2007/3/13

 
  「無念」  
 
妹を(享年53歳)おくる 平成19年3月12日

弟56歳の嫁でした 山口県は日本海側の漁村で

女3人姉妹の長女として育ち

縁あって次の弟と 伊丹に所帯したのが20歳そこそこ

すぐに女の子 男の子と生まれ上は現在32歳 それぞれに未婚

 

古い 駅からバスで15分の煤けた文化住宅2階

鉄板の階段 音のしない様に上がって ギィギィと鳴く戸開けての住宅

5〜6年経ってからでした 子供も大きくなって家が欲しいと

夫婦で相談に来ましてねー

話を聞くとマンションが欲しいと 

月々の支払いも楽で買い易いのは 新築マンション

交通の便が良く 管理が行き届いた物件が 将来的にも資産価値が

高い事などを教え 探してきたのがJR伊丹駅すぐ前

当時はJRでなく国鉄でしたが 列車が入る間際まで改札もしない

のんびりとした ひなびた駅が今は 様変わりの都会です

 

何時頃でしたか 自宅マンションへ食事に招かれ席に着いてから

醤油が切れているのに気づいた妹は べランダへ出て間仕切り越しに

「町田サン 醤油貸してー」

まー なんとこの近代的な建物の中に 昔の長屋精神健在を見ました

「お隣とは随分仲が良いんやねー」

妹「同年代同士で向こうも子供2人居て 仲良くしてますねん」

弟「俺なんか マンションですれ違う殆どの人から 挨拶してもらうけど

顔も知らんし誰かわからへん 住民の殆どが嫁サンの知り合いで

挨拶だけでも難儀するわー」

 

見送りに 多くの方々に来ていただき日頃の付き合いの厚さと良さに

改めて驚き 慕ってくれた妹を実感しました

昨年12月に甲状線ガン発病から3ヵ月・・・

                            無念