1984年よりロンドン在住。翌1985年、ロンドンでデビュー・リサイタルを行い、「まさしく来るべきスター」(デイリーテレグラフ紙)、「図抜けて確かなテクニックで、創造力に富む情熱的な音楽性」(タイムズ紙)と絶賛された。以後、ロンドンを中心に世界各地で演奏活動を続け、日本国内においても、1993年のショパン・エチュード全曲演奏に対して第20回日本ショパン協会賞を受賞している。
オーケストラとの共演も多く、これまで1987年にフィルハーモニア管弦楽団とロイヤル・フェスティヴァル・ホールにてデビューを果たした後、BBC交響楽団、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団、イギリス室内管弦楽団と、また日本では読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団ほか、多数のオーケストラと協演。古典から現代曲までの極めて幅広いレパートリーを持ち、2000年には横浜で開かれた「アジア音楽週間」において、イスラエルの作曲家 A.ベン=シャベタイのピアノ協奏曲を世界初演するなど、新作の初演も多い。
各地の音楽祭へもたびたび出演しており、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティヴァル(フランス)、グレイト・ロマンティクス・フェスティヴァル(カナダ・ハミルトン)、イスタンブール国際ピアノ・フェスティヴァル、シュタインバッハ音楽祭(オーストリア)、東京の夏音楽祭、草津音楽祭などに出演している。
EMI、ビクターなど多くのレーベルに録音があり、カメラータからは「ベートーヴェン:ハンマークラヴィーア」、「ブラームス:ピアノ・ソナタ 第1番」、「ドビュッシー:12の練習曲」、「閉じた眼〜武満 徹 ピアノ作品集」、「パヴァーヌ〜アンコール・セレクションズ」、「アルベニス:イベリア全曲」、「モノドラマ〜野田暉行 ピアノ作品集」、「ショパン:練習曲全集」、「矢代秋雄&デュティユー:ピアノのためのソナタ」、ウィーン・フィルのメンバーとの共演による「ブラームス:ピアノ四重奏曲全集」、「ブラームス:ピアノ五重奏曲」、「ブラームス:ホルン三重奏曲&クラリネット三重奏曲」等、継続的に発売され、いずれも高い評価をもって迎えられている。またNAXOSから湯浅卓雄/アルスター管弦楽団と共演した「矢代秋雄:ピアノ協奏曲」が発売され好評を博すなど、ますます活躍の幅を広げている。
(2007年7月現在)