1998.10.17 sat.

会社は休みだったので、いつものとおりレコード店をぶらぶらと。梅田のディスク・インでPETER GALWAYのたぶん(幻の)セカンド「TOKYO TO KOKOMO」、FRANKY CHAKI AND NOVIのファースト等をゲット。ロフトのWAVEでは新譜三昧。LOUIS PHILLIPPEとRICHARD PRESTONの子供用架空サントラ「ARGEBURA SPAGETTI」(最高!)、STEREOLABのレア音源集3枚組ほかいろいろと。夕刻から仕事終わりの妻と待ち合わせ。僕が明日誕生日なのでイタメシでもとタクシーで天満橋のポンテベッキオへ。前菜、パスタにフォアグラ、チーズにワイン赤白、グラッパで仕上げ。ふたりで約4万のお食事。バブル時じゃあるまいし。ま、子供なし夫婦の贅沢ということで。

SOULFUL STRUT-GIRLS-@GRAND FAFE。その後、ウチのPFメンバー、MASHのプロデュースイベントに深夜から出かける。MASHが最近入れ込んでいるシャパニーズR&B系のアーティスト、嶋野百恵、SUGAR SOUL、SILVAほか女の娘ヴォ−カルばっかり集めたクラブイベント。フライヤーは僕が作りました。すごい客入り。加えてメーカー、イベンタ−も勢ぞろい。ま、コンベンションですから。「今夜12時で僕も35歳」とかちらっと話したら12時前にカウントダウンがいきなりはじまり、シャンパン&ロンリコ一気飲みのお祝いfromグランカフェ。うれしいけれど、先に天満橋でしこたまワイン飲んでるうえにこれだからへろへろになった僕。「いい歳してこんなこといつまでもしてていいんでしょうか?いいんです!」と一人カビラに。で、今夜からDJ JAZ-TはJAZ-T35(サーティファイヴ)に改名を宣言。ふと思い付いて、日記もつけてみるか。と思った次第。結局イベントは朝まで続き、僕は3時ごろ退散。こうして35歳のファーストナイトは終わる。

.

1998.10.18 mon.

TRUE BRIT-PAUL SMITH EXHIBITION-@神戸ファッションマート。ポールスミスの展覧会初日。本人が来て講演するというので朝10時に神戸へ。ポール本人の講演は、大変に印象深い内容。要約すると「注意深く見よ!」。レコード、おもちゃ、がらくた...なんでも集めるコレクター・ポール・スミスから生まれたプリントシャツの極意。もうひとつは「伝統と革新」。ま、イギリス人とうことで。やっぱりモノ集めすぎて奥さんにどやされているとか。どこにでも似たような人はいる。

.

.

.

.

1998.10.19 mon.

心斎橋ソニータワーで行われる「802展覧会」の仕込み。途中で抜けて、シングライクトーキングのシークレットライブ会場、東道頓堀倉庫の下見へ。ちょうど「天高100年ポスター展」をやっていて黒田+長友デザインのポスター100枚がずらり。2年前に近鉄アート館で観てはいたがさすがにすごい、この内容。会場には天高のOB、OGさんが茶話会されてて和やかな雰囲気。その後真直ぐ帰らない僕は日本橋でちらとレコード屋さんへ。BTOのベスト盤を明日のCITY LIGHS用にゲット(¥800)。BTO(バックマン・タナ−・オーヴァ−ドライブ)はカナダ産のハードロックバンドで、ブギーなグループなんだけど、アルバムに必ず1曲ジャジーでグルーヴィ−なナンバーが入っておるのですよ、だれも見向きもしないけれど。ベスト・トラックは「LOOKING OUT FOR #1」邦題「ボサノバナンバー1」(笑)フリーソウルファンはどうか知らないけれど、PFファン(いるのかどうか?)は聴いてほしい。ランディ・バックマンのジャジーなギターにぐっときます。802展は明日スタート。10日間で目標動員6000人。

.

1998.10.20 tue.

CITY LIGHTS@GRAND CAFE。 MASHが今日のブッキングを忘れていて2時間ぐらいひとりでレコード係。途中で呼び出し。罰で2時間廻させる。これがよかった。エリック・タッグ再発見。メロウMASHの新境地見たり。途中でぴあ400号イベント用の写真撮影しながらのんびりと。やはりウィークデイのDJは楽しい(週末の盛り上がりもそれはそれで楽しいけれど)僕はジョニ・ミッチェル〜トゥ−ツ・シールマンス〜例のBTO〜ハ−ス・マルティネス〜ジム・クロウチ(順不同)こんな選曲、週末じゃムリ。

.

.

1998.10.21 wed.

会社を休んで昼までアメ村をぶらぶらと。かねてから行かなきゃと思っていたLIMIT OSAKAへ。京太郎くんのペインティングが床から階段にずっと続くインディーズショップ。12月からの時計コレクション(僕も参加)のあるギャラリーショップを見にいったらタンクの古谷さんにばったり。ここでお店をしているという。センスいいです。そのあと南船場。ハッテンの展覧会準備中のE&Yで中牟田さんにごあいさつ、そののちハックネットへ。ここにくるとすぐ買い物しちゃう。まるまるスイスグラフィックスのConceptions of International Exhibitionという古本(¥12,000)と安岡さんお薦めのイタリアのドアノブデザイン会社FSBのアプリケーション本を買う。グンタ−・ランボーもポスターのデザインをしているのでFSBの存在は知っていたが、ストイックで知性あふれるデザイン展開に感心。そのくせユーモアもある。企業文化。

.

.

1998.10.22 thu.

リチャード・ハッテン・レセプション@南船場。ハッテンはレニ−・ラ−マ−カースが主宰するドローグデザインから作品を出していたデザイナーの一人(という位置付けでいいのだろうか?)今回はE&Yからのコレクション発表ということで楽しみにして行く。非常にシンプルな家具たち。十字架をモチーフにしたソファなど白木×ウレタン素材のカラーコンビネーションにはデ・スティルの影響を強く感じた。そのくせ見た目と座ったときの感覚の違い(つまり、ふわふわなのね)驚き。中牟田さんに本人を紹介してもらう。今回は家具の他にREELというシリーズの時計やカレンダー、コーヒーカップなどのシリーズをハッテンがコーディネートしていて、参加デザイナーもいろいろで楽しめた。会場でパナソニックの「P-CASE」をデザインした兼城さんを紹介していただく。新作のコンポーネント(P-COMPO)が展示してあった。今回もすばらしい!¥68,000なり。兼城さん曰く「日本橋価格で¥55,000(笑)」欲しいなあ、でも置く場所なし。あとスタイルの上原さんに会う。いま谷四のダブルクロックで個展の最中。行ってみよう。オペレーションの笠島氏や日限のママも登場し、にぎやかになってきたが、僕はクアトロへ。

SEAGULL SCREAMING KISS HER KISS HER@クアトロ。格段によくなっている。特に楽器の音色がすばらしい、ベースの高音部とか、スネアのヌケに生理的に反応してしまう。聴けばミキサーを新しい人が担当しているそうで。好き度20%アップ。コ−ネリアスの新譜のアドバンスカセットをいただく。

.

1998.10.25 fri.

古本まつり@大坂天満宮、近所なので楽しみにしていた、初日。昼休みにさっそく行ってごそごそ。HARALD MANTE「BILDAFBAU」(スイスグラフィックス!写真構図のお勉強本/¥2,000)そして「田中一光のデザイン」(駸々堂、75年刊/¥3,000)50〜70年代のレトロスペクティヴ。早川デザインに心酔していた氏の変遷が見られてすばらしい。もうちょっと掘りたかったが時間切れ。

ヴァン・ヘイレン@大阪城ホール。やはり彼等はアメリカン・ロックだった。ヴォ−カルはエクストリームのメンバー。ただのちんぴら。エドワードも少し痩せたか。最新アルバムは「3rd」というらしいが、レコードもっとでてるよな。昔のディープパープルみたいなものか。仕事でのライヴの見方になってしまい申し訳ない。全然聴いてないもんなあ、ヴァン・ヘイレン。曲も全然知らなくて、「WHY CAN'T THIS BE LOVE」を聴いて都合で途中退出。会社でビデオ取材の立ち会いに向かう。その後グランへ。

CDJ NIGHT@GRAND CAFE。沖野兄弟とFPM田中君ということで深夜から覗く。沖野兄と握手。沖野兄弟と田中君と一緒は初めてとのこと。そういえばなかったな。京都〜東京経由〜大阪。といたところ。田中君も久しぶり。図らずもパントンの遺作となったFPMジャケットの話でしんみり。そういえばムナ−リも死んじゃったし、とおよそDJイベントらしからぬ話をつらつらと。先月のCITY LIGHTSのフライヤーを褒めてくれる。見てくれてるんだ。DJ田中はすばらしい。こりや向こうで受けるはず。TECHNOVAのMIXからホンキーなジャズ、そしてコバカバーナ!CDJナイトなのにアナログ三昧は御愛嬌。天満宮の古本まつりの話をしたら「行きたい!」とのこと、じゃ明日ねと約束して沖野兄のマシュケナダを背に家へ。

.

1998.10.24 sat

朝から802のスタジオでMASHとグランカフェの4周年テープを編集。光栄にも僕がグランカフェ4周年の記念パーティのDJのひとりに選ばれて(他に、大月、与田、豊川、樋口。豪華ね)その日に発売するミックステープが宿題。僕が一番遅れているのでグラン阿倍ちゃんから雨あられの催促。決してさぼっていたわけではなくて。仮に当ててみてはいたものの、アナログスクラッチがどうも今回の気分ではなくてスタジオ編集しちゃいました。選曲は黄金のAORヒッツ・オンリ−。アーバンサイドとコーストサイドの編集。DJ的エゴ一切なし。お得意さんのアクタスの皆さんが帰り道にカーステで聴くシーンをイメージ。お楽しみに。

午後に田中君から電話。M&CO BOOKSELLERSの松浦氏も東京からこられたとのこと。早速3人で天満宮へ。3人バラバラで物色。2日めなのでさすがにいいものあまりなく。それでも僕のゲットは中原淳也「それいゆ」表紙集(美本。初期の藤田ツグ治作も掲載/目次のグラフィックがすばらしい¥3,000)西川治写真集「可愛いねこ」(。¥600)そして松岡正剛「目の劇場」(¥800)。松浦氏は100円コーナーでいろいろみつけたはりました。山本益達「世界けんか旅行」とかね。僕が近所の本屋で買った星陽子の「初恋十六歳」が今ちいさなブーム本だそうで。「まだあったよ」というと「在庫全部」というオーダー。オーケイ。引き受けましょう。彼等はこのあとまだ京都にいって古本さがしだそうで。田中君はそのあと浜松でDJ。すごいバイタリティ。田中君が道々「こういうの(古本めぐり)が、まあ僕らにとっての温泉みたいなもんで」って感じ、よくわかる。そののち仕事モード、802VTR取材の立ち会いをしながらマックでいろいろ原稿。時計コレクションのポスターデザインもしあげなきゃ。

.