![]()
ヴァージン・スーサイズ |
《Story》 思春期を迎えた5人姉妹。ヘビトンボの季節に彼女たちは自殺した。彼女たちはなぜ死を選んだのか?彼女たちのまわりにいた5人の少年たちの回想で物語は始まる。 僕らが子供の頃、近所に5人姉妹が住んでいた。彼女たちは皆美しいブロンドで、とてもよく似た姉妹だった。ある日13歳の末娘、セシリアが自殺未遂の騒ぎを起こす。精神科医のアドバイスを受けた家族は僕ら近所の子供達を招いてパーティを開く。ところがその日、再びセシリアが自殺を図って死んでしまった。残された家族は悲しみにくれる日々を過ごしていた。僕らもそんな姉妹を助けようと努力を続けたのだが…。 《Review》 感受性が強すぎた10代の少女たちの悲劇を、ソフィア・コッポラが独特の感性をもって描き、悲しい物語であるにもかかわらず、どこかさわやかな気持ちになる映画になっています。 映画の出来としては、好き嫌いはあるものの、(個人的には好みではありませんが・・・)まぁまぁサマになっている、と言うか、よく出来た映画だとは思います。少女5人の描き方など下手をすると全く理解不能になってしまいそうな行動やココロの動きなど、かなり丁寧に描こうと努力したあとが見られ、個人的には好感が持てる演出をしているなぁと感じます。 俳優に関してはこれと言って見るべきものはありません。全体的なバランスを重視したのか際立った俳優も見当たりません。少女たちの両親を演じたジェームス・ウッズやキャサリーン・ターナーにしても、彼らでなければならないとは思えないし、少女たちを演じた5人も、若さは感じるものの、全体的に演技は単調で面白みに欠けます。 描きたかったことは分かるし、見るべきところもあるのですが、“微妙に面白くなりそこねた映画”です。 |