/// 栗栖野瓦窯跡から円通寺 ///  (00/09/25)

 栗栖野瓦窯(くるすのがよう)跡は妙満寺
から南へ15分ほどでしょうか、官営の瓦窯
だった所で、平安宮の内裏をはじめ、平安京
内外の寺院跡などで、ここ栗栖野瓦窯跡で
焼かれたとみられる瓦が出土しています。

縦2m、横1.5mの瓦床に坑道、火床などが
残っています。
平安時代の文献である「延喜式、木工寮」に
記載の「栗栖野瓦屋」に一致するものと
みられているようです。
昭和9年に国の史跡に指定されていますが、
説明板が無ければ単なる野原のようで、
見過ごしてしまいそうです。
 栗栖野瓦窯跡から円通寺へは田畑の広がる
小高い山の間を5分ほどです。
円通寺は江戸時代に後水尾天皇が造営した
山荘で、かつては幡枝御殿と云われていた
離宮でした。

その後、修学院離宮が完成したので、離宮の
役目を終え、霊元天皇の勅願所となり、
現在へと受け継がれています。

ここ円通寺の見所は比叡山を借景とした、
枯山水の平庭です。幡枝離宮の庭をそのまま
今に伝えていると云われる庭は一見の価値が
あります。

残念ながら本堂より奥は撮影禁止で、その
借景や佇まいは紹介出来ませんが、春は椿に
さつき、夏はさるすべり、秋の紅葉、冬の
南天、千両など四季折々の花々が出迎えて
くれます。

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