[クラシックCD推薦盤100]

 

クラシックCD推薦盤100☆中世・ルネサンス音楽

コメントは、順次記入していきます。


マショー:ノートルダム・ミサ曲
演奏:アンサンブル・ジル・バンジョワト (HARMONIC H/CD8931 ♪♪♪)


聖母マリアに捧げられた《ノートルダム・ミサ曲》は、現存する最古の、ミサ通常文をひとりの作曲家が多声的に作曲した通作ミサとされています。
アンサンブル・ジル・バンジョワによる、極めて完成度の高い演奏は、この曲の複雑でデリケートなリズムの動きを、しなやかに再現しています。




ルネサンス・モテトゥス集

《ルネサンス・モテトゥス集》
ジョスカン・デ・プレ:オケゲムの死を悼む哀歌、デュファイ:うるわしき救い主のみ母、ダンスタブル:聖霊よ来たりたまえ ほか
演奏:ターナー指揮、プロ・カンティオーネ・アンティクワ (ARCHIV F20A20075 \2,000)


15〜16世紀に活躍した12人の作曲家による、声楽のための曲を集めた1枚。ルネサンス音楽を概観するのに最適のアルバムです。



デュファイ:ミサ・ス・ラ・ファス・エ・パル

デュファイ:ミサ曲《ス・ラ・ファス・エ・パル》
演奏:マンロウ指揮、ロンドン古楽コンソート (virgin-veritas VER561283-2 ♪♪)







ジョスカン:モテトゥスとシャンソン集

ジョスカン・デ・プレ:モテトゥスとシャンソン集
ジョスカン・デ・プレ:アヴェ・マリア、深き淵より、オケゲムの死を悼む哀歌 ほか
演奏:ヒリヤード・アンサンブル(virgin-veritas VER561302-2♪♪)







パレストリーナ:ミサ曲集
パレストリーナ:ミサ・ベネディクタ・エス、ミサ・パペ・マルチェルリ、ミサ・ニグラ・スム、ミサ・ブレヴィス、ミサ・ナシェラ・ジョイア・ミア、ミサ・アスンプタ・エスト・マリア、ミサ・シクト・リリウム・インテル・スピナス ほか
演奏:P.フィリップス指揮、タリス・スコラーズ (Gimell 454890-2 2CD ♪♪)


パレストリーナの音楽の特長をどうやって書こうか悩んだ挙句、自分の力では表現できそうにないので、皆川先生の文章を引用することにしました。
「パレストリーナの作品は、フランドル楽派のポリフォニー法を基調にし、それをイタリアふうの明快な構成法、澄んだ和声法、甘美な旋律法で中和している」(中世・ルネサンスの音楽 皆川達夫著・講談社現代新書 160頁)

彼の作品の大半は、自作または先輩たちのモテトゥス、シャンソン、マドリガーレを改めて再構築したパロディ・ミサで、タリス・スコラーズ盤はパロディ・ミサの系譜が判るような興味深い構成となっています。
例えば、パレストリーナのミサ曲《ミサ・ベネディクタ・エス》に加えて、ミサ曲の元となったジョスカン・デ・プレのモテトゥス《ベネディクタ・エス》、さらにはジョスカンがモテトゥスの素材にしたグレゴリオ聖歌《御身祝せられたもう、天の女王=ベネディクタ・エス》を聴けますので、元ネタであるグレゴリオ聖歌の旋律がミサ曲やモテトゥスの定旋律としてどのように織り込まれているのかを確認することができます。
タリス・スコラーズの演奏は、それぞれの声部がつむぎだす美しいメロディと、各声部が綾なすハーモニーを申し分なく伝えてくれていると思います。




 

バード:3つのミサ曲集

ウィリアム・バード:3つのミサ曲集
ウィリアム・バード:5声部のミサ曲、3声部のミサ曲、4声部のミサ曲
演奏:ヒル指揮、ウィンチェスター・カテドラル聖歌隊 (argo POCL-1120 \2,913)


イギリス国教会の立場をとるエリザベス1世のもとで宮廷作曲家として活躍したウィリアム・バードは、実はカトリック信仰を持っていました。
エリザベス1世はカトリック信仰に寛容で、バードもラテン語テクストによるミサ曲を3曲作っていますが、いずれも、叙情的なメロディ、充実したハーモニーが特長の名曲です。

 


ビクトリア:聖週間のためのレスポンソリウム
演奏:P.フィリップス指揮、タリス・スコラーズ (Gimell 454890-2 ♪♪♪)


16世紀スペインの代表的な作曲家、トマス・ルイス・デ・ビクトリアの作品は、曲に内在する宗教的情熱が、聴く者に不思議な感動を与えてくれます。
《聖週間のためのレスポンソリウム》は、復活祭前のキリストの受難をしのぶ一週間に、教会の礼拝で歌われる曲で、キリストの受難を悼む気持ちが切々と伝わってきます。

 



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