百貨店

突然だが、百貨店が売れなくなっている要因のひとつを紹介しよう。
端的に言ってしまえば、マニアックな店員が少ない(もしくはいない)のである。
なに?って、例を持ち出すと、
かつて腕時計の購入を考えていた時の話である。
候補はOMEGAのスピードマスター。
当時は知識がなかったため、モノを見に百貨店時計売場へ足を運んだ。
さすがは百貨店!小売店には置いていない品があるある。
売場の店員に質問を投じた。
「スピードマスターの風防はサファイアガラスなんですか?」
店員しばしの沈黙の後、「えぇ、サファイアガラスですね」と回答。
「ふ〜ん」とその時は思った。
スピードマスターを調べていくうちに、風防ガラスはアクリルだと知った。
安売り時計専門店にも顔を出した。
そこの店員のうんちくは実に圧巻であった。言うなればマニアックなのである。
とても信頼がおけた。
そんな経緯で、その店で購入となったわけだ。

プロ意識とでも言えばよいのだろうか・・・
百貨店の店員はあまりにも知識が無さ過ぎる!
お金をもらってレジをうち、商品を売ることは、高校生アルバイトでもできることなのだ。
ではその店員の存在とは?マイナスのなにものでもない。
ただでさえ値引きなしのプライスで売っているのが百貨店なのだ。
致命的と言っても過言ではないだろう。

簡単に言えば、「うんちくはいいから早くモノをくれ!」と横柄に振る舞い、
無作為にアレコレと大枚を払うおっちゃん達は、今やナノなのだ!
そんな時代は既に終わっている。
それより、商品を吟味して購入する消費者がどれほど多いことか。
こんなことは今更言うまでもないがね。

それにひきかえ、専門店のがんばりは目を見張るものがある。
ケータイ売場の店員などには驚かされる。
新機種にも関わらず、あっさりと操作をこなす。
彼等は影で相当な努力をしているんだろうな。

いつまでも古き良き時代の意識に魂を縛られていれば、
今後もどんどん百貨店は潰れていくのではないだろうか?
まぁ、それが諸悪の根源とは言わんが、売り上げ不振の一因かと思ってね。
質の高い商品を置くのもよいが、従業員の質にも目を配る時期なのではないだろうか?
なにもカリスマをとまでは望まんよ。
しかし、本物だけが生き残れる時代やさかい・・・

[BACK]