公式サイトへGO!

グリーンマイル
The Green Mile

1999 USA
3h08m

Starring: Tom Hanks , James Cromwell , Bonnie Hunt , Michael Clarke Duncan , David Morse, Doug Hutchison , Barry Pepper, Jeffrey DeMunn .
Directed by Frank Darabont and David Tattersall .
Produced by Frank Darabont and David Valdes .
Written by Stephen King , Frank Darabont and Stephen King .
Distributor: Castle Rock Entertainment


Rating: ★★

グリーンマイル 公式サイト ↓
http://www.greenmile.net/


《Story》
大恐慌時代、アメリカ南部の刑務所で死刑囚舎房の看守主任を務めていた主人公ポール(トム・ハンクス)の回想形式で綴られていく。双子の少女を殺した罪で、ポールの元へ送られて来たジョン・コーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)。いかつい外見とは裏腹に子供のように純粋な心を持つ彼は、持てる不思議な力でポールの病を治し、死の影が宿るグリーンマイルを奇跡の光で満たしていく。まるで神様の贈り物のようなこの男が、本当に罪を犯したのか? 疑問にかられるポールと、仲間の看守たち。やがて真実を知った彼らは、自分自身の果たすべき義務と、人間としてなすべき正しさのあいだで、激しい葛藤を強いられることになる。

《Review》
 今年のアカデミー賞ではちょっとコケちゃいましたが、感動大作と言うことでは、アメリカン・ビューティーよりこちらの方がアカデミー賞っぽいかな?と言う感じはします。やっぱり身内からは、(アカデミー会員は監督・俳優など言わば身内)“鉄格子もの感動大作”はちょっともう飽きたって感じになったのかも?

全般的に上映時間が長いと言う意見が多いようですが、私自身も若干長さを感じました。まぁこうした映画は得てして長くなるものですが・・・。“感動”と言うことで言えば間違いなく“感動”させられます。それはそれで良いのですが、その感動も若干押し付けがましく感じられるところがあります。「どんなに報われなくてもきっと最後にはきちんと魂は救われるんだ」と言った慰めは、今の時代少し現実味に欠けるかもしれません。

この映画の本当に素晴らしいところはキャスティングです。この映画の俳優は皆本当に素晴らしい!ジョン・コーフィ役のM・C・ダンカンはもとより、バリー・ペッパー(看守ディーン)、ジェフリー・デマン(看守ハリー)、サム・ロックウェル(囚人ワイルド・ビル)など皆本当に素晴らしい演技でこの映画を支えています。なかでもポールの同僚であり親友のブルータル役のデヴィッド・モースが素晴らしい。ポールを心から信頼する親友の姿を実にきめ細かい演技力で表現しています。さらにここでの悪役である卑劣な看守パーシー役のダグ・ハッチソンは観客の100%が間違いなく彼を憎めるほど“屈折したイヤな男”を完璧に演じています。まわりがあまりにも素晴らしいのでトム・ハンクスはやや物足りなく感じてしまうほどです。

それともう一つ、我々が見慣れている最近のハリウッド映画の主役はなぜか皆若いモデルのような美人妻が居たりします。でもこの映画ではあえてトム・ハンクスの妻役に実年齢で同い年のボニー・ハントを起用して現実的な説得力を持たせています。実に味のあるキャスティングです。

シネマレヴューインデックスへ