インプラントの構造

 
 インプラントは、右図のように顎の骨に埋め込む人工歯根(インプラント体、フィクスチャー)と、歯根と歯冠をつなぐ役目を果たすアバットメント、そしてアバットメントの上にかぶせる人工歯冠(上部構造)の3つのパーツから構成されます。

 差し歯との違いは、差し歯は天然の歯根で歯を支えるのに対し、インプラントは歯根も歯冠も全部人工物で、人工歯根が顎の骨によって支えられます。したがって、抜歯した所には差し歯は入れられません。

 インプラント体の形状は、昔からいろいろなタイプが開発されてきましたが、現在では力の分散がしやすく力学的に優れたスクリュータイプ(円柱形のインプラント体表面にネジが切ってある)が主流となっています。材質はチタンで、表面を機械的に粗造にして骨との接触面積を増やし、さらに酸処理をしたりHAコーティングをしたりと様々な工夫がなされています。

 アバットメントや上部構造にもいろいろな形状、材質のものが使われ、国内外で数十社におよぶインプラントメーカーや研究機関がさらなる向上のために研究・開発しています。

 これらはすべて、早期のインテグレーションの獲得と長期的な安定、審美性の向上をめざしたもので、その点では現在のインプラントはかなり満足できるものになっています。

 

 
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