このページではベルセルクにおける数々の謎等を独自に考察しています。
これらはあくまで個人的なものであり、ここで記述された内容には独善や誤解による間違いが含まれている可能性があります。
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○グリフィスの能力

 再び「光の鷹」として現世に舞い戻ったグリフィス。
 元々、ゴッドハンドのフェムトはサイコバリア・サイコキネシスと思われる能力を見せていたが、現世ではそのような超常的能力を持ちえているのか興味あるところではある。

 「千年帝国の鷹篇 聖魔戦記の章 鬨の風」では、クシャーン軍の弓矢による一斉攻撃がカスリもせず、すり抜けたようにさえ見える状況が描かれている。どうして当たらなかったのか? グリフィスの超常的能力を探る上で、この現象を考察してみたい。

 考えられる理由は4つ。
1.グリフィスが高速で避けた。
2.グリフィスが空間を捻じ曲げた
3.クシャーン軍が揃って的をはずした。
4.グリフィスの強運説

 まず1つ目の高速移動説であるが、かつて「光の鷹(啓示?)」がゾッドの前に現れたとき想像を絶するスピードで彼の角一本を切断した経緯があり、確かにグリフィスが高速で移動できたとしても不思議はない。
 また、受肉後にガッツと遭った裏山では、崖の上にいたにも関わらず、一瞬でキャスカを庇いに降りていた描写も確かに観られ、これを裏付けるものとも言えなくも無い。
 しかしながら、クシャーン軍の弓矢が放たれた時点では、グリフィスは馬に騎乗しており、たとえグリフィスが高速で動けたとしても、馬まで同じスピードを出せるとは思えない。(見たところ通常の馬である)
 よって、高速移動説を採るには疑問が残る。

 2つ目の空間操作説は、空間を捻じ曲げることで「A→B→C」の流れを「A→C」にしたと考えられ、矢はBの位置にあったグリフィスを通らないというもの。俗にいうワープと同様の原理と考えられる。
 フェムト時代に拳を握り込んだだけで離れた位置にいる数体の使徒が潰された経緯があり、空間操作の能力は既にあったと見ることがてきるため、極めて可能性が高い。
 ただし、現世で能力を保持し続けているという事実はどこにも描かれておらずこの説を裏付けるものは何もない。

 3つ目の的外し説は、グリフィスの威厳?に圧されたか何かで、全く見当外れに矢を放ったというものである。
 何の前触れも無く突然自分達の上官を殺害されたのだから、気が動転していたのかもしれないし、グリフィスに目を奪われていたということもあるかも知れない。
 しかしながら、数十人に渡る者が全て的を外すとも考えにくいし、的を外したならば兵士達が「避けたのか?」などと不思議がることはないように思われる。

 4つ目の強運説は、「人々を巻き込み魅了する巨大な気の流れ、現世のいかなる刃も触れえぬ強運」とシールケが評している点で考慮すべきであろう。
 しかし、矢が突き刺さった地点はグリフィスとクシャーン弓兵達と延長線上、かつグリフィスの遥か後方であることから、「強運」の可能性は低いように思われる。
 弓矢は距離を稼ぐために仰角をつけて射られることもあるが、あのシーンでの射角は殆ど水平に近い。(流石に馬上のグリフィスを的としたので一定の射角はあったはずだが、気にするほどの違いではないように思われる)
 そういった状況では、グリフィスの上方を矢が飛んだとは考えられない。  また、矢が直線的に飛ばなかったとすればグリフィスとクシャーン弓兵達と延長線上には落ちていないはずである。(これらは上記「3」の場合にも当てはまる話)

 こうしてみて見ると、不明点が多く決定的な解答は出せないが、空間操作説を私は推したい。
 超常的能力無くゾッドが付き随うとは考えられないし、転生(受肉)によってレベルが下がったのではストーリーの壮大さが失われてしまう。

 でも、理由が必ず一つに限られるものでもないか・・・。確かに複数の組み合わせという可能性もあるわなー。


○国を手に入れた後

 自ら国を手に入れるという幼い頃からの夢を叶えるため、傭兵、貴族、ゴッドハンド、再受肉と状況を変えつづけるグリフィス。手段を選ばないと見えるほどその行動原理は徹底していた。
 受肉した後、(未だ本編では描かれていないが)さほど時間を要することも無く自らの国を手中に収めるだろうことは容易に想像できる。

 しかしながら、そこまでして夢が叶った後グリフィスはどうするのであろうか?
 夢が叶った段階で満足して終わりとしてしまうのであろうか?
 更に大陸統一という大きな夢を抱くのであろうか?

 グリフィスは鷹である。鷹の翼は飛ぶためのものであり、決して地に留まることはない。 とすれば、やはり大陸統一を目指すのだろうと考えるのが当然である。


〜 参考 〜
 ここまで考えて気づいたことがある。それは、グリフィスが覇王ガイゼリックと同じ道を歩いているのではないかということだ。
 実は私自身、ベルセルクで描かれている現在が過去に起こった事実の繰り返しに過ぎないのではないかと考るところがあり、ガイゼリックは受肉したゴッドハンドの一人ではないかとも思ったことがある。極論的に言えば、グリフィスの進む道=ガイゼリックの歩んだ道(=最終形態は髑髏の騎士)、という構図である。

 そのように考えた根拠としては次の2点。
● 大陸を始めて統一した覇王ガイゼリックについては表舞台に現れる以前の経歴は不明であるらしく、監獄幽閉中のグリフィスを救出する道程でその話を聞いたガッツが「・・・何かグリフィスみたいだな」と連想した件がある。
● 髑髏の騎士が何故か全てのことを知っている。

 しかしながらこの仮説は、髑髏の騎士に関する謎に絡むところが多く又断定するには根拠が薄すぎるため、現在保留扱いとしている。
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