「どんさい」ページへのリンク
どんさい「告白」へ

科学的認識の進展による

二元論の復活


物質

物質は存在の基礎です。
神も世界を物質として創造します。
しかし、物質を哲学的に定義できても、物質がどのような存在であるかは物理学者ですら説明できていません。
レーニンは物質の哲学的定義を「客観的実在であるという性質」、「われわれの意識のそとに存在するという性質」としました。
物理学で相対性理論は「時間と空間は伸び縮みし、物事が同時に起きたかを確かめられない」と奇妙な説明します。
量子力学は「物質は粒子であり波でもある」、「二手に分かれた粒子の一方の性質が確定すると、他方の性質もその時に確定する」と日常の物質ではありえない説明をします。
宇宙の観測では「物質の95%を占める暗黒物質、暗黒エネルギーが物質」が存在すると説明しますが、直接観測できていません。
 
日常生活は物質に依存しています。
自分自身の 身体からだ は他の生物と同様の細胞からできていて、物を食べ、水を飲み、空気を呼吸し、老廃物を捨てねば生きていられません。
物質代謝によって生命を維持し、物質代謝する子を産み、育てます。
意識が認識できる対象は物質であり、物質である身体によって認識できます。
物理的物質から生命を作り出せていないのですから、検証できたことのにはなりません。
生命の他、魂、霊、等の存在を主張する人もいます。
しかし、その存在の証拠、説明は物質の有り様として説明されます。
物理的因果関係が分からず、対応できず、そのために恐れも感じます。
物質は意識の対象であり、意識の存在の基礎です。
 
物質の存在について、揺るぎなく明らかなこともあります。
日常生活で対象となる物質は気体、液体、固体ですが、それらは分子の集まりです。
分子はさらに、原子、原子核、核子、クオークの階層をなして構成されています。
階層がどこまであるかは不明です。
物質の構成要素は相互作用して構造を成し、運動しています。
生物も分子の相互作用である生化学反応を構造化して、代謝を維持することで生存しています。
生物の代謝の単位は細胞であり、細胞は遺伝子の情報に基づいて代謝秩序を維持し、細胞自体を再生、増殖します。
生物は進化し、代謝秩序を制御する神経系を発達させて、神経の信号処理表現として意識を実現しました。
代謝秩序は神経系とともに、ホルモンでも様々な情報伝達物質によって調整されています。
また、生物は分子の違いによって自他を細胞レベルで区別する免疫系も備えています。
物質は相互作用によって存在を実態として実現し、存在を表現します。
世界の創造者、世界創造の原因、根拠はそれを知りえない人々による想像です。
この「実現」と「表現」の二つが、この「二元論」の肝です。
存在の表現を受容し、情報として再帰表現しているのが意識です。

先頭へ  ・ 索引  ・ 元へ戻る


_bissitsu.
暫定版:2023/08/24