武官と文官

人にはそれぞれの言い分というものが存在することだろ。
そんな人が集まり形成される集団。
今回は企業という組織について考えてみたい。
天下泰平の世であれば、有能な能吏の存在で事足りるのかもしれない。
しかし企業は少なからず競い合っている。
その事が最近とても身近に感じられる様になった。

かつては箱庭的なところで、武官(ライン)として歯車のひとつとなり、
与えられた業務をこなすことが精一杯であった。
ハッキリ言ってしまうと、自己業務の貢献度などには殆ど興味がなく、
どう処理するかが最重要問題であった。
その問題を片づけるためには、手段は選べない。
要は場合により、残業や人員増援の人海戦術などもいとわない。
そう!原価意識というものに無頓着であったのだ。
戦いに勝てばOKという考えで、その戦いでの被害、利益というもの
には全く目が向かない、まさに葉武者的思考であった。

武官が戦いという名の業務を片づける。
その仕事ぶりが甚大な損害を伴ったものだとしたら・・・
そしてそれが続いたとしたなら、間違いなくその企業は衰退の
一途を辿ることだろう。
何が言いたいかといえば、武官殆どの者の思考がそうなのである。
現在はスタッフという文官的ポストに就いているため、
同じ戦うにしても、もっと工夫はできないのだろうか?という
角度から見てしまうことが多い。
スタッフではあるが、経理という部門ではないから、
「戦費の使いすぎ!」というところまでは行かないが、自分なり
に考え、現状の武器でなんとかならないのかなぁ?とは思う。
現場サイドの「新兵器がないとダメ!」という言い分も判る。
軍費を握るサイドの「新兵器を購入する余力はない」という
現実的言い分も判る。
なんでこんなことを持ち出したかというと、現在いるところでは、
武官・文官の目指すところは同じなのだろうが、
互いのベクトルが揃っていないように思われるのだ。
今はまだいい。しかし、これが確執と変わるととてもマズイ!
そうならないよう、潤滑剤としての働きをしたいのだが、
なにせまだまだ微力なので、そこがまた腹立たしい。

いずれにしろ、この両官の力無くして企業は成り立たないと思う。
今求められているのは、よき補佐役、軍師である!
ご存知不況真っ直中ではあるが、まだ沈む訳にはイカンのだよ。

[BACK]