麦を焦らず飲み込んでいく。 そして空になった口の中に蕎麦を再び詰め込む。 残り10秒、まだ2皿はいける。
すすっと口の中に入れ、飲み込むのは無視して もう一皿口中に押し込む。
そして終了!
最後の足掻き スパートに向け溜まった蕎麦を飲み込め!

あっという間の10分間だった。 左横のシン君を途中でチェックする余裕も無く過ぎ去った10分。 食べた数は15皿の山が5つ。 但し、4山目は15皿より1枚少なく、5山目は15皿より数枚多い感じだ。 76皿か77皿だと思ったのだがスタッフのカウントは75皿。 まあいいや、目標の74皿は越えたしこれで上位はほぼ確定かも。

個人戦は終り、残すは団体戦2組。 その団体戦1組目に昨年100皿で優勝した三浦氏が登場する様だ。 食べっぷりに期待しながらスタートを待つ。 合図と共に団体戦が開始した。 スタートの合図や否やものすごいスピードで蕎麦を飲み込んでいく。 1分経った段階で約20皿、まさしく圧巻だ。 団体戦故にサポートがおり、三浦氏の前の各皿につゆを 入れていく女性がいるので自分でつゆを入れる時間ロスもなく 食べやすいとは思うが凄いスピードだ。 気迫に満ちた表情でどんどん蕎麦を平らげていく。 2分で既に35皿程度、結局終わってみたら70皿は越えていた様子。 いやぁ、凄いもんを見させてもろたわ、 見応えあった〜等と思いながら残りの団体戦も観戦し全ての試合が終了した。

会場の後かたづけも終わりいよいよ表彰式が始まった。 まずは始めに行われた家族戦、そして個人戦の表彰だ。 10位から発表され上位に移っていく。 4位の皿数は74皿、よし、3位以内は確定だ。 そして3位として75皿の私の名前が呼ばれた。 どでかいトロフィーと賞状、商品が渡される。 トロフィーと賞状に加えて5kgの米や2升の日本酒など 重い商品が多く、更にトロフィーが長いので つかえて商品が受け取りにくい(笑) 3位表彰 3位の表彰風景

自分の表彰が終わり、2位は一体どんな人なんやろうと 思っていると、何とも呼ばれた名前を聞いて思わずびっくり。
「86皿、嘉数千恵さん」
「えっ?嘉数さん?」と声を上げてしまった(笑) 大食い競争番組自粛が始まる前の最後の TVチャンピオン大食い選手権新人王戦の九州予選を ダントツの実力で抜けた嘉数さんが参加していたとは・・・ そら勝てまへんわな。 シン君も嘉数さんの参加に驚いてはいたが、 どうやらFBC等で顔見知りだったようで、 少し話をさせて貰ったがやはり胃的には全然余裕とのこと。 同じ3組で遠く離れた所で食べていたらしい。 思い起こせば途中で「40番の女性が・・・」という 実況があったがあれが嘉数さんだったのだ。 2組目で96皿を食べた人も最期の方はものすごくペースが落ちていたし、 もう少し時間があれば1位に躍り出ていたかもしれない、恐るべし。 来年は一緒に団体でなんていう話も出たがどうなる事やら。 でも、ちょっと興味があったりして。

しかし、今回は改めて早食いの重要性を再認識する大会となった。 10分は早食いというより大食いだと思っていたが、 所詮スピードがないといい記録は出ないということだ。 早食いがもっと得意であったらなぁとも思ったが、 ま、楽しめて目標の3位以内の入賞も果たしたし いうこと無しの結果には満足。 もっと関西でこういう大会があれば嬉しいのに(笑)

トロフィーを貰って
(2004.4.18)




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