第28回木陰浮月粋人盃例会

『百花繚乱』

  3月25日(水),美酒の卓「海鮮山鮮」で「百花繚乱」と称して,私の倉庫の冷蔵庫の中で静かに出番を待って寝ていた吟醸を封切って楽しみました。皆さんにも,この日本酒を寝かせる楽しみを知ってもらいたいのと,自分自身でも,吟醸酒が私の冷蔵庫の中でどう変わってゆくのか知りたい事が目的で,毎年これはと思う吟醸酒を少しずつ寝かしております。

 今日,無作為に引っ張り出してきた吟醸酒も,それぞれの方向に変化していました。
 たとえば,数年前にもう少しでいい古酒になりそうだと思っていた酒が,すばらしい古酒になっていたり,きれいな大吟醸に適度な熟し味・熟した香りが出てきていたり10年近くも過ぎているのに,ほとんど老ねた香りが出てこないで口当たりがさらにまあるくなっていた酒,などなど。

 個人が熟成による時間をプラスした楽しみから生まれた割けは,もう同じ酒に会えないのだから,旨かったら「旨くなったよ」と大いに語り合い楽しみたい。
 今回はお酒の種類が多くて少し忙しい会の始まりでしたが,酒のそれぞれの主張が私たちに新鮮なイメージをあたえてくれて本当に盛り上がりました。
 毎回,おいしい料理を出してくれる海鮮山鮮のマスター,ありがとうございました。