このページではベルセルクにおける数々の謎等を独自に考察しています。
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○グルンベルド〜火竜の輝き〜

 グルンベルドが使徒化した姿は、鉱石を纏った「竜」である。
 しかしながらカラーで描かれていないため、その光り輝くイメージを十分感じられないのではないかという気がする。
 そこでこのページでは、情報を付加してこの輝きのイメージ補完を試みたいと思う。(なんと勝手な企画!)

 さて、まずは@
 グルンベルドといえば、字名「炎の巨竜」の由来ともなった燃えるような赤い髪が特徴的であり、使徒化した後も自らを「火竜」と称している点から、イメージ色はと考えるのが自然である。

 次にA
 竜の全身を覆う鉱石についてであるが、グルンベルド自身が次のように発言している。

 「鋼鉄以上の堅牢を誇る我が鋼玉の皮膚に亀裂だと・・・!? 在りえぬ!?」

 ここに「鋼玉」という言葉が出てくるが、鉱石における「鋼玉」とはコランダム
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 コランダム(corundum):鋼玉
 結晶系::六方晶系
 化学組成:Al2O3(アルミニウムと酸素)
 屈折率:1.762-1.770
 モース硬度:9
 比重:4.00
 語源:kuruvinda(サンスクリット語)、korand(ヒンドゥ語)
 赤色のものはルビー、それ以外をサファイアと呼ぶ。
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 よって、皮膚はコランダムということになる。

 これを補完するものとして、「在りえぬ!?」という発言に注目したい。
 この発言について、私は、おそらくグルンベルドには、硬度9を誇る皮膚は硬度10のダイヤモンド以外では傷つけられることがないという絶対的自信があったのではないかと思っている。
 もし「鋼玉」が単に皮膚の硬さを強調するためだけの言葉であれば、不可能的発言は出ない筈だから。
 ちなみに、ドラゴンころしは「鋼鉄」(鍛えられた鉄。叩くことで、含有する不純物の排除と分子間の隙間をなくし、限りなく純粋な鉄となる。)であるが、一般にナイフのモース硬度は5.5程度であり、それに照らしても硬度7の水晶にさえ及ばないと思われる。

 @A以上のことから、使徒化したグルンベルドはルビー(紅玉)の輝きを放っているとイメージしたい。
 うわっ、綺麗!


 なお、実際には、硬度が高い宝石だからといって破壊できないわけではなく、硬度10のダイヤモンドも金槌で割ることができるという。
 モース硬度は表面的な硬さを示すものに過ぎず、衝撃に対する耐久力は「靭性」と呼ばれる。鉱石は一定方向に割れ易い性質(へき開性)を持つことが多いため、硬度と靭性は必ずしも比例しないのだ。
 参考までに、
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 ダイヤモンド:硬度10 靭性7〜7.5
 コランダム:硬度9 靭性8
 翡翠:硬度4 靭性8
 水晶:硬度7 靭性7〜7.5
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 ガッツの場合、コランダムのへき開性に沿った一撃がコランダムの靭性を上回った、あるいは、幾多の亡者どもの怨念で鍛えられし「斬魔刀」の力が働いた結果と考えてはどうだろうか。

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