[クラシックCD推薦盤100]

 

クラシックCD推薦盤100☆協奏曲

コメントは、順次記入していきます。


モーツァルト:協奏交響曲 K.364
演奏:グリュミオー(ヴァイオリン)、ペリッチャ(ヴィオラ) デイヴィス指揮、ロンドン交響楽団(フィリップス PHCP-9629 \952 限定盤)


協奏交響曲(シンフォニア・コンチェルタンテ)とは、複数のソロ楽器と管弦楽が協奏する曲のことで、モーツァルトが2度目のパリ旅行をした頃にパリで好まれていたスタイルですが、モーツァルトが作ったこの曲は、華やかさよりは、2つの独奏楽器(ヴァイオリン、ヴィオラ)の語らいから生まれる内面的な表現が際立ちます。
グリュミオーとペリッチャのコンビによる演奏は特に第2楽章が素晴らしく、哀愁漂うメロディを切々と歌い交わしていきます。
 


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番〜第5番《皇帝》(全集)、ドヴォルザーク:交響曲第8番
演奏:ギレリス(ピアノ) セル指揮、クリーヴランド管弦楽団(EMI forte分売。第1番〜第4番:569506-2 2CD♪、第5番・ドヴォルザーク:569509-2 2CD♪)


「鋼鉄のタッチをもつピアニスト」といわれるギレリスによる格調高い演奏。セルとクリーヴランド管弦楽団の伴奏も充実しています。ちなみにこのCDですと、国内盤新譜2枚分の値段でベートーヴェンのピアノ協奏曲が全て揃い、しかも定評あるセル/クリーヴランド管弦楽団のドヴォルザークまで付いてくるので、これはお買い得です。
ギレリスのベートーヴェンが気に入った方は、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ集(第9、10、22、24、32番を除く27曲と2曲の「選帝侯ソナタ」を収録。Grammophon 453 221-2 9CD)を聴いてみてください。1年に2〜3曲というゆったりしたペースで録音が進められたため、ついに全集の完成にはいたりませんでした。

  


パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番〜第6番(全集)
演奏:アッカルド(ヴァイオリン)、ディトワ指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(グラモフォン POCG-9062〜9065 \7,767)


「ヴァイオリンの魔術師」と呼ばれ当時の聴衆を魅了したパガニーニは、自ら演奏するために作った協奏曲を6曲遺しています。どの曲も超人的な超絶技巧を要するとともに、イタリアの作曲家らしい歌心にみちたメロディを持っています。
同じくイタリア人であるアッカルドの演奏は、目のさめるような名人芸を披露してくれるとともに、パガニーニの「うた」を心行くまで歌い上げています。また、後にモントリオール交響楽団のシェフとして名声をほしいままにするデュトワが、ここでは伴奏指揮者としてアッカルドを的確にサポートしています。

 


ライネッケ:フルート協奏曲、メルカダンテ:フルート協奏曲、ロンベルク:フルート協奏曲
演奏:ランパル(フルート) グシュルバウアー指揮、バンベルク交響楽団 他(ERATO 2292-45838-2♪♪)


ライネッケ、メルカダンテ。19世紀の作曲家で、同時代のシューベルト、ショパン、リスト・・・などに比べると知名度は一段落ちるのですが、彼らによるロマン派の香りにあふれたフルート協奏曲は一聴に値する作品群です。
お薦めはランパル盤。ランパルの繰り広げる自由闊達な演奏は、曲自体の魅力もあって、聴き手を魅了します。

  


ショパン:ピアノ協奏曲第1番
演奏:リパッティ(ピアノ) アッカーマン指揮、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(EMI CDH-763497-2 ♪♪)


    夭折のピアニスト、リパッティが遺した貴重な録音の1つ。
    録音状態は必ずしも良くなく、またオーケストラの序奏にカットがあるなど、ベストな録音とはいえませんが、リパッティの演奏は、ショパンの詩情豊かなメロディを、繊細な感覚で歌い上げています。

      


ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
演奏:バックハウス(ピアノ) ベーム指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(ロンドン POCL-9928 \952 限定盤)


「ピアノ独奏部を持つ交響曲」などと言われるほど、オーケストラの部分が前面に押し出された曲ですが、ピアノ・ソロにもオーケストラを相手に対等に渡り合うだけの技巧が必要とされます。
バックハウスは録音当時83歳、指揮のベームも72歳だったのですが、年齢を感じさせない力強い演奏を聴かせてくれます。

  


チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
演奏:ボレット(ピアノ) デュトワ指揮、モントリオール交響楽団(ロンドン POCL-9818 \952 限定盤)


2曲ともロシア音楽を代表するピアノ協奏曲で、超絶的な技巧を必要するピアノと、多彩な管弦楽の響きのブレンドが魅力となっています。
確かな技巧に裏打ちされたボレットの演奏ですが、技巧をひけらかすことなく、むしろ、この2曲の叙情的なメロディをたっぷりと歌い上げています。

  


ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
演奏:フルニエ(チェロ) セル指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(DG 429155-2 ♪)


チェロが奏でる印象的なメロディのみならず、オケによるシンフォニックな響きも楽しめる名曲。
フルニエのチェロは、民族色やヴィルトゥオーゾ的な要素を表に出さず、洗練された響きでこの曲の魅力を引き出しています。

  


エルガー:チェロ協奏曲
演奏:デュ・プレ(チェロ) バルビローリ指揮、ロンドン交響楽団(EMI TOCE7222 \2,136)


エルガー晩年の作品であるチェロ協奏曲は、愁いに満ちたメロディで綴られる詩情が魅力になっています。
ジャクリーヌ・デュ・プレ20歳のときの演奏は、名匠バルビローリのサポートもあり、美しくも悲しいこの曲の魅力を余すところなく表現していると思います。

 


ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲
演奏:永井 幸枝(ピアノ) 広上 淳一指揮、マルメ交響楽団(BIS BIS-CD-666 ♪♪♪)


第一次大戦で右手を失ったピアニスト、ヴィトゲンシュタインのために作曲された曲。
鍵盤を隅から隅まで使い切って、とても左手だけで演奏しているとは思えないような多彩な響きを導き出すあたり、さすがは名匠ラヴェルの作品。
永井/広上の日本人コンビによる演奏は、ジャズ音楽の要素も取り入れられたこの曲を、軽やかに演じきっていると思います。

  


ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番
演奏:プレヴィン(ピアノ) バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルハーモニック(SONY MPK44850 ♪♪)


ピアノ+弦楽合奏+トランペットという変わった編成の協奏曲。ショスタコーヴィチならではのウィットたっぷりの曲で、ピアノとトランペットの絡み合いがとても楽しい。特に第4楽章などは、いつ聴いても心が弾みます。
プレヴィンのソロはリズム感が良く、安心して聴けます。バーンスタインとニューヨーク・フィルハーモニックの伴奏はエネルギッシュなのですが、プレヴィンをしっかりサポートしています。

 


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