/// 京都の台所、錦小路 ///
(99/11/20)
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京都の台所と云われる錦小路を
歩いてみます。
錦小路は東は新京極から西へ
壬生川通まで約2kmの通りです。
そして東端の寺町京極から高倉通
までが錦市場で、道幅2mそこ
そこの通り400mに約150軒
もの店が並び、京都の台所と形容
されます。
平安京の当時は道幅も10mを越
える大路だったようです。
武具甲冑の職人が住む地域だった
ので当初は「具足(ぐそく)小路」
と呼ばれていたようです。
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それがいつしか訛って「糞小路」と呼ばれるようになり、この話を聞いた
天皇が余りにも品がないと云うことで、綾小路(あやこうじ)にならい
錦小路とせよとの直言で、今に伝わる錦小路となったと云います。
京都の台所と云われるだけあって、その商う品は多種多様です。
日用品などの店もありますが、食材の店が多いです、その表情は
朝と昼過ぎとでは異なります。
特に鮮魚店などでは品揃えががらりと変わります。
朝方は旅館や料理屋の主人や仕入れ担当者が多いので、魚なども丸ごと
売り、野菜なども箱ごと売りだったりしますが、午後になり、庶民の
時間帯となると刺身だったり、焼き魚だったり、京野菜も綺麗に飾り
細工されたものだったりと手を入れたもの、加工されたものが多く
なります。
京都は盆地であるにも関わらず、魚は昔から新鮮なもの、活きのいい
魚が入ってきます。その昔、鯖を京都へ運ぶ道だった鯖街道に
その名残を留めるように日本海方面との交通は盛んでした。
このような背景もあって、京都では魚料理もよく食べます。睨みタイに
はじまり、琵琶湖のアユ、若狭カレイ、夏のハモ料理、これからの
季節ならグジの荒煮などが美味しいです。昔から鮮魚店が多かった
こともあり、この錦市場一帯の正式な町名は東魚屋町、中魚屋町と
なっています。
錦市場では特定の品に特化した店が多いです。メリケン粉、カタクリ
粉など粉ものだけを商う店、各地のチリメンジャコだけを商う店、
鰹節だけを商う店と云うように、幅は狭いが奥は深い店です。
まるで京都の町屋のようです。
京野菜、京漬け物なども売っていますので、パック詰めのお土産用
漬け物を買うのも良いですが、店ごとに味も異なる庶民の漬け物も
賞味して下さい。