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○シールケの魔法(1)〜エレメントと五芒星の関係〜 ベルセルク第197話「千年帝国の鷹編 聖魔戦記の章 魔女」ではシールケが魔法を使用して獣鬼(トロール)を退散させた。 シールケは、紐で作ったマジックサークルの中で、木の枝、小瓶、土などをそれぞれ置き、自分の髪の毛を媒介として「火のエレメント(要素霊)」を付加し風に乗せて放っている。 従って、魔法の正体は『エレメント』ということになるが、一体これは如何なる物なのだろうか? 西洋においては古くから四つの霊的要素、すなわち、地・水・火・風によって世界が構築されているという思想が存在している。これらは四大元素(エレメント)と呼ばれ、地は冷たく乾き、風は熱く湿り、水は冷たく湿り、火は熱く乾いた属性を持っていると考えられた。 ちなみに4つの力を理解しやすくキャラクター化したものが四大精霊で、地=グノーム(ノーム)、水=ウンディーネ、火=サラマンダー、風=シルフといった具合になっているらしい。 また、同じく魔術の世界においては四大元素にもう一つ霊(もしくは空、又は精霊)と呼ばれるものを足して5つの元素(エレメント)とする考え方も伝統的にあるということだ。 そして、これらの元素は五芒星(☆=星じるしの事)と密接な関係にあるらしい。 少し調べたところでは、五芒星は地に存在せし諸力の制御の鍵とされ、四大精霊を呼び出したり戻したりする魔術でよく用いられるということである。 各上部の頂点を霊とし、以下、時計回りに各頂点が「地」「水」「火」「風」の四大元素と対応する。五芒星の各頂点は神聖なる五文字IHShVhと対応する。 その形は正しく描かれた場合は物質的力に対する霊(精神)的力の優位性を、逆向きに描かれた場合は霊(精神)的力に対する物質的力の優位性を指し示す。 つまり五芒星を力の召喚に用いる場合は、各対応する頂点に対して描き始め時計回りに描く。逆に力の退去に用いる場合は各対応する頂点から描き始め、反時計回りに描く。 これに対して東洋には、陰陽五行説という思想が存在している(陰陽道が陰陽師や占い、呪詛、式神などで有名だが、これはその基本的思想)。 世界は五大元素によって構成されているという点では西洋魔術のそれと同じであるが、こちらは同じ五大元素でもそれぞれ「水」「金」「地」「火」「木」であって、互いに関係しあっているというものとなっている。 「木生火」「火生土」「土生金」「金生水」「水生木」と五元素が順送りに相手を生み出し、無限にループすることを『五行相生』という。 逆に順送りに相手を剋してゆく「木剋土」「土剋水」「水剋火」「火剋金」「金剋木」の循環が繰り返される『五行相剋』という。
これらを少し調べるうちに面白いことに気が付いた。 五行相生を具現化すると円または正五角形となるが、五行相剋を具現化すると五芒星の形が出来上がるのである。 ただし、陰陽道における陰陽師などを想定してみたが、五行は主に占術などに用いられるようで魔法とは直接関係がないらしい。 |
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