このページではベルセルクにおける数々の謎等を独自に考察しています。
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○ラクシャスの語源(再掲)

 インド神話における鬼神。要鬼。
 羅刹は、サンスクリットのラクシャス raksas ないしラークシャサ raksasa の音写と考えられる。
 ラクシャスは古くは悪魔的な力の総称で用いられたり、その他の邪悪な力と対等なものとして挙げられたり、また打ち破るべき対象とされたらしい。
 墓場に住み月のない夜に活動する狂暴な悪魔で炎のような眼と長い舌を持ち、犠牲者の血肉を喰らう。変幻自在で何にでもなれるが、原型は猿と言われている。
 「リグ・ベーダ」では、ラクシャスは流産を起こす悪鬼とされ、また同時に、産褥における幼児に死をもたらすものとされていた。
 他にも、法典「ダルマ・シャーストラ」では女性を強引に略奪する結婚の様式をラークシャサ(羅刹婚)と称している。また、後世の文献によるラークシャサはブラフマー神(梵天)の足から生じたともいわれ、いくつかの種類に分類することもあるらしい。
 一方仏教における羅刹は十二天の一人であり守護天と考えられているため、ラクシャスには善悪両極の見方があるようだ。
 なお、本編におけるラクシャス(夜魔)についてはDictionaryを見てください。

○ラクシャスに関する一考察

 ラクシャスについて調べるうちに面白い物を見つけた。

 ヴァナの起源は古く、仏教成立(紀元前六、五世紀)以前のインドの聖典『アタルヴァ・ヴェーダ』にラクシャス(要鬼)の主として登場する。
 後の叙事詩『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』では、ヴィシュラヴァス神の子でクベーラと名付けられ、財宝や福徳を司る神へと転じ、夜叉や羅刹を統括し、雪山(ヒマラヤ)の北の聖峰カイラーサに住む北方守護の善神とされた。

 上記はインターネット上で見つけたラーヴァナ(ランカー島(スリランカの旧称)を治めた、巨躯に十の首と二十の腕を持つラクシャスの王)に関する記述の引用である。
 ヴァナとあるのはラーヴァナの誤植と考えられるが、ただ、ヴァナと聞いて思い出すのはベルセルク・プロトタイプで語られた太古の暗黒神のこと。
 ラーヴァナヴァナ
 偶然にしては似過ぎていないだろうか?
 本編では太古の暗黒神ヴァナは登場していないが、作品の根底に流れる物はプロトタイプと同じと考えると、ラクシャスに御告げを下した神は「光の鷹」を明示している点で因果律に関わりの深い「深淵の神」であり、それは暗黒神ヴァナであるという可能性もでてくる。

 まぁ、ちょっと無理矢理な感じがしないでもないが・・・(爆)

 なお、プロトタイプにおける古代神ヴァナは使徒達の主であり、魔の部類に属するものと考えられる一方、引用では善神とされているのが気になるが、古来より暗黒神が人々に崇められていた例も少なくないため、この場合もその一例と受け取ることができる。

※ 古代神ヴァナは北欧神話の豊穣の神ヴァナ神族という説もある。
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