このページではベルセルクにおける数々の謎等を独自に考察しています。
これらはあくまで個人的なものであり、ここで記述された内容には独善や誤解による間違いが含まれている可能性があります。
万一、これにより貴方に何らかの障害が発生したとしても当方では一切責任を負えませんのでご了承ください。

○章を設ける理由

 ベルセルクは黄金時代篇以降、独立した「章」を合わせて「篇」とする方式になっている。(本来長編であるストーリー全体を分割したのが「篇」であり、それを更に一層細分化したものが「章」である)
 これは「章」毎に起こる各事件を際立たせることで読者サイドの理解を深める目的があると共に、「篇」を通じて実は全体が繋がっているのだということを再認識させる効果がある。その意味では、章を設けていない黄金時代篇でさえも「幼年期」「鷹の団での蜜月期」「鷹の団崩壊期」の三章に大別してよいかもしれない。

○章の終了

 では各章は何をもって終了(転換)するのだろうか?
 (前もって断っておくが単に三浦建太郎氏がそう描くという答えは論外(笑))

 各章で巻き起こる事件や超怒級の戦闘に目を奪われがちだが、私は各章に「鍵となるキャラ」が登場している点に注目している。つまりガッツが「鍵となるキャラ」の精神面に大きく影響を与えたときが「章」の終わり目だと考えるのだ。
 ちなみに今までのパターンを分析すると「鍵となるキャラ」は次のようになり、現在途中の聖魔戦記の章を除いて上記の仮説が成立していることが判る。何故か女性キャラが多い。
ロストチルドレンの章・・・「ジル」の精神的成長
縛鎖の章・・・「ファルネーゼ」の堅い世界崩壊
生誕祭の章・・・「ニーナ」の自立及び「ファルネーゼ」の自立
聖魔戦記の章・・・「シールケ」の精神的成長
鷹都の章・・・?・・・たとえば「キャスカ」の復活?
以下参考〜章は設定されていない〜
◇黒い剣士篇・・・テレジアの自立と復讐心
◇黄金時代篇
 幼年期・・・ガンビーノの殺意
 蜜月期・・・「キャスカ」のガッツへの愛情
 崩壊期・・・「キャスカ」の精神崩壊

 ガッツが体現する「自ら考え自分の意志で行動する」不屈の姿が人々に精神的変化をもたらしているわけだが、そういう意味ではガッツは思想家の役割を担っているように思われる。
 若しかしたら、この思想が人々に広まることで因果律に支配されているらしいベルセルク世界を変えることができるのかもしれない。
 逆に言えば、この思想こそがベルセルクのテーマであり、絶対的依存対象であるグリフィスと対極に存在するものなのだろう。

 余談だがここで一つ思い出してほしい。モズグス曰く、昔ガイゼリックの悪行を神に訴え続け遂に天使を降臨させたのは賢者だった。もしガッツが思想家の役を担うとすると、ガッツ=賢者、グリフィス=ガイゼリックの構図で同様の事象が起こる可能性もありそうだ。

Copyright LostNumbers Product in japan,All right reserved