主人とも話し合った結果、今までのようにミルクが飲めなくなったら終わりではいけない。
飲ませれば飲むのかもしれない。
ミルクの与え方を変えよう。
2時間おきにおしめを替えて、ミルクを与える。
飲む、飲む。
今まで、350cc程しか飲めなかったのが、500ccも飲める。
「体重を測ろう」
1週間に1度、外来で測るだけでは、効果が見えない。
次の外来でまた、体重が増えていなければ、追い討ちがかかる。
主人も「やれるだけの事はやってやろう。それで、安心するなら、そのほうが良い。」
すぐさまレンタルで体重計を借りた。
成果あって、次の外来までの2週間で400g程体重が増えた。
「これで、カテーテル検査を延ばしてやる。」
自信を持ってつれていった外来で、
「
肝臓がはれている。状態が悪い。」思いもよらぬどんでん返しに、頭が舞い上がった。
今までの2週間の経過を話すと、
「そんなやり方をするなら、
すぐ、入院してもらいましょう。こちらのやり方に従えないなら、お母さんからお子さんを少し離す必要があります。頻繁に観察したほうが良いですね。」それ程、頻繁に診察の必要があるなら、毎日でも連れてくる。と言ったが、主治医は、一向に首を縦に振ろうとはせず、口元に笑いを浮かべ、困ったなと言うような表情。
押し問答が、延々続き、こちらも声が大きくなり、大粒の涙がぼろぼろ流れ出す。
ビックリして、看護婦さんが飛んでくる。
そんなことすら気にせず、こちらも引き下がれない。納得できないからだ。
結論の出ない話に、隣で診察していた小児科心臓外来のトップの先生が
「お薬を出して、また、来週見せてもらったら。」
と話に終止符を打った。
結局、
1日600ccのミルク制限を受け、翌週また見せに来ることにして帰してもらった。むやみに
体重を増やして大きくするのは、心臓に負担がかかるから良くないと言う。事のすべてを主人に話した。
「来週は一緒に行こう。入院となれば、直接よく話を聞きたい。」
この件をみんなに話したい。聞いてほしい。そして、助けてほしい。そんな、思いで一杯だった。
日頃から買い物をしていた八百屋さんでも、知愛のことは、立ち話で話していた。
今度手術になりそうと言うと、
「気にかかることがあるのなら、
別の病院へ行ってみたら。保健所でも病院を紹介してくれるよ。」とアドバイスをくれた。
早速、保健所へ電話。
今までのいきさつを話すと、電話口に出た保健婦さんは、
「私の知っている人は、S病院で手術をして、今も元気よ。S病院は、24時間母親が付き添わなければならなくて大変らしいけれど。」
24時間付き添いが出来る。これは、知愛を入院させる上で、私の願いでもあった。
言葉もしゃべれない子が、一人で入院して、親が見ていないときにどんな検査がされ、どんな薬が飲まされているのか、24時間付き添っていればすべてみることが出来る。
通常の完全看護の病院では、面会時間以外、親もダメ。
T病院もそうらしい。
せめてしゃべれるようになるまでは、親が子供の言葉の変わりをしてやらなければ、もし、子供に何かあったとき、手放してしまった自分に、悔やんでも悔やみきれない思いが残るだろう。
保健所の電話を切って、すぐS病院へ電話。
現在、T病院へ通院している心臓病の赤ん坊であることを告げると、紹介状、レントゲン、心電図をもらってくるように言われ、予約がとれた。
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