![]() フロム・ヘル |
《Story》 「いつか人々は過去を振り返り、私が20世紀を誕生させたと言うであろう」・・・・・切り裂きジャック 1888年のロンドン。はメアリ・ケリー(ヘザー・グラハム)と仲間の5人の娼婦たちにとって、犯罪の巣窟スラム街ホワイトチャペルは地獄のような場所だった。いくら身を売っても部屋代さえ払うことができず、公園のベンチで寝ることもしばしば。しかも、この辺り一帯を牛耳るストリート・ギャングからは上納金を要求される毎日なのだ。そんなある日の夜、仲間の娼婦の一人マーサの背後に忍び寄るひとつの影があった……。同じ頃、ロンドンのアヘン窟ではアバーライン警部(ジョニー・デップ)がアヘンの幻覚の中である殺人事件を目撃していた。路地を歩く女性、背後に迫る視線、女の顔に浮かぶ死の恐怖、飛び散る鮮血、ぶどうの房の小枝、息絶えて横たわる女の体、死体を切り刻むリストン・ナイフ……。それは単なる幻覚ではなかった。現実の世界でも殺人事件が起こっていたのだ。アバーラインが死体置き場で見たものは、喉をかき切られたマーサの遺体だった。その夜から一人、また一人と娼婦たちがナイフの餌食になっていく。最後に残されたのはアバーラインの愛するメアリだけとなってしまった。そして、そのメアリにも切り裂きジャックの魔の手が着実に忍び寄るのだった・・・・・・。 《Review》 19世紀末のロンドンで実際に起こった“切り裂きジャック事件”を独自の解釈ではありますが、かなり“真っ向勝負”で本格的に描いたこの映画。19世紀末の暗〜いロンドンの描写をスタイリッシュな映像で表現しててかなりイイ感じで怖〜くなってます。・・・ということで期待してた“19世紀末のロンドンの描写”は大満足でした。 だいぶエグイって聞いてたんで観る前からカナリ用心してたんですが、エグいシチュエーションはもちろんありますが、映像的にはものすごいエグいってわけでもなく、私的にはチョット安心しました。 一方役者のほうはというと、まずジョニー・デップ。さすがですね。堅実な演技と主役を張るだけの雰囲気。どんどんウマくなってますね。『スリーピー・ホロウ』と役的にチョットダブってる感じもしますけど・・・でもイイ感じでした。脇も皆結構イイ芝居してます。ヘザー・グラハムはちょっと他の娼婦に比べてキレイ過ぎるだろ!とは思いましたが、悪くないです。イギリスの名優、イアン・ホルムはいつものごとくイイですね! 予断ですが、客は全然入ってなかったです。まぁ、ジョニー・デップが出てる以外は暗いし怖いし、一般にはウケないでしょうけど・・・公開から1ヶ月で終わっちゃうのは・・・う〜ん、残念です。 |