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○216年と1000年の整合性 ゴッドハンド誕生の儀式である蝕は216年に一度。 そして、ゴッドハンドが現世へ復帰する受肉という現象は1000年に一度。 これらは”法則”としてベルセルクの中で語られる一応事実である。 一方グリフィスを注意して観察すると、フェムトへ転生後3年程度で受肉しているが、単純計算では上記法則に照らして以下の通り整合性がとれないことが判る。 フェムト誕生によりゴットハンドは5人となった訳であるから蝕は都合5度発生していると予測できる。 216年×5回=1080年 だが、これではフェムト誕生時点以前に既に1000年を超えてしまっていることになりグリフィスの実情と異なる。 仮に最初の1人誕生を基準として、216年毎に計算したとしても 216年×4回=864年 1000年−864年=136年 となり、グリフィスが3年で受肉している点とは明らかに食い違ってしまう。 ちなみに「最小公倍数」による計算のほか、「3年程度の残」がでるようなパターンを探ってみたが、1万5千年経たとしても適当な状況を創り出せなかった。 そこで、整合性が取れるよう解釈するための2つの仮説を立ててみた。 一つの仮説は、「216年」や「1000年」という周期が単なる目安(おおよそ)でしかないのではないかということである(なお、根本的にウソという可能性は除外)。 正確な暦や時計があるわけでもないベルセルク世界において、正確な周期の把握は困難と思われるため可能性は高い。長い年月のなかで少しずつズレが重なれば、転生後わずかで受肉としいうことも十分ありえることだ。 しかし、もしこれらの周期が単なる目安でしかないとしたら「216年」という数字は余りに細か過ぎるという疑問が残る。寧ろ「200年」とするのが普通な筈。 従って、周期が曖昧なのだとすれば、受肉周期の「1000年」のみと考えるべきだろう。 もう一つの仮説は、「216年」と「1000年」双方の基準となる時点が当初から異なっているのではないかというものである。 つまり、最初から起点となる年がズレていたと見るべきではないかということ。 (数式にすると、仮に最初の蝕発生となる年の216年前をAとし、最初の受肉が起る年の1000年前をBとすると、A≠B) どちらの現象も「蝕」に関係があることから、法則性の根源は「深淵の神」の力と考えられるが、自らの代理者としてゴッドハンドに転生させることに対して、ゴッドハンドを現世に戻す必要性が当初からあったかは甚だ疑問である。 受肉のメリットは、現世と異次元世界の融化により、「深淵の神」の代理者としてこれまで異次元世界内に限定されてきたゴッドハンドの力が常に行使できる(=世界に干渉できる)ようになることだろうと思うが、受肉者以外のゴッドハンドでも力の行使は可能であり、必ずしもゴッドハンドが人間の容貌に変わる必要は無い。 更に言うと、当初からそのような状況を生み出す力が「深淵の神」にあったならば、ゴッドハンドを異次元世界にとどめておく必要もなく、5人もの守護天使さえ不要だったはずだ。 従って、受肉という現象は、現世と異次元世界の融化という目的を達成するために創設されたものと考えてもよいのではなかろうか。 とすれば、蝕が先ず最初にあって、その後必要に迫られて受肉という現象が創設されたとしても可笑しくはない。 もちろん根拠というには程遠いと思うが、ただ、この解釈であれば2つの周期を無理なく整合させられるので、検討に値する仮説ではあると考えている。 上記はあくまで個人的な仮説でしかなく、視点を変えれば別のより真実に近い説が存在するかもしれない。 とはいえ結局のところ、物語を通じてこの周期は普遍的に語られているにも拘わらず殆ど説明がなされていないため、明確な答えは出すことはできない。 ベルセルクにおける大きなプロットの一つであり、当然ながらクライマックスが近づくにつれて整合性をもった回答が作品の中で提示それることだろう。 ところで、神や悪魔の指って6本なの? |
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