工事担任者資格制度について


「工事担任者」について

ISDN時代の新資格 「デジタル3種」も加わりました

 工事担任者は、電気通信回線に端末設備又は自営電気通信設備の接続工事を行い、又は監督する者の資格です。

「利用者は、電気通信回線設備に端末設備又は自営電気通信設備を接続するときは工事担任者資格者証の交付を受けている者に工事を行わせ、又は実地に監督させねばならない」と規定されているように、この資格は業務独占資格です。電気工事等とは異なり自ら工事するだけでなく監督ができるというのがこの資格の特徴です。

NTT民営化・電気通信の自由化に伴って設けられた資格です。

郵政省の免許であるため、アナログ2種以上の取得により無線従事者国家試験の一部科目免除の特典があります。


資格の区分と種類について

工事担任者資格者証の種類は、「アナログ」についてはアナログ伝送路設備(アナログ信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ。)に接続する設備・工事の規模により3種類に区分され、「デジタル」についてはデジタル伝送路設備(デジタル信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ。)に接続するネットワークの方式・種類に着目して2種類に区分されていましたが、平成10年5月11日工事担任者規則の一部を改正する省令(郵政省令45号)により新たに「デジタル3種」(ISDN..NTT INSネット64普及に伴う対応と思われる)が加わり3種類となりました。

なお、アナログ・デジタル総合種については、デジタル1種+アナログ1種に相当し工事担任者を要するすべての工事がその範囲になります。


資格者証の種類と工事の範囲について

 

アナログ第1種

アナログ伝送路設備に端末設備又は自営電気通信設備(以下「端末設備等」という。)を接続するための工事

 

アナログ第2種

アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(端末設備等に収容される電気通信回線の数が50以下であって内線の数が200以下のものに限る。)

 

アナログ第3種

アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事(端末設備に収容される電気通信回線の数が1のものに限る。)


 

デジタル第1種

デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事並びにアナログ第3種の工事の範囲に属する工事

 

デジタル第2種 (一部改訂)

デジタル伝送路設備(回線交換方式によるものに限る。)に端末設備等を接続するための工事並びにデジタル第3種の工事の範囲に属する工事

 

デジタル第3種 <平成10年5月 新設 郵政省令第45号>

デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点における デジタル信号の入出力速度が毎秒192キロビット以下のものであって端末設備に収容される電気通信回線の数が1のものに限る。)並びにアナログ第3種の工事の範囲に属する工事

 


アナログ・デジタル総合種

アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事

 

 なお、一定の資格又は実務経験を有する場合及び郵政大臣の認定を受けた教育施設(認定学校)を修了した者には、申請により試験が免除される科目があります。



西川 敏弘jf3mxu@hi-ho.ne.jp


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