![]() おいしい生活 |
《Story》 レイ・ウィンクラー(ウディ・アレン)は元ギャングで銀行強盗・・・・・ただし実際の体験は一度だけ。今はしがない皿洗いの彼は、結婚記念日を刑務所の面会室で過ごすハメになっても彼を棄てなかった愛妻フレンチー(トレイシー・ウルマン)の毒舌に頭が上がらない日々だ。 ある日レイはフレンチーに銀行強盗の計画を打ち明ける。デニー(マイケル・ラバポート)とトミー(トニー・ダロウ)と共に行おうとする計画とは…銀行の近所の空家になってるピザ屋を借り、フレンチーがカムフラージュでその店で商売してるあいだに、地下から銀行の金庫の真下にトンネルを掘ってすべてイタダキ、というのだ。「でもあたし、ピザなんてできないわよ」というフレンチー。「君の得意のクッキーでも焼けばいいだろうが!!」 かくしてフレンチーのクッキー屋“サンセット・クッキー”が開店。しかもたちまち大繁盛。あまりの繁盛ぶりに「一人じゃとてもやってらんないわ!」と言うフレンチーの一声で、彼女の従姉妹メイ(エレイン・メイ)が雇われる。店には突撃取材のテレビがやって来たり。“サンセット・クッキー”はすっかりニューヨークの話題のお店になってしまった。 そしてついにトンネルが完成、レイたちが大喜びで飛び出すと、そこはなんと、洋服のブティック。どこで間違えたんだろうと思っていると、トンネルから銃を構えて飛び出して来たのは店の常連でこの地域担当の警官(フライアン・マーキンソン)。だが彼にはレイたちを逮捕する気はなく、みんながハッピーになれる解決策があるという。その魔法の一言とは・・・「フランチャイズ!」 この魔法の一言で、レイとフレンチーたちは大金持ちに。だが果たして“おいしい生活”はお金だけで手に入るものなのだろうか? 《Review》 久々のウディ・アレンお得意の正統派ラブコメ!あいかわらずペーソスが利いたコジャレた映画になってます。舞台はおきまりのニューヨーク。貧乏暮らしが好きなどこかさえない銀行強盗の夫と上流階級に憧れる悪趣味な妻。ある意味お似合いの夫婦のホントの「おいしい生活」ってなんなのか?その答えをウディ・アレン的“笑い”で見せます。ほどよく面白くできてます。 あらためて感じましたが、やっぱウディ・アレンは女優を見せるのがウマイっすね。トレイシー・ウルマン演じるフレンチーはお世辞にもイイ女って役じゃないけど・・・それでもかなり強い印象が残ります。単なる“女好きのおっちゃん”かも知れませんが、それにしてもダイアン・キートンやミア・ファローをイイ感じで映画で見せてくれた才能はあらためてたいしたもんです。古き良き時代のハリウッド映画の雰囲気をどこかに残すこのウディ・アレンのラブコメは、今の厳しい時代にあってどこかほのぼのしててイイですね。 |